天下御免のすっとこどっこい

自分が読み返して「楽しかった」と思えることを書き綴っています。

『忠臣蔵』(1958年大映)

2013年07月15日 | 時代劇(テレビ・映画)
京都みなみ会館で催されている「市川雷蔵映画祭2013」。
『忠臣蔵』(1958年大映)を観に行ってきました。

大石内蔵助…長谷川一夫
浅野内匠頭…市川雷蔵
岡野金右衛門…鶴田浩二
赤垣源蔵…勝新太郎
片岡源吾衛門…黒川弥太郎
堀部安兵衛…林成年
女間者おるい…京マチ子
大工の娘お鈴…若尾文子
瑶泉院…山本富士子
大石の妻りく…淡島千景
浮橋太夫…木暮実千代
垣見五郎兵衛…中村鴈治郎(二代目)
吉良上野介…滝沢修
千坂兵部…小沢栄太郎
清水一角…田崎潤
上杉綱憲…船越英二
多門伝八郎…黒川弥太郎

出演者の面々を見ればわかるように、大映オールスター映画です。
上映時間166分ということで、途中インターミッションが入るのかしらと思っていましたがありませんでした。

内匠頭刃傷を知らせる早駕籠が江戸から赤穂に到着したところから始まり、回想で内匠頭と吉良の話(畳替え、烏帽子大紋)があり、切腹。赤穂城明け渡し、内蔵助山科暮らし、一力茶屋での遊興、浮橋太夫の身請け、垣見五郎兵衛、岡野金右衛門と大工の棟梁の娘、赤垣源蔵の兄の羽織で一人酒、討ち入り、多門伝八郎が両国橋を渡るな、永代橋へ行け。瑶泉院が見送り。
そんな感じでした。

とりあえず、萱野三平と橋本平左衛門の自害、毛利小平太の逐電(脱退)はありませんでした。
さらに、土屋主税の提灯と「入ってきたら誰でも撃つ」という名場面がありませんでした。

その代わり、京マチ子演ずる間者おるいのシーンが多かったです。
一力茶屋に潜入し、内蔵助を暗殺しようとしたり、いつの間にか味方になってしまい、吉良在宅の日付を伝えると、他の浪士を守って討ち死に。
それから、岡野金右衛門と大工の娘も長かった。結局「来世では私の妻だ。」とまで。
苦労して討ち入りなのよ、というより思い残すことなく討ち入りできました。という感じがしました。

あと気になったのが、大目付多門さん出番多すぎ。
最後の最後で討ち入り後の浪士たちに「両国橋を渡るな、お咎めのない永代橋へ行け」。
多門さんは最後まで浪士の味方ということをいいたかったのでしょう。

勝新さんの赤垣源蔵はまさにハマり役。
鴈治郎さんの垣見五郎兵衛もよかった…ですが、手形はやっぱり真っ白で「うううううううむ。」と唸ってほしかったところ。内蔵助が内匠頭の懐刀を見せるんですよね。うううん。

今回観て思ったのが、私がどれだけ忠臣蔵にこだわりを持っているかわかったのと、ものすごく素晴らしい俳優さんたちの名演技であっても脚本、演出次第でどうにでもなるということでした。

忠臣蔵 [DVD]
長谷川一夫,市川雷蔵,勝新太郎,山本富士子,京マチ子
角川映画

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