貧者の一灯 ブログ

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貧者の一灯・歴史への訪問

2022年04月01日 | 流れ雲のブログ
















「あれは、なんじゃろうな?」
「気味がわるいのう。
何かよくない事でもおこるのかのう?」  

漁師たちは毎晩浜辺へでて、心配そうに沖をみつめていました。  

何度も船をだして調べてみましたが、どうして光るのかわかりません。  
ためしに、大きなアミを海の底までおろしてみましたが、
アミにかかってくるものは何もありませんでした。  

それでもあきらめずに、沖でアミをひいていると、
三日目にアミがズッシリと重くなりました。  

力をあわせてアミをひきあげると、なんと木ぼりの古い観音
(かんのん)さまがあがってきたのです。  

不思議な光を放っていたのは、この観音さまだったのです。  

村の人たちはお寺の和尚(おしょう)さんと相談をして、
見はらしのいい、近くの汐見坂(しおみざか)にお堂を
つくってまつりました。  

さて、ある年の春です。  

江戸(えど)から東海道(とうかいどう)を下って広島に帰る殿さまが、
汐見坂の近くに宿をとりました。  

すると夢の中に、観音さまが現れて、
「いますぐ、この地をはなれよ。
大きな災(わざわ)いがせまっている」 と、いうのでした。  

おどろいて目をさました殿さまは、すぐに旅のしたくを命じました。
「殿、この夜中に出発とは、どうなさいました?」  

お供の者たちがビックリしてたずねると、殿さまは夢の話をして、
「いそげ! 何をしておる!」

「しかし、たかが夢の事で、こんな夜中に」
「信じない者は残るがよい!」  
そういうと、わずかなお供をつれて旅立ちました。  

そしてそれから何時間もしないうちに、はるか沖合いから、
大津波(おおつなみ)がおしよせてきたのです。  

殿さまの一行から話をきいた村の人たちも、
たくさん逃げだしましたが、殿さまにしたがわなかった
多くの人たちは、大津波にのみこまれてしまったのです。  

この事があってから、汐見坂の観音さまは、多くの人たちから
あがめられるようになりました。  

夢のお告げで命をすくわれた広島の殿さまは、
感謝のしるしとして観音さまに、狛犬(こまいぬ)と灯籠(とうろう)
をおくりましたが、

それを届ける者たちが何をまちがえたのか、
ほかのお寺へ持っていってしまいました。  

広島の殿さまがおくった狛犬と灯籠は、
今もまちがえたお寺にあるという事です。
















その人に突然陣痛がきたら、冷静に対応することが
できるでしょうか。

特に初めて立ち会うとなれば、オロオロするのでは 
ないでしょうか?

イギリスで、電話を片手にママの出産を助けた子供がいました。
5歳の男の子、ジョビー君。

ママが陣痛に見舞われ、その場で出産となった際、
彼は電話を片手に落ち着いて対応したのです。

もちろん、5歳の彼にとって出産に立ち会うなど、
生まれて初めてのことでした。

イギリス、マンスフィールドに住むキリーさん(当時28歳)。
彼女にな、長男のジョビー君、そしてお腹には 二人目の
命が宿っていました。

その日、彼女は突然の陣痛に見舞われました。
周りには、ほかに助けてくれそうな大人はいません。

出産の経験があるとはいえ、彼女は肉体的な苦痛と、
精神的な不安に引き裂かれそうでした。

しかし、一緒にいたジョビー君は冷静でした。

彼はまず電話でおばあちゃんに連絡しました。
おばあちゃんの指示により、熱いタオルを用意し、
みごとに赤ちゃんを取り上げることができたのです。

ほっとしたのもつかの間、

赤ちゃんの首にはへその緒が巻き付いていたのです。
このままでは赤ちゃんは窒息してしまいます。

ジョビー君は、ここでも慌てませんでした。
赤ちゃんの首からへその緒をほどき、その命を
救ったのです。

このニュースにネット上では多くの反響が
湧き上がりました。

「ほんとうに良かった!」
「なんて素晴らしい行動」
「彼は勇敢なヒーローだ」
「温かい家族に乾杯!」
「彼は、きっと赤ちゃんの素晴らしい
お兄ちゃんになるだろう」

などなどジョビー君を讃える言葉であふれました。

ママのキリーさんは、
「あの時、ジョビーは何をすべきかをちゃんと理解していたわ。
あの子は私の誇りです」と語っています。

生まれた赤ちゃんは、男の子。
ジョビー君もとても可愛がっているそうです。