星月夜に逢えたら

[hoshizukiyo ni aetara] 古都散策や仏像、文楽、DEAN FUJIOKAさんのことなどを・・・。 

第33回功名が辻 おぼえがき

2006-08-22 | 復活「2006功名が辻~今週の一豊さん」

第33回「母の遺言」(8月20日放送) ●公式サイト
「2006限定~今週の一豊さん」は毎月曜日に更新予定。週末に予定が入った場合は遅れることもあります。

性格の全く違う一豊と康豊。ちょっとした事でも諍いが生じるのがいまの山内家
の悩みの種。母親である法秀尼もその事を案じながら他界してしまいます。
今週の殿は、母の遺言により、弟との結束を固めて再出発へ。
歴史的な動きとしては、秀吉が九州攻め後にバテレン追放令を発布。また、秀吉
はついに茶々を側室に。家臣やその妻たちを巻き込んだ寧々派と茶々派の動きが
少しずつ表面化し始めたようです。

■兄と弟
九州攻めに参加できなくてイライラしている兄の心にグサッと刺さる弟の言葉。
内容は正当とわかっていても一豊さん、流すことができず。あげくに稽古用の槍
で勝負とは。自分の土俵で戦うなんてズルイ~(笑)。
(でも、この二人の勝負、なかなか迫力がありました!)
一方、近江八幡城での会議で一豊をさしおいて発言する康豊。
い草を地元の名物にしようという自分の意見が受け容れられ、秀次にも誉められ
たのが嬉しかったらしく、その時に兄を見る顔が<ほら、ねっ。勝った!>と言
わんばかり。今度は康豊の土俵だったようで。でも、兄に対してその態度は康豊
くん、ダメダメ。
武術に長けた兄と、頭の切れる弟。それが山内家。
一豊さんにとっては、千代も康豊も優秀なブレーンなのに。早くそれに気がつい
て活用できれば山内家の強力な武器になるのに。上に立つ者としてそれが見えな
いうちはツライかも。がんばれ~、殿。
二人の仲を心配するのは千代、そして法秀さんも同じ気持ちだったのですね。

■母の遺言
理想の母であり、理想の姑の象徴のような法秀尼。
心身の自立ができているこの人の発言は、現代の私たちにも通じる視点をいつも
示してくれました。そんな「法秀尼語録」の最後は、二人の息子に残した遺言。
「お互いの異なる性分を尊びなされよ。考えが違うということは実は素晴しい事
なのです。山内家が間違った道を歩まぬよう互いの意見を闘わせよ。互いに学び
合う事を忘れてはなりません」。
それにしても、風邪をこじらせた原因が二人を案じてのお百度参りだったとは。
母の元に駆けつけた康豊が子供のような泣き顔だったのに対し、一豊が最後まで
当主らしくふるまい、静かに涙を流していたのが対照的。母の遺言に従い、先に
自らの非を認め、弟に謝ったところが兄として素敵でした。
二人に遺言を伝えて、ようやく自分自身の悲しみに浸ることができた千代。そこ
に「ありがたく思うぞ」と、自分の母を看取ってくれた妻に感謝する一豊。
相手を思いやり、同じ思いを分け合う二人・・・いい夫婦になりましたね。
そして、悲しみばかりが続いた山内家にちょっとした嬉しい出来事が。
屋敷前に赤ちゃんが捨てられていたんですねー。これって法秀さんのお導き?
<8/24追記>
臨終の床に駆けつけたときの一豊、康豊それぞれの思いが公式サイトのこちら
アップされています。(トピックス 8月23日「母に捧げるメッセージ」)

■茶々
寧々も太鼓判を押すほど、秀吉が茶々を側室にするのは時間の問題だったよう。
敵は下品なサルに見えても、時の権力者。とてつもなく大きな物を相手にいつも
心に武装をして孤軍奮闘している茶々が、今回はとても弱い女性に見えたな~。
いよいよ秀吉がやってくるという前の日。三成にそれでよいのじゃな、と何度も
確かめる茶々。
「三成、そなたの声が聞こえる。茶々がほしいと叫んでおる」という言葉は私に
は、三成と茶々を入れ替えた、茶々の悲痛な叫びのように聞こえました。
その日。拒絶の香を焚き、母の歌を詠み抵抗を試みる茶々に、秀吉がその意味を
理解した上で、香に水をかけて消してしまう残酷さ。最後の砦がくずれ、フッと
笑って哀しみの表情を見せた後、魂が抜けてしまったような茶々。
このシーン、たしかにサルがエロじじいになっただけ、とも言えるけど(笑)、
秀吉と茶々の見かけ上の上下関係が逆転し、浅井と織田が完璧に名を捨て実を
とった瞬間でもあるんだなあ~、って二人の演技や演出から伺えて面白かった。
あ、それはそうと一豊さん。淀城修築と聞き、また人手がいる~と嘆いているよ
うでは、休日出勤を嫌がっているサラリーマンと同じ(笑)。誰のための城で、
それは自分にどう関わってくるのか、ワイドショーを見て勉強してくださ~い!

