![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/c5/82e7d708eb6eb3dbb9fceae8453fecce.jpg)
(上の写真は、お参りが絶えない雑司ヶ谷霊園の「竹久夢二」の墓)
昨日(9/3)は、池袋まで出掛けたついでに、
池袋界隈の「雑司ヶ谷霊園」を散策して
来ました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/body_walk.gif)
我が家のある横浜からだと、池袋駅は東急東横線
で1本ですが、「雑司ヶ谷霊園」は、その池袋駅
の一つ手前の雑司ヶ谷駅から歩いて直ぐです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/ec/21404b0035537f7e1b97368ed254d326.jpg)
写真は、霊園のメインストリートのケヤキと
イチョウの並木です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/ca/efd14f2531ecb137435e5dbf4f62de2a.jpg)
メインストリートの端に斎場があり、その脇に
公園管理事務所があります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/d2/8a0c9d5cae91b2d41dd17e9687cc789f.jpg)
霊園を巡る前に、先ず、雑司ヶ谷霊園の散策方法
をご紹介します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kuri_3.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/50/d4/fa5242e354ba544c395e698765805114.jpg)
以前に、谷中霊園散策の際にご紹介した方法と
同様に、 先ず公園管理事務所へ行き、上の写真
の雑司ヶ谷霊園の地図(無料)を貰います。
(谷中霊園散策については、2015/4の「谷中霊園
散策」を見てね。)
この地図の裏面に、著名人のお墓の一覧表が
あります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0151.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/4f/e3fb04419de8a572580732047b52dc32.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/9c/4047fcf1aaa0a1a194c12eb16d018769.jpg)
この著名人のお墓一覧表で、行ってみたい著名人
の番号を調べたうえで、表面の地図上のこの番号
の場所を目指します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0087.gif)
近代化を推し進める明治政府は、欧米並みの
清潔な墓地を整備するため、明治7年、徳川家
の御用地跡に雑司ヶ谷霊園を作りました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0151.gif)
メインストリートの並木の中程に、「御鷹
(おたか)部屋と松」の説明板があり、
その奥に写真の大きな松の木があります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/1d/7ac4d719aa7a2851452d1e26f883fa93.jpg)
説明板によると、江戸時代には、この辺りには
幕府の御鷹部屋があり、鷹狩りの際には将軍が
休息する部屋があり、この松はその御鷹部屋の
敷地内にあったそうです。
・小泉八雲 (ラフカディオハーン)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/5e/4d341a5161bbb2fe10d6c18a5f4f739f.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/16/cb8fa15576742d0b63636a117fb6c1a7.jpg)
(霊園のパンフレットから)
有名な「怪談」等の作家で、日本に帰化した
「小泉八雲」の墓です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/89/974ea775ff9177fe4e4d9e34118b9472.jpg)
八雲に怪談などの話をしてあげたという八雲
の妻のセツ子の墓が仲良く並んでいます。
セツ子の墓は、武士の娘らしく、八雲の墓
から半歩下がった位置に建てられています。
八雲とセツ子は、生前、雑司ヶ谷霊園をよく
散歩していたそうです。
・竹久夢二
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/75/b7778a5750c3830618bc0d500a725927.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/6b/84fadcf1a1666c02a584f28398c72a50.jpg)
(霊園のパンフレットから)
大正ロマンを代表する叙情派の大衆画家で
詩人の「竹久夢二」の墓です。
愁いを帯びた眼差しの「黒船屋」等の美人画
や、「宵待ち草」等の詩で、若い女性達の心
をとらえて一世を風靡しました。
隣の墓との境界になる囲いの塀もなく、
想像したよりも小さな黒御影石の墓には、
”竹久夢二を埋む”、と刻まれていました。
台座は、夢二のアトリエにあった石を使って
いるそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0151.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/3a/8dbc06bbaf86dc43eac6e0fbdfc8f9a6.jpg)
墓の裏に回ると、上の写真の様に、本名の
「竹久茂次郎」が刻まれていました。
”茂次郎”じゃあねぇ~・・・、やはり
”夢二”でないと、美人画や抒情詩は
売れないヨなあ~・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0199.gif)
・夏目漱石
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/f1/8bbbb5049bde409ac477315054584189.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/d6/713c7c5e53a5a6721fe458cfaa72ae42.jpg)
(霊園のパンフレットから)
近代文学の礎を築いた明治の文豪・夏目漱石
の前頁の写真の高さ3メートルの巨大な墓は
安楽椅子の形を模したのだそうです。
・ジョン万次郎 (中濱万次郎)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/20/bdb45b156052eb4d5ddbddd6c6752ce0.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/93/06461505079e59e311ae62eeef879938.jpg)
(霊園のパンフレットから)
・永井荷風
