トウケイヘイローが武豊鞍上で香港Cに遠征とのことで、これは誰がみても条件ピッタリ、ラトロパワー+Hyperion粘着力でひと暴れしてもらいましょう(・∀・)
3月に発売された『パーフェクト種牡馬辞典2013-2014』(自由国民社)の関連企画として、同書の編集を担当した競馬道OnLineのサイトにて、この秋もスプリンターズSから有馬記念まで栗山求と望田潤がG1レースを交代で予想します
今週のジャパンCは望田潤の担当で、有力馬の血統分析と直前予想を行います(有力馬分析は無料公開、予想は有料会員のみ閲覧できます)
有力馬分析はゴールドシップ、ジェンティルドンナ、ドゥーナデンについて書いていますので、よろしければご覧ください
http://www.keibado.ne.jp/sp2013/
ジョシュアツリーは相変わらず「あ~オペラハウスにこんなんおるわ」という体の硬いパワー型中距離馬で、シメノンは母がSir GaylordクロスのAlzao牝馬でなるほどナスキロ柔さはあるんですが爆発力に乏しく、やっぱり外国馬を買うのならドゥーナデンですかね~
http://www.pedigreequery.com/dunaden
父系がAhonooraで母父系がCaro、全体にフランスのアウトサイダー血脈が強く父も母も自身もアウトブリードで遅咲きのステイヤーに出ましたが、レース映像をみると重々しいタイプではなくフランス血脈特有の斬れはあるので、ここ2年の香港ヴァーズをモノサシにしても東京2400mでジャガーメイルやレッドカドーぐらいの格はあるんじゃないかと
土曜東京5Rマイネソルプレーザ(ク)、日曜東京4Rアンヴェイルド(デ)、スペルオンミー(P)、ディスキーダンス(P)、日曜東京5Rショウナンサバンナ(パ)、日曜大井新馬シェキナー(ク)
(ク…「一口馬主好配合馬ピックアップ」、デ…「ディープインパクト好配合馬リスト」、P…「望田潤のPOG好配合馬リスト」、パ…「パーフェクト種牡馬辞典」種牡馬別POG推奨2頭)
日曜東京4Rは3頭も出てくるならぜひパドックを見たいので、これに間に合うよう府中入りしたいんですが、とすると8時前ののぞみに飛び乗らなければならずなかなか厳しい…
ゴールドシップのここ7戦、神戸新聞杯から京都大賞典までの7戦は、勝ったときも負けたときも、捲りきったときも捲りきらなかったときも、先行したときも後ろからいったときも、京都でも阪神でも中山でも、高速馬場でも時計のかかる馬場でも、すべて上がり5F以上のロングスパート戦になっています
宝塚と菊と阪神大賞典は自ら捲りきって、自分のテリトリーに引っ張り込んだような勝利でしたからロンスパ戦になったのは当然としても、高速馬場で周りに突っ張られて捲りきれなかった春天や京都大賞典、そして4角ではまだ中団だった有馬や神戸新聞にしても、レースラップというかレース全体の動きはやはりロングスパ戦になっていて、だから7戦ともラスト1Fはすべて12秒台(阪神大賞典は13秒0)
「ゴルシに付き合ってしまったぶん、こちらも甘くなってしまった…」とトーセンラーの幸は悔しがってましたが、たとえレース前半は後ろにいても、必ずどこかで動かしてくる、押し上げてくるという頭は全ての乗り役にあるでしょうから、そういう群衆心理が各馬の逃走本能をうながしているとでもいうか、まあそこまで言うとちょっとオカルトチックですが(^ ^;)、後ろにゴルシがいるだけで、「奴はいつかやってくる、ロングスパートとともにやってくる」、そういう目に見えないプレッシャーに支配されながら他の馬たちは走っているのかもしれません
まあそんなわけで、ゴルシにどんな印を打つかは今から決めますが、ロンスパ想定で打ってみるかという腹は決まりました
ジャパンCの「血統クリニック」は「Netkeiba.com(PC版)」と携帯スマホの「競馬総合チャンネル」にて、本日18時に更新されますのでよろしくお願いしますm(_ _)m
先ほど「望田潤の2歳勝ち馬評価」先週ぶんを5頭更新しました~(先週もまずまず豊作)
昨年のJCは上がり5Fが12.0-11.9-11.7-11.5-11.5、残り2Fを23秒でダッシュするレースになり、母がDanzig系のパワースプリンターで1800~2000mベストで、出走馬中最もダッシュ力加速力に秀でていたジェンティルドンナが、あと400mから後続を突き放してオルフェーヴルとぶつかり合いながら接戦をモノにしました
