庭の雑草が生えてきたので、久しぶりに抜いていたら何と蕗の薹に遭遇。
何年か前にもらった蕗を庭に植えたのですが、ようやく蕗の薹に。
たった一つでしたが、記念に天ぷらにして食べました。
来年が楽しみです。
兼題:風
浜名湖畔墓碑へそよ吹け彼岸西風
春風や新顔まじる朝の駅
枸杞飯に豆腐和風と煮しめ濃く
風船のどこ行くあてもなく西へ
六年生女子の短髪風信子
トロンボーンのマーチ春日の風致林
風船の方位磁針の止まる森
黄砂降る突風廻わす風車
春風や湖岸に色を戦がせる
日もすがら白木蓮風にいたぶらる
春疾風女のプライド剥がしゆく
風評飛び交う混沌の三月
鳥風に昔むかしの逃避行
三月を爆撃の音風の音
白木蓮風の便りの死が一つ
風やわらかや鎮魂の花ミモザ
道化師の風船放すまさをかな
風となりひかりとなりて雪解川
蝶消えて過ぎしひと日の風残る
走る子に風の生まるるつくつくし
薬師如来の弓手の薬壺風光る
テーマ:飛ぶ
いつになく無事祈りつつ白鳥送る
朧夜の音の粒子に扉開く
カワセミの急降下撮れ春の池
天窓に落とし物あり鳥雲に
春場所の小兵金星横っ飛び
シャボン玉ウクライナまで飛んでゆけ
たんぽぽやSLぽーと発車する
リラの香よ飛んで螺鈿と余暇のらり
引く波の置き去る藻屑鳥帰る
花粉症分け隔てなく人を愛す
春愁や啼きくたびれて飛べぬ鳥
清め塩高々春場所始まれる
跳箱の五段かるがるチューリップ
鳥たちよ矢張り帰るかロシアへと
花粉症新型コロナと迷いけり
天使飛ぶトイレスリッパ春かしら
縄跳の揃わぬ子らや水温む
春泥を飛び越える声ランドセル
日の光飛び散らしけり蝌蚪の群
美空なる雲雀恋しや令和来て
陽炎か副反応か村が飛ぶ
雑詠
一人だけ通れるような雪解道
暗闇より解き放たれし芽木の歌
霞む世やプーチン止戈ル乃公出ズ
春の星神にもありし忘れもの
啓蟄に出るを黒猫見つめたる
口笛の後ろ姿や春紫苑
此処ら藤井風尾瀬甲斐路ふらここ
佐保姫のささめき原田泰治逝く
三月や形ある雲崩れる雲
春月や遠くて近き戦の地
小数点桁あふれをり黄砂来る
戦時下の女の慟哭春の月
土筆出る『済』三つ目の分譲地
同上の営業日誌春うらら
秒針の音はっきりと春うれい
風化する心のかたち斑雪
春の雲少年の夢限りなく
僕がぼくを見捨てる夜の白木蓮
料峭や箱のリボンの縦結び
恋ばなのみんな過去形山笑ふ
六年生男女六人春の山
★選句要領
★選句数
6句選(うち特選1)
選外のコメントも受け付けます。
★締切
3月22日(火)24時
★当番はまきえっとです(投句先メールアドレス)
makietto@nifty.com
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