ごめんなさい おおたにくん
今回は小学校時代のクラスメイト
おおたにくんのお話しをさせてください
おおたにくんは横に大きくてちょっと肥*体でした
スポーツは苦手で
クラスで目立つ友人ではありませんでした
バカヤロー!
私たち4人の友達は公園で遊び
帰り道に川辺を歩いておりました
ぴょんぴょんと川石を飛んで行きます
こんな時、おおたにくんは一番最後です
突然、言い争いが聞こえました
「バカヤロー!」
小さな子どもに向かって、おおたにくんは怒り出しました
ケケッと笑ってその子は逃げて行きました
◇
鬼の形相のおおたにくんは怒って泣いているのです
彼は石垣の上から石をぶつけられたのです
おそらく運動が苦手なおおたにくんは
からかわれたのでしょう
私たちが近寄るとおおたにくんは石を指差しました
見ると握りこぶしぐらいの石です
これは痛いです、無理もありません
その時です
あっ、誰かがおおたにくんの半ズボンを指差しました
おおたにくんは失*しておりました
クックックッ、私たちは笑ってしまいました
悔しくて恥ずかしかったはずです
おおたにくんはもう一度泣き出しました
なんて残酷な事をしてしまったのでしょう
おおたにくん、あの時は笑ったりして
本当にごめんなさい
私は反省しております
その後、おおたにくんは大学で理数系を学び
超大手電機メーカーへ就職をいたしました
久しぶりに会った時
パソコンの開発と設計をしていると彼は言いました
「今度製品化されるから買ってね」
もうおおたにくんを笑うことなんて出来ません
私は頭が下がりました
おおたにくん
(痛かったわね )
ご一読ありがとうございました