これはアドマイヤムーンが勝った年(12.6-12.2-11.3-11.1-11.9)やゼンノロブロイが勝った年(12.8-12.7-11.7-11.4-11.9)と似ていて、こういう上がり3Fの競馬になると2000m>2400m型が勝ちきることが多いのがJCである…といえるのではないかと
ちなみに2000m=2400mのブエナビスタが勝った11年は11.9-11.2-11.0-11.5-12.0、これはアンカツさんのウインバリアシオンが13-15-2-2と捲ったので上がり5Fのロングスパートに
明らかに2000m<2400mのアルカセットがレースレコードで勝った05年は、前半5Fが58.3と速く上がり5Fは11.8-11.8-11.9-12.0-12.4と文字どおりの消耗戦になり、直線一瞬鋭い脚でビュンと伸びたゼンノロブロイはあと200mで一杯、アルカセットがバテずにワンペースで伸びつづけるところを、内から凄い脚で追いすがってきたのがハーツクライでした
というわけでレースは生き物、ここ10年を振り返ってみてもいろんなJCがありましたが、さて今年はどんなJCになるんでしょうね~
エイシンブルズアイの父BelgraviaはMr.Greeley産駒らしいスピード馬で、2歳時にハリウッドプレヴューS(米G3・AW7F)に勝った程度の競走実績しかないですが、ブルズアイの場合は母父がSiphonというだけでボコッとオバケが出ても驚けないバックボーンがあり、新馬戦の勝ちっぷりやピクシープリンセスをあおった直前追い切りも含め、これは先々どんな馬に完成するのか、非常に楽しみになってきました
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011110099/
3代母のGregorian Winlocから見ていきましょうか、ここはNasrullah4×3・4、Flower Bowl≒Swaps3×3とかなりクロスがうるさく、そこに配されたのがA.P.Indyの半兄でプリークネスSに勝ったSummer Squall
Summer Squallの母はSecretariat≒Sir Gaylord1×3の名繁殖Weekend Surpriseで、産まれたPuddlejumpはNasrullah≒Royal Charger5・7×4・5・5となりました
このようにNasrullah血脈が重ねられてきたPuddlejumpに配されたのが、まさに南米アウトサイダー血脈の塊のような血統で、ブラジルで2歳チャンピオンとなった後北米にトレードされ、ハリウッドGCとサンタアニタHに勝ちドバイWCで2着となったSiphon
Siphonの血統がどれぐらいアウトサイダーかというと、血統表中にNorthern DancerやNasrullahは皆無、Nearcoまでさかのぼっても一本しか持たないというものすごさで、自身はIrish Song≒Eridan3×3のニアリークロス(どちらも父Maki,母父Daron Blancの組み合わせ)
つまりブルズアイの母Miss Fear Factorは、代々Nasrullah血脈のクロスを重ねて緊張状態にあったPuddlejunpに対し、Nasrullahとは無縁のSiphonをもってくるという強烈な「緊張→緩和」になっていて、こういう配合の繁殖は一発大ホームランの魅力があるから目を離せません
そこに父がBold Ruler4×3で自身はSecretariat≒Sir Gaylord4×4のBelgraviaが配されて生まれたのがエイシンブルズアイで、自身はSecretariat≒Sir Gaylord5・5×5・7
まあBelgraviaがそんなに凄い種牡馬とは思えないですが、Gregorian WinlocのNasrullah4×3・4、Weekend SurpriseのSecretariat≒Sir Gaylord1×3、Mr.GreeleyのBold Ruler4×3、これらNasrullah的緊張のなかに異彩を放つSiphonのIrish Song≒Eridan3×3、この「緊張と緩和」「3/4と1/4」の物語はいったいどんな結末を迎えるのか、しかし面白い配合を買ってきたもんですわ
■『2013~14年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で望田潤と栗山求がダブル推奨したベルキャニオン(牡2歳)が土曜東京4R未勝利戦(芝2000m)を勝ち上がりました。コメントは以下のとおり。
