レトロでハードな物語

レトロなゲーム機・マイコン・中古デバイスなどをArduinoやAVRで再活用する方法を模索しています。

水晶発振子の周波数を計測してみた

2023年01月24日 | 電子工作

これまで購入してきた秋月電子のお楽しみ袋には水晶発振子が入っていたのですが、すべて合わせると結構な数になっていました。

型番から周波数がわかる物もあるのですが、全くわからないものも数多くありました。ざっと見た感じPICなどで使えそうな物もあったので、使いたいときはブレッドボードでPICにつなげて動けば利用するといったことをしていました。そのため、推測した周波数と実際の動作周波数が本当に一致していたかどうかは分かっていませんでした。
また、ジャンク基板から剥ぎ取った水晶発振子などもあり、いちいちブレッドボードに回路を組んで確かめるのも面倒なので使わずにそのままにしてありました。

そのため以前から周波数を測定したいとは思っていたのですが、発振子を計測できるような市販の周波数カウンターは高価なものも多く、わざわざ購入するのもためらわれました。
なので周波数カウンターを自作できたらなぁと思っていたところ、ラジオライフ2023年1月号に秋月電子で販売している低価格な「液晶表示ミニ周波数カウンター」を利用した水晶発振周波数チェッカーの記事が載っていました。水晶発振子の発振回路を自作してミニ周波数カウンターとつなげて計測するという内容でした。ミニ周波数カウンターは9V動作なのですが、この記事の発振回路は同じ9V電源で動作させられる便利なものです。詳細については雑誌のバックナンバーなどで確認下さい。

それほど難しい回路ではなかったのでこれは作るしかないと思い、秋月電子で「液晶表示ミニ周波数カウンター」と必要な部品を購入してきました。

周波数カウンターは2,750円でした。測定可能な周波数は1MHz〜500MHzとなっています。ラジオライフの記事によると水晶発振回路は3MHz〜30MHzが測定範囲とのこでした。水晶発振子(以後、クリスタルと表記)はマイコンにしか使わないので測定範囲はこれで十分です。

さっそく掲載された回路図をもとに発振回路を作成してみました。部品数も少ないのですぐに作れます。

配線を確認して液晶表示ミニ周波数カウンターとつなぎ、20MHz(型番から判断)のクリスタルを測定してみました。

なぜか周波数が2倍で表示されてしまいます。他のクリスタルも試したところ周波数の高い30MHz以外は2倍の値が出力されているようでした。

記事によると3倍の周波数が表示されるときはオーバートーン発振という現象がおきているとのことでしたが、調べてみるとオーバートーン発振は奇数倍の発振になるとのことなので今回の場合とは違います。
出力された波形にノイズがのってきれいな波形でないと周波数カウンターが倍の値になってしまうという情報もあったので、原因はこれかもしれません。回路を作るときの配線の仕方がまずかったのかもしれませんし、周波数カウンターのSMA型接続コネクタを買っていなかったため、同軸ケーブルをむりやり接続したのが良くなかったのかもしれません。

かならず2倍で表示されるのならこれでもまあいいかと思ったのですが、14MHzほどのクリスタルを測定したら、

6倍の値が表示されてしまいました。

これだと何倍で表示されているのか判断できないクリスタルも出てきそうで、ちょっと実用性に欠けます。
発振回路を配線し直すのも面倒だしどうするか悩んだのですが、ノイズ対策になればと思いダメもとで回路製作であまった220pFのコンデンサを同軸ケーブルの接続部にはさんでみました。すると、なんと正しい値が表示されるようになりました。

小数点2桁まであってます。試しに最初に40MHzと表示されてしまった20MHz(と思われる)クリスタルを計測すると、ちゃんと20MHzと表示されました。

ラッキーでした。これなら実用的に使用できます。さっそく手持ちのクリスタルの動作確認と仕分けを行いました。

周波数不明のクリスタルも周波数が判明し、無事仕分けすることが出来ました。


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