葉織る。

言葉の中にそれを紡ぎ織った人が見えても、それは虚像かもしれない。

経脈の上に経穴。

2006-09-28 03:52:12 | 仕事
 写真の経穴人形は、かなり前に勉強会で知り合いから頂いたものです。治療院を開業した時に、飾ろうかどうか迷ったのですが、やはりパッと見が可愛くないし、ちょっと恐いし。それと、バイクのリアケースに入りそうで入らない大きさで。歩いて運ぶ程の物でもないなあ、という訳で家に置いたままでした。

 しかし、今週の頭からは自転車通勤を始めたので、ここは一つゲン直しの意味も含めて、「如何にも治療院なグッズ」経穴人形を、改めて「なぎのは治療院」のメンバーに迎えることにしました。人形を入れたカバンを襷がけにして自転車を漕ぐのは、意外と面倒でしたが。

 ところで、人体には氣の流れる道筋である「経脈」があり、その経脈上で特定の反応が出易い等の特徴があるポイントを「経穴(ツボ)」と呼びます。書店の健康・家庭医学などのコーナーに並んでいる、いわゆる「ツボ」の本などは、まずはツボをクローズアップする必要があるので、経脈についての説明は簡単に済ませざるを得ないのですが、本来は経穴よりも先ず経脈ありき、なのです。

 しかし、この経穴人形なんかを改めて見ると、確かに「経穴を結んだ線が経脈」のように見えちゃいますね。実際には、経脈は「一定の細い線」ではなくて、例えば河のように幅が狭くも広くもなるので、幅の広い部分は狭い部分よりも、経穴がたくさん入ったりします。ところが「線」に囚われてしまうと、例えば耳や内踝の周りのように経穴が不規則な順番で密集しているような場所では、経脈がグルグルと不自然な動きをしてしまいます。そうではなくて、耳や内踝の周りなどは、経脈を「線」よりも「面」で捉えるべきなのです。そうすると、一見でたらめに並んでいるような経穴も、すんなり一定の「流れ」の中に納まります。

 でも、そういった「氣の流れ」を完璧にヴィジュアル化するのは至難の業です。結局、経穴人形のように「経穴を線で結んでグルグル」になってしまいます。凡人にはキツイ・・・。
  

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2 コメント

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Unknown (REOS 渡辺大輔)
2006-09-28 23:12:05
なるほど~。

経脈は線だけでなく、面でも捉えられるんですね。



点より線、線より面と全体を見渡せるようになりたいです。
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渡辺先生へ (按じぃ)
2006-09-29 02:17:57
全体を見渡す。いわゆる「観の眼」とか。

正直憧れますけど、この類のことを「盲目的」に信じてしまうと、却って「見当違い」になりそうで恐い・・・。
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