◎ベルキャニオン(牡・母クロウキャニオン)
母はNorthern Dancerとナスキロラトロをクロスする相似配合で、自身はBurghclere≒Aureoleのニアリークロスが隠し味。ボレアス、マウントシャスタ、カミノタサハラの全弟だが、体型体質脚質が異なる発現をしてもみんなオープンに出世しているという事実が、この配合の優秀さを証明している。(望田)
◎ベルキャニオン(牡・母クロウキャニオン)
母方に入るCaerleon、Vaguely Nobleは父とニックス。母の父フレンチデピュティも相性がいい。ボレアス、マウントシャスタ、カミノタサハラが連続で走ったのは偶然ではなく、この馬もまともに出れば兄同様に重賞級の活躍が見込める。上記三兄弟のなかで最も能力が高いと思われたカミノタサハラは馬体重が518kg(皐月賞時)。ディープインパクト産駒全般に言えることだが、馬体重と能力はおおむね正の相関関係にあり、兄弟のなかで最も大きいカミノタサハラが最も素質に恵まれていた。この馬がどれくらいの大きさに出たのかぜひチェックしたい。(栗山)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011103836/
「ディープインパクト好配合」で私が取り上げた馬(計22頭)でこれまで勝ち上がったのは、アトム、キミノナハセンター、ゼウスバローズ、テスタメント、ノボリレジェンド、フェイブルネージュ、ベルキャニオン、ミッキーアイルの8頭で、ここにハープスターが入ってないのがなんとも悲しいところですが(^ ^;)、まあそれでも来春のクラシックを戦うには十二分なラインナップではないかと思っとります
■『望田潤のPOG好配合馬リスト キングカメハメハ編』で取り上げたファイヤーロック(牡2歳)が日曜京都3Rの未勝利戦(ダ1800m)を勝ち上がりました。コメントは以下のとおり。
◎ファイヤーロック(牡・母ディアマンブルー)
リトルオードリーやココナッツパンチでおなじみのゲートドクールの牝系で、母はHalo≒Up Spirits2×3。母父にサンデーを配し、ラストタイクーンとLomondを通じるNorthern Dancerとナスキロラトロのクロスというキンカメの教科書的配合で、この牝系だから仕上がり早さやマイルのスピードもある程度計算できる。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011103965/
■土曜福島8R500万下 シンジュボシ1着(一口・望田)
★ユニオンオーナーズクラブ
父ダイワメジャー
母ツルマルオトメ(タイキシャトル)
募集価格:1680万円
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010104871/
母は芝1200mで4勝のスピード馬で、その弟ツルマルジャパンも小倉2歳Sで3着するなど、仕上がり早でスピード豊富な牝系。Caerleon,Secretariat,Sir Gaylordと母系にナスキロ血脈が3本入りますが、ダイワメジャーはこういうナスキロ血脈豊富な牝馬との配合が合うようで、ここまで勝ち上がった産駒の多くはそういう配合です。この配合ならば2歳夏からスピード全開でしょう。1400mベスト。
そのうちエントリ一つ立ち上げて書いておくべきことではあるのですが、「Lyphardは前で受けてナンボ」という自説を曲げる気はさらさらないのですが、「ダンシングブレーヴとディープインパクトに関しては、Lyphardのカテゴリから逸脱した、オリジナルな爆発力でレースを勝てる血なのである」という分類でいきたいということを、今日ここで明言したいと思います
まあそのあたりは血統表全体の構成にもよりますが、ようするにこやつらはLyphardではなくオリジナルだということで(^ ^;)
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「Netkeiba.com(PC版)」と携帯スマホの「競馬総合チャンネル」では、「血統クリニック」と題してメインレースの出走予定馬の血統解説をしています(毎週木曜18時更新)
マイルCSはこんな感じです
