『君戀しやと、呟けど。。。』

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『天災』

2008-06-18 11:02:13 | 作品b 【掌編】
 濁流は、あっという間に人を飲み込んだ。
 助けるとか、助けられるとか、そんな言葉を言う暇もない。

 ~天災は神の怒り~
 昔の人の気持ちが、少しだけ分かる。
 どんなに知識を詰め込まれ、地震のメカニズムとやらを説明されたって意味はない。
 なすすべなく立ち尽くし、否、立っていることさえままならぬ、その瞬間。
 人は神を思う。
 そして、
「どうして…」
 と、呟くことしか残されてはいなかった。
         【終わり】
              著作:紫草
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