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/f1/d4ad2f4c8f8eba1608c19a4b6dc02ec0.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/f8/8c16c6b7b2c0fc566a3a6b6e623c35b5.jpg)
(霊園のパンフレットから)
・小栗上野介
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/ff/c3c9aea69cae22608ed755d174f29259.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/32/dc/e51417746c22826bc8d8f2207198432e.jpg)
最後は、本日の私の墓参りの目的である「小栗
上野介忠順」(おぐり こうずけの すけ
ただまさ)の墓です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/59/0a4a0f3c9a9e4e9496e4a2e4700fee69.jpg)
(霊園のパンフレットから)
私が尊敬する「小栗上野介」は、幕末の幕臣で、
勘定奉行、江戸町奉行、外国奉行などの幕府の
要職を歴任しました。
そして、小栗は、驚くことに、坂本龍馬の亀山
社中よりも先に、兵庫商社という日本初の株式
会社を作ったり、日本初の洋風ホテルを建設
したりしていました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cat_5.gif)
1860年、小栗は米艦ポーハタン号で渡米、日米
修好通商条約批准で米国とわたりあいました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0140.gif)
その後は、江戸幕府の財政再建や、洋式軍隊の
整備などに邁進します。
1868年、明治政府の時代になると、小栗は領地
だった上野国(群馬県)に隠遁しますが、
間もなく謀反の疑いで逮捕され、逮捕の翌日
には逆賊として斬首されました!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ari_2.gif)
取り調べも行わず斬首したのが後ろめたかった
のか、明治政府は、後に逮捕の理由として、
勘定奉行時代の徳川家の大金隠蔽(徳川埋蔵金説)
の首謀者だったとの噂を流したりします。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face2_shock_s.gif)
そして、明治政府は、意図的に、小栗上野介の
名前と功績を歴史から消し去ります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0211.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kuri_3.gif)
総理大臣・大隈重信は、後にこう語ったそうです。
”小栗は謀殺される運命にあった。
何故なら、明治政府の近代化政策は、小栗の
それをそっくり模倣しただけだったからだ。”
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0151.gif)
同情した地元の農民達が建てたという慰霊碑
には、”罪なくして 此処に斬らる”と
刻まれています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0211.gif)
小栗の功績のひとつに、幕末の横須賀造船所
の建設があります。
これらの小栗の功績を、司馬遼太郎は、
”明治の父”と褒め称えたました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0140.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0070.gif)
日本が日露戦争でバルチック艦隊を破ることが
出来たのは、この横須賀造船所があったお蔭だ
と言われています。
元帥・東郷平八郎は、後に小栗上野介の子孫を
自宅に招き、こうお礼を言ったそうです。
”日本海海戦の勝利は、小栗さんが横須賀造船所
を作っておいてくれたお蔭です。”
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0151.gif)
小栗が横須賀造船所を建設する際、財政難のうえ
に、官軍に対し劣勢の幕府内部で、これから軍艦
を建造しても戦いに間に合わないと猛反対を受け
ます。
そのときの幕臣とは思えない小栗の次の驚くべき
反論に、私は感銘を受けました。
”幕府の運命に限りがあっても、日本の運命には
限りがない。”
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cat_4.gif)
雑司ヶ谷霊園から坂を下り、荒川線の線路に
出ます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/e2/35d5e5fc93cc3c7084baf82a91225314.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/e3/faf2776e93cfffafff068abe8cfc138d.jpg)
荒川線の線路沿いに雑司ヶ谷駅まで歩いて、駅の
脇からケヤキ並木の「雑司ヶ谷 鬼子母神
(きしもじん)」の参道へ入って行きます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/63/082ff2da3bd88d6a6927c8a52963c87c.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/1f/574f9fe3f9277dd8bf92694cf2f6e380.jpg)
雑司ヶ谷鬼子母神の本堂は、1664年の創建で
都文化財です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/50/dc/c3ba84cfda318e8ed6ea29fb15b31e9a.jpg)
樹齢600年の大イチョウがありますが、江戸時代
から境内で売られていたという「すすきミミズク」
が有名です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/23/9204305d5d09df48491bff3e4414342d.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/8c/7be7cd8da489a15b9db642f1e4e64911.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/11/d6cbf0007b768fab5e465c7487719a8a.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/28/7eec20bdff62eeca6798e8d36985d985.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6e/57/a291c77d5a531582d83bd9d319e041f1.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/e6/fe9bae4935929272e27505ebb710540b.jpg)
(昔から境内でやっている有名な駄菓子屋さん)