近年の芝マイル路線は確たる主役不在で、だからマイルG1はロードカナロア、サダムパテック、エイシンアポロン、カンパニーと、別路線からの転戦組が格で勝ちきるケースがよくある。
◆母は名配合、格は最上位
トーセンラーは母プリンセスオリビアが父母相似の名配合。全弟スピルバーグと比較しても母父Lyciusのマイラーっぽさがオンになっていて、だから春天で2着に踏ん張ったのには驚かされた。今でもベストは1800mぐらいではないかと思っているし、京都外回りはとにかく斬れる馬だから、ここは格で◎といってみたい。
◆上がりがかかれば復権
カレンブラックヒルも母が強力な相似配合で、自身はスカーレットブーケ≒Storm Cat2×3のニアリークロスだからダイワメジャー産駒としては最高の配合だ。春の連敗をみると、最近は脚質が渋くなってきて、上がりが速すぎる決着では鋭さ負け軽さ負けしてしまうのだろう。少し馬場が渋るか、Hペースで上がりのかかる決着が理想か。
◆高速馬場なら今年も怖い
グランプリボスは昨年の2着馬で、国内の芝マイルG1は[2.2.0.2]。母にサンデーとナスキロが入って、バクシンオーが胴長で柔らかな体質になったので、スプリンターではなくマイラーになった。京都の高速馬場は合っているので、良馬場なら今年も怖い。
サダムパテックは「サンデー×Seattle Slew×ミスプロ」の配合形だからリーチザクラウンを軽くしたイメージの馬で、2歳時から東京や外回りで斬れるタイプだと書いてきた。ただし昨年はほぼ完ぺきに運べての辛勝だから、決して抜けた存在ではない。
レッドオーヴァルはストロングリターンの半妹で、桜花賞2着を見てのとおり長いところよりはマイルのほうが斬れる。ここは真価が問われる場。
ダノンシャークはディープにCaerleon、Mill Reefとナスキロ血脈を重ね、東京や外回りで斬れる好マイラー。G1で突き抜けるにはもうワンパンチ足りないので、そこを補うファインプレーが欲しい。
ダイワマッジョーレも母がナスキロ血脈を3本引くので、ダイワメジャー産駒にしては外回りで斬れる脚質になった。前崩れなら食い込み十分。
クラレントは兄弟にリディルやレッドアリオンがいるが、こちらは父がダンスインザダークで「スタミナ×スピード」の配合形。ベストは1800mのスローを流れ込む形だろう。
ドナウブルーはジェンティルドンナの全姉で地力のあるマイラー。馬群を嫌うところがあって、昨年は外枠で揉まれなかったので3着と踏ん張った。混合G1ではあれが精一杯か。
リアルインパクトは安田記念の勝ち馬だが、マイラーではなく1800m型だとずっと書いてきた。これも1600mだと富士Sのように緩い流れがベター。
コパノリチャードは3代母アルガリーがWild Risk3×4でここからカッとなりやすい気性を受け継いで、他馬に絡まれたり突つかれたりするとエキサイトしてしまうところがまだある。距離適性も1400m寄りだし、スワンSのように単騎逃げで抜いて走れないと苦しいか。
マイネイサベルはHyperionベースの配合らしく晩成の成長カーブを描いて今が充実期。ただベストは1800mなのと、いかにもトニービン系らしいコクのある斬れは京都より東京向きだろう。父もマイルCSは[0.0.1.4]と振るわなかった。
サクラゴスペルはスプリンターではなく1400mベストだと書いてきた。マイルのG1となると、母母父Cure the Bluesがちょっと爆発力に欠ける血なのも減点材料だ。
京都11R マイルCS
◎5.トーセンラー
○16.グランプリボス
▲8.カレンブラックヒル
△4.ダイワマッジョーレ
×2.サダムパテック
×13.ダノンシャーク
注3.レッドオーヴァル
近年の芝マイル路線はチャンピオン不在の混迷状態がつづいており、だからマイルG1はロードカナロア、サダムパテック、エイシンアポロン、カンパニーと、別路線からの転戦組が格で勝ちきるケースがよくある。◎の母プリンセスオリビアは父母相似の名配合で、トラヴァーズSのフラワーアレイなどを産んで繁殖として成功、本馬は全弟スピルバーグと比較しても母父リシウス(英2000ギニー2着)のマイラーっぽさがオンになっていて、だから春天や菊で頑張りをみせたのには驚かされた。今でもベストは1800mぐらいではないかと思っているし、京都外回りはとにかく斬れる馬。仮に毎日王冠に出ていたらエイシンフラッシュやジャスタウェイと叩き合いになったと思っているし