【根本的な誤解 】
内部統制といわゆるJ-SOXを混同している方が多い。
「内部統制」と言った場合には、「会社法」に定められているものと「金融商品取引法」に定められているものがあって、いわゆるJ-SOXは後者のこと。
今度の4月から施行!と騒いでいるJ-SOXは、「金融商品取引法」に定めているほうで、その目的は、株主が誤った財務諸表を見て、誤った投資判断をしないために、「財務諸表がちゃんと作られていますよ」ということを担保すること。だから、実務手続は「財務報告に係る内部統制」を経営者に評価させてその、報告書を開示させ、それを監査人が監査して監査報告を作成するということ。
つまり、財務報告に係らない部分はいわゆるJ-SOXには含まれません。
「個人情報の保護」とか、「法令遵守」とかは内部統制としてあるんだけど、J-SOXの範囲ではありません。
【心証の形成】
J-SOXに関する書物ではしばしば「心証」という用語が出てきます。
ここでいう心証とは、会計監査用語としての「心証」であって、一般的な「心証」とは、若干、意味合いが異なります。
会計監査用語的には、
「心証」は形成するものであって、良かったり、悪かったりするものではありません。
ですから、会計的には「心証」が悪いということはなく、
心証は「得られる」か「得られないか」
というものです。
会計監査用語でいう「心証」とは、
「だいたいOK」
という意味なのです。
つまり、詳細に見ていけば少しくらいは問題があるかもしれないけど、大局的に見地から言えば、正しいと言えるでしょう!
という状態が「心証を形成できた」と言います。
で、J-SOXの文書化とは存在するはずの内部統制について(存続している上場企業の規模の会社において、内部統制がまったく機能していないとか、そもそも「ない」とかはあり得ないでしょう)、監査人の『心証』を形成するための手続なのです。
【検証可能性】
心証の項でも書きましたが、『内部統制』そのものは従来から存在しているはずです。
J-SOXではその「内部統制」が有効に機能していることを経営者が評価して報告することが『義務付け』られました。
「有効性評価」が義務付けられた時点で、「内部統制」は「それを検証できるか」という検証可能性が問われるようになったのです。
検証とは、「全部しっかりやってます」ということを第三者に示せるかが重要なのです。
検証できないとすれば「全部しっかりやっていた、と言い切れない」ということになり「有効ではない」と結論付けられる可能性があります。
最近、J-SOX対応と謳っているソフトウエアが実は、すべての操作記録をログに残しておくだけだったりするのですが、これは「検証」の可能性を提供しているという点で、J-SOXに対応できる可能性があるということを言っているのです。
ログが残らないソフトウエアを使っていたとしても、他の方法で検証できればJ-SOXに対応することは可能です。
【アサーション】
実在性
架空じゃなくて、本当のこと
(今期末に予算達成のために受注計上しておいて、来期早々に受注取り消しとかダメですから。)
網羅性
もれなく
権利と義務の帰属
他人のじゃなくて、自分の
(例えば、別部署の売上を上げちゃうとか、子会社の売上を自分の会社の売上みたいに計上しちゃうとかはNG)
評価の妥当性
サバをよまずに
(10人月の工数を投入したからって、必ずしも仕掛が10人月じゃないよねぇ。)
期間配分の適切性
遅れず、早すぎず
(赤字確定するのが嫌だから、すでに納品済なのに売上を計上しないで、来期の仕掛にしておくなんてNGでしょ!)
表示の妥当性
飾らず、ありのままの姿で
(容姿端麗、成績優秀・・・・)
内部統制といわゆるJ-SOXを混同している方が多い。
「内部統制」と言った場合には、「会社法」に定められているものと「金融商品取引法」に定められているものがあって、いわゆるJ-SOXは後者のこと。
今度の4月から施行!と騒いでいるJ-SOXは、「金融商品取引法」に定めているほうで、その目的は、株主が誤った財務諸表を見て、誤った投資判断をしないために、「財務諸表がちゃんと作られていますよ」ということを担保すること。だから、実務手続は「財務報告に係る内部統制」を経営者に評価させてその、報告書を開示させ、それを監査人が監査して監査報告を作成するということ。
つまり、財務報告に係らない部分はいわゆるJ-SOXには含まれません。
「個人情報の保護」とか、「法令遵守」とかは内部統制としてあるんだけど、J-SOXの範囲ではありません。
【心証の形成】
J-SOXに関する書物ではしばしば「心証」という用語が出てきます。
ここでいう心証とは、会計監査用語としての「心証」であって、一般的な「心証」とは、若干、意味合いが異なります。
会計監査用語的には、
「心証」は形成するものであって、良かったり、悪かったりするものではありません。
ですから、会計的には「心証」が悪いということはなく、
心証は「得られる」か「得られないか」
というものです。
会計監査用語でいう「心証」とは、
「だいたいOK」
という意味なのです。
つまり、詳細に見ていけば少しくらいは問題があるかもしれないけど、大局的に見地から言えば、正しいと言えるでしょう!
という状態が「心証を形成できた」と言います。
で、J-SOXの文書化とは存在するはずの内部統制について(存続している上場企業の規模の会社において、内部統制がまったく機能していないとか、そもそも「ない」とかはあり得ないでしょう)、監査人の『心証』を形成するための手続なのです。
【検証可能性】
心証の項でも書きましたが、『内部統制』そのものは従来から存在しているはずです。
J-SOXではその「内部統制」が有効に機能していることを経営者が評価して報告することが『義務付け』られました。
「有効性評価」が義務付けられた時点で、「内部統制」は「それを検証できるか」という検証可能性が問われるようになったのです。
検証とは、「全部しっかりやってます」ということを第三者に示せるかが重要なのです。
検証できないとすれば「全部しっかりやっていた、と言い切れない」ということになり「有効ではない」と結論付けられる可能性があります。
最近、J-SOX対応と謳っているソフトウエアが実は、すべての操作記録をログに残しておくだけだったりするのですが、これは「検証」の可能性を提供しているという点で、J-SOXに対応できる可能性があるということを言っているのです。
ログが残らないソフトウエアを使っていたとしても、他の方法で検証できればJ-SOXに対応することは可能です。
【アサーション】
実在性
架空じゃなくて、本当のこと
(今期末に予算達成のために受注計上しておいて、来期早々に受注取り消しとかダメですから。)
網羅性
もれなく
権利と義務の帰属
他人のじゃなくて、自分の
(例えば、別部署の売上を上げちゃうとか、子会社の売上を自分の会社の売上みたいに計上しちゃうとかはNG)
評価の妥当性
サバをよまずに
(10人月の工数を投入したからって、必ずしも仕掛が10人月じゃないよねぇ。)
期間配分の適切性
遅れず、早すぎず
(赤字確定するのが嫌だから、すでに納品済なのに売上を計上しないで、来期の仕掛にしておくなんてNGでしょ!)
表示の妥当性
飾らず、ありのままの姿で
(容姿端麗、成績優秀・・・・)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます