月岡芳年 月百姿
『神事残月』
しんじのざんげつ
明治十九年届
山王祭(さんのうまつり)は東京都千代田区に鎮座する日枝神社の例祭
江戸時代には神田祭と交互に隔年(子・寅・辰・午・申・戌の年)の
六月十五日に神幸祭が行なわれ将軍の上覧を受けていた。
国立国会図書館デジタルコレクション 037
描かれているのは十番 加茂能人形の山車で
京都上賀茂神社の祭神・別雷神(ワケイカズチノカミ)が
右手に御幣をかざしています。
頭が輝いているのは雷の神として威勢が強調された
光り物の唐冠を被っているのでしょう。
右側にチラッと見えるのが太鼓の上に鶏が乗った
一番 諌鼓鶏(カンコドリ)の吹貫の山車のようです。
陰と陽は表裏一体、太陽を月に見立てているのかな?