東北地方も梅雨入りしましたね。これで梅雨のない北海道を除いて日本列島がすっぽりと梅雨。
布のスニーカーにも効果的な防水スプレーを購入しました。
兼題:入
六月の「老松」沁入る頃となり
入魂の球で完封夏の月
潮入りの池を叩いて夏つばめ
入国の列の短き百夜かな
片陰に入ればこの世生き易い
入水は鳴くまで待とう夏鴉
代掻きの水に流れる入日かな
トンネルの入り口出口七変化
雨戸繰れば守宮ぽとりと闖入す
紫陽花や入り婿となる美男僧
入国のいろはにほへと夏燕
刃を入れる母の沈黙青メロン
緑陰に影入れ野球応援す
紫陽花の市なく通販恐れ入る
手の甲に太る血管梅雨に入る
梅雨入や土に還れぬ土器の片
人体のきしきし弛ぶ梅雨の入
里山の入り日をろがむ月見草
鰺刺身トイレに入るを秘匿せよ
筆箱のもう書けぬペン梅雨に入る
眠たいねも梅雨入り何時もね痛むね
夏至の日の頁数多の入門書
テーマ:色
嘘に赤悲鳴に黄色梅雨に入る
銅像の遠きまなざし濃紫陽花
ぬか床より茄子紺出でて艶々と
ぽろぽろと手よりこぼるるミニトマト
玄関に額紫陽花の鉢二つ
咲き初めし紫陽花色を淡くして
山法師いつもと違う猫がいる
死の色に蛍がひかるとき無風
紫陽花の色の蕾のふくらみぬ
漆黒の隙間書棚に遠花火
小流れに虹の断片張り付きぬ
走馬灯うす水色の会釈して
短夜や胸に五色のボールペン
桃葉紅の功徳毒の効用と
虹消えて跨線橋より見る故郷
梅雨の闇おなか隈なく内視鏡
白黒の小津の名画やあぢさゐ月夜
氷水豊富なお菓子に魅了され
歩くほど青葉碑文の旧字体
母の忌や千歳緑の単帯
野球帽日焼の顔に歯の白さ
葉の裏はこんなに白い青嵐
雑詠
ともだちの顔で海月が浮いている
はらわたの在処はここぞ牛蛙
ほろ酔ひの供は卯の花腐しかな
何もかも丸いキューピー夏きざす
夏の鳥影を落としてゆきにけり
受付の声の交錯熱帯魚
海猫は監獄島を好きらしき
階段と枝と電線夏の鳥
絹さやは待てと一手間早さ抜き
高齢者確認訪問立葵
山中を迷い泉に生き返る
糸切れし数珠万緑へ跳ね上がる
耳かきの尖きのふさふさ街薄暑
丹沢山から膨らむは雲の峰
梅雨寒やパーで勝ったりじゃんけんぽん
夏月の一膳飯屋のバッハかな
平らかな雨のふるなり額の花
閉ざされた窓の雄弁蟻地獄
穂麦畑脳裏に戦車連なりて
忘れたと言えば病葉落ちにけり
訳ありの青梅雹が降ったという
冷奴妻に求めるエビデンス
★選句要領
★選句数
6句選(うち特選1)
選外のコメントも受け付けます。
★締切
6月22日(水)24時
★当番はまきえっとです(投句先メールアドレス)
makietto@nifty.com
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