「知らないわよ、そんなこと。だって未知と仲良くないもん。あの子、嫌いなんだよね。いっつも私のこと、馬鹿にしたような目で見んの。イライラしちゃう」
妻である瑞穂のその言い草に、お前が馬鹿なのは本当だろうと突っ込みたくなった。
「誰から聞いた?」
瑞穂のなかでは終わったらしい話題に、俺は食い下がった。
「何よ。気になるの?」
その顔には嫉妬の表情を浮かべているが、今更何だと言ってやりたい…
「ほら。結婚式の直前に喧嘩売りにきた子がいたでしょ。今日、ランチ食べに行ったお店で彼女を見たの。そしたら未知と知らない男も入ってきて、結婚の話をしてたから」
今、自分の恋情に嫉妬の嵐が吹き荒れている。もう二度と戻らない未知という女を、誰よりも愛していると感じる。
未知を奪っていく男を、消してしまいたいと思う程には――。
【終わり】
著作:紫草
妻である瑞穂のその言い草に、お前が馬鹿なのは本当だろうと突っ込みたくなった。
「誰から聞いた?」
瑞穂のなかでは終わったらしい話題に、俺は食い下がった。
「何よ。気になるの?」
その顔には嫉妬の表情を浮かべているが、今更何だと言ってやりたい…
「ほら。結婚式の直前に喧嘩売りにきた子がいたでしょ。今日、ランチ食べに行ったお店で彼女を見たの。そしたら未知と知らない男も入ってきて、結婚の話をしてたから」
今、自分の恋情に嫉妬の嵐が吹き荒れている。もう二度と戻らない未知という女を、誰よりも愛していると感じる。
未知を奪っていく男を、消してしまいたいと思う程には――。
【終わり】
著作:紫草