今日は七夕、天候に恵まれ、牽牛さん織女さんのデートも無事めぐり逢えそうです。
と書いたら夕立がやって来てピカピカ、ゴロゴロこれではデートは取り止めのようですね。
七夕と言えば仙台と平塚がよく対比されますが、神奈川県民である僕は平塚に軍配を上げたいところですが、公平に云って仙台の七夕祭りのほうが上だと思います。理由は①歴史が違う②祭りに込められている願いがが違う(一寸抽象的ですが)と思います。
僕は5年間、仙台で転勤生活を送りましたので、七夕は毎年観ていました。
勿論、帰って来てから平塚の七夕も何回か観に行きましたが。
歴史といえば平塚は始ったのが戦後だそうですが、仙台の場合は今の様な形態になったのが昭和3年からだそうで、七夕まつりは本来、旧暦7月7日の行事であり、仙台でもその例外ではなく、7月7日に行われ、8日の朝に飾り物をつけたまま川に流されていました。
その様子が、伊達13代藩主伊達慶邦(よしくに)公の随筆「やくたい草」明治6年(1873)『楽山公御遺稿』4巻)にも、次のように記されています。
「七月七日を七夕といひて、六日の夕より七夕の古歌を、五色の色紙短冊に書き、又うちは扇の類おもひおもひに女子共のつくりもの、ささ竹にむすひつけて、軒端にたてて二星をまつりて、其笹を八日の朝には、かならす川に流す事は、いつこも同じならはし也。」
と言う様に江戸時代から始っています。
飾り付けですが、平塚は吹流しは当然ですが(短冊と財布が付いているのは見かけましたが)後の道具がありません。仙台の七夕飾りには、七つ道具が揃っています。実際には吹流しに、目お奪われ見落としがちですが。
①短冊=字が上手になる
②紙衣=厄除け、裁縫の上達
③折鶴=家内安全、健康長寿
④巾着=商売繁盛
⑤投網=豊漁、豊作
⑥くずかご=清潔と倹約
⑦吹流し=織姫の織糸を表す
これ等の願いが七夕飾りに込められているのです。(平塚のは只、外見を模倣した物の様に思えてならないのです。ケチ付ける気は毛頭ありませんが)
仙台の各商店では4月頃になると、吹流しの制作に取り掛かります。高価な和紙をふんだんに使いそれは見事なものが出来上がります。七夕祭り昭和3年に仙台で大博覧会があった頃から年々華やかになり、最近では市内の繁華街の商店が宣伝の為に飾るようになり、すっかり観光化してしまったと地元では嘆きの声も聞かれます。
仙台の駅前の中央通りから東一番丁と続く道筋は、七夕飾りのトンネルとなっています。
制作費は1本あたり数十万円もかかるそうで、趣向を凝らしたものになると、1本に数百万円もかけ、見上げる見物人のため息を誘います。
何れにせよ、仙台も平塚も悪く云えば商業主義に毒されているところがある様に思います。どちらも飲食店など七夕価格になります。
でも、仙台の七夕見たことのない方は、一度は見て置かれたら如何かな。お勧めします。
仙台は旧ですから8月の5・6・7・8・日位だと思います。まだ今から計画しても間に合いますよ。行かれたら牛タン焼きを是非食べて来てね。美味しいですよ。
(正直に白状します。七夕の写真は僕が撮ったものではありません)
この写真よく見て下さい。中央一寸左に紙衣が写っています。