東京11R 皐月賞
◎16.トーセンラー
○4.サダムパテック
▲12.オルフェーヴル
△1.ステラロッサ
△11.ベルシャザール
×2.ダノンバラード
×5.ナカヤマナイト
注14.フェイトフルウォー
注15.デボネア
◎はフラワーアレイ(トラヴァーズS)やブルーミングアレーの半弟で、両親の重厚な欧血を増幅した配合をしているが、母父がミスプロ系のマイラーで柔らかさや俊敏さにも長けている。距離適性的にはダービーより皐月賞だろうし、反応よく自在に動ける馬だからテン乗りの心配もないだろう。ゴール前の脚色でオルフェーブルを凌いでいたきさらぎ賞は強い内容だった。今回も好位差しなら勝ち負けになると判断。渋化残りならベルが怖いが良かそれに近いところまで乾くとみて、○▲の決め手を相手にとった。
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シンザン記念ときさらぎ賞で◎を打って、勝てはしなかったものの概ね期待通りの競馬をしてくれて、春の牡馬クラシックはオルフェーブルと共に歩んでいくのかなあ…と思ってた時期もありました
ここで◎を打ちきれなかった最大の理由は、土曜も1枠が絡みまくった開幕週で、しかも東京芝はラチ沿いから乾いていくだけに、デュランダルやドリームジャーニーのように思い切りよくブン回されてしまうとなあ…というところがやっぱりあって、しかしさすがに池添も考えて乗ってきたというか、おそらく考えられるベストの騎乗だったと思います
「直線は一頭分しかスペースがなかった」と言っていましたが、その一頭分のスペースにしたっていつまでも開いているはずはなく、開いたところで瞬時に躊躇なく突っ込めるほどの抜きん出た鋭い反応があってこその勝利でした
G1に出てきて上位争いするような馬は皆勝負どころでいい脚を使うに決まっていますから、そういう馬たちですら止まってみえるほどの脚を使えないと、ラチ沿いの渋滞を詰まることなく抜け出してくることはなかなかできません
レース直前に「芝2000m良のG1を勝つような馬は、誰もがハッとするような凄いスピードや瞬発力や斬れ味を持っているもので、勝つのはそういう脚を持った馬だろう」と書きましたが、混戦と言われ続けた牡馬クラシック路線において、そういう他馬とは見た目に違う、絶対的な脚を使って華麗に鮮やかに勝ったのは、スプリングSのオルフェーブルと東スポ杯のサダムパテック、この2頭だけでした
典厩さんがコメントされていましたが、毎日杯のディープスカイのように、反応や加速が凄すぎて内に切れ込んでしまうというのはオルフェーブルのスプリングSも同じで、サンデー直仔がクラシックを勝ちまくっていた頃はそんなシーンはしょっちゅうありました
大種牡馬サンデーサイレンスは、オルフェーブルやディープスカイのような脚を使う仔を、毎年何頭かは送り出していたのです
オルフェーブルはドリームジャーニーの全弟ですが、この馬はノーザンテーストのクロスの影響を受けた体型ではあるのですが、兄よりストライドが伸びるので外回りの長い直線でも◎が打てる馬だと、シンザン記念の予想のときに書きました
まあそんなわけで、今年のクラシック路線においては、私のなかではオルフェーブル最強というかオルフェーブルが一つの基準みたいなところはあって、シンザンと芙蓉でオルフェと好勝負をした牝馬が桜でワンツーを決めた時点で、それはますます確信に近いものになっていました
きさらぎ賞のトーセンラーはゴール前はずっとオルフェーブルと同じ脚色で伸び続けており、これはなかなか凄いことで◎の大きな根拠となったわけですが、こちらは外枠の不利を取り返すことができないまま外を回らされて4角でも後方、ゴール前は大観衆の声援に驚いたようで内に逃げてまともに追えませんでした
母父がマイラーのLyciusでオルフェーブルと比較しても距離適性的にダービーではどうかというのもあって、ならばここで狙ってしまえと思い立ったわけですが、「サンデー×Lyphard×ハイインロー」ですからオルフェやサダムがくるのを前で受けてという形でないと厳しかったし、まあそれでも差のないところまではきているので、この馬もやっぱり走る馬だとは思いますよ~