住民の声なき道州制議論でいいのか

　道州制推進シンポジウムでは、「新時代を拓く道州制」と題する財団法人地方自治研究機構・石原信雄会長の基調講演のあと、「道州制の実現に向けて」をテーマにパネルディスカッションがおこなわれました。
パネリストは、岡山県・石井正弘知事、筑波大学大学院・岩崎美紀子教授、JR四国・梅原利之会長、岡山経済同友会・吉川昌宏代表幹事の４氏。岡山商科大学・岡本輝代志教授がコーディネーターをつとめました。
　「単なる府県合併でなく、中央集権から脱した真の地方分権の完成」「自立した地方政治を」という理念は理解できます。私は、この大事な議論が住民レベルの議論抜きにすすめられていいのか、大変心配しています。
　地方自治の基本は「住民の福祉の増進をはかること」です。ところが、これまでの議論の中心は経済界だというのです。今日のパネリストも半分が財界人でした。それが悪いとはいいませんが、住民の目線での議論が必要だと思いました。