
春が近付いてきた、この季節・・・
どんな花が咲いているかが楽しみで、
キョロキョロしながら歩いてしまいますw
まずは、馬酔木(あせび)でしょうか・・・♫

その昔、亀井勝一郞「大和古寺風物誌」だったかで・・・
馬酔木は「万葉集」にも詠われ、奈良に咲くと書かれていたような・・・
いやいや、十代の小娘のこと、この本を理解できたわけではありません。
そもそも「大和古寺風物誌」に書かれていたかも、定かではなく・・・
それでも、いつしか、馬酔木=「万葉集」と、強く印象づけられ・・・
馬酔木が小さな釣り鐘のような花の房を付けていると、嬉しくなります。

今年も、既に、何度か見かけていますが、
先日、お参りした師岡熊野神社でも咲いていました。
↑まだ蕾みばかりとガッカリしていたら、花を見つけ、なおさら嬉しくて♫

さて、毎年、「万葉集の馬酔木」と、胸ときめかせていながら、
肝心の歌を知らないことに、気づきました・・・今頃!w
ググってみると・・・「たのしい万葉集」を見つけました。
そこで紹介されていた馬酔木の歌がこちら。
「三諸(みもろ)は人の守(も)る山、本邊(もとべ)は馬酔木(あしび)花咲き、末邊(すえべ)は椿花咲く、うらぐはし山そ泣く兒(こ)守(も)る山」
「三諸の山は人が大切にする山、その麓には馬酔木が咲き、
頂上には椿の花が咲きます。
美しい山で、みんなが泣く子をあやすように、大切にする山です。」
(口語訳は、私が少し手を加えています)

「三諸の山」については別説もあるとのことながら、
これは三輪山の別名で、
三輪山は古くから「神様の宿る山」として知られています。
三輪山で、禁忌を犯し、天罰が下った・・・というエピソードを
先日、実は、読んだばかり。
(石ノ森章太郎『マンガ日本の歴史』中央公論社、旧版)
その印象が、ただいま、鮮やかです。

「本邊は馬酔木の花咲き、末邊は椿花咲く」・・・
師岡熊野神社でも、本殿裏のお庭に馬酔木が咲き、
少し登ると、駐車場の脇に、椿の花が咲いていました。
馬酔木だけでなく、椿も詠いこまれる・・・春らしく、
「三諸の山」と師岡熊野神社の神様つながりで、
なんだか嬉しくなっています。