■バテレン追放
バテレン追放令に揺れ動く細川家。南蛮寺で康豊が会ったたまは<ガラシャ>と
名乗り、自分には関わるなと。それがたまの精一杯の思いやりだったのでしょう。
で、上川さんファンとしては、秀吉がその追放令を口にした瞬間の一豊のビクッ
とした顔を見逃しませんでした。(もちろん、細川家を気遣っての反応ですが。)
舞台では益田四郎時貞でしたからねー。バリバリのキリシタンですからねー。
ま、山内家に逆らう坂本竜馬の役もやった人ですけどねー。
役者さんのお仕事って、こんなコトがあるから見ててホントに楽しいです~。


今後のメディア情報 次回の記事アップまで随時追記中。
TV
★気になる共演者・関係者出演番組
 
●スタジオパークからこんにちは NHK総合 8月29日(火) 13:05~14:00(←8/25追記
ゲスト 成宮寛貴さん
●スタジオパークからこんにちは NHK総合 9月4日(月) 13:05~14:00(←8/26追記
ゲスト 前田吟さん
●クイズ日本の顔 NHK総合 9月5日(火) 22:00~22:30(←8/24追記
ゲスト 大石静さん
※「土曜スタジオパーク」は毎週要チェック。

雑誌・新聞
●朝日新聞「TVダイアリー」8/20~(毎週日曜日、全4回。)(←8/24追記
大石静さんのエッセイ連載中。
功名が辻の執筆秘話から今後の執筆作品のことまで。
●「週刊朝日」9/1号(←8/24追記)(上戸彩さんが表紙)
P101~107 司馬遼太郎 戦国夫婦「出世の階段」功名が辻の世界 
第2回 千代とサミット
(P107に大石静さんのインタビュー)
●「NHKステラ」8/26~9/1号(8/23発売)
特集 大河ドラマ<功名が辻> 千代の聚楽第奮戦記
●「月刊TVnavi」10月号(8月24日発売)(←8/24追記
連載<上川隆也の 一豊 辻の向こうから。>(隣のページに<今月の功名が辻>)
●「NHKステラ」9/15号(9/6発売)
<功名が辻>上川隆也さんのコメント紹介。(一豊が掛川城主に。)
●「NHKステラ」9/22号(9/13発売)
<功名が辻>成宮寛貴さんにインタビュー。
「NHKステラ」には毎週、功名が辻の記事が掲載されています。その中の
ステラ「先物」情報
もチェック。
※「TVガイド」「歴史読本(月刊)」でも毎号、功名が辻の記事を掲載。
 

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4 コメント

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こんにちわ (bluestar1719)
2006-08-22 10:55:47
cocktail-lightのbluestar1719です。

いつもありがとうございます。



今回のドラマ、茶々は三成を好いて

ることにしてるんですね。

(「秀吉」の時もそうでしたが)

茶々、情熱的ですよね(苦笑)



あの捨て子、山内家の跡継ぎに

はならないようですね・・。



http://tb.plaza.rakuten.co.jp/bluestar1719/diary/200608200001/03113/
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捨て子 (ムンパリ)
2006-08-23 12:05:40
bluestar1719さん、こんにちは!

「秀吉」の時の茶々は松たか子さん、たしかわがまま奔放って感じだったナァ~。今回の茶々は本心がなかなか見えませんね!

捨て子のことはそうなんですよねえ。一豊と千代は跡継ぎにしたかったのに周囲に反対されたんですね(涙)。あと、捨て子を拾った場所なんですが、長浜城の門前とか城下とか諸説ありますが、ドラマでは原作通り山内家の京都屋敷の門前になってましたね。
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なるほど・・・ (しろう)
2006-08-23 23:44:51
織田・浅井が名を捨て実をとる、ですか。なるほどいい得て妙です!その実がまた花を咲かすか腐るのか、先はわかっていても楽しみですね。

でもな~、自分があの茶々だったら自害するなあと思えてなりませんっ。あのエロじじいには・・(笑)

「切支丹」という言葉に弱いですね~お互い(笑)
返信する
母の遺言 パート1・2 (ムンパリ)
2006-08-24 01:01:16
しろうさん、こんばんは。

茶々はホント、自害できたらラクになれたのにねー。

今週は「母の遺言」ってことで、パート1は山内兄弟の話。

パート2は、浅井・織田の血を残せ、という母の暗黙の

絶対命令(遺言みたいなもの)を背負って生きている

茶々の話、という解釈をしてみました~(笑)。



切支丹のガラシャさんも他人事とは思えませんね、

お互いに(笑)。クリスチャンでもないのに、私・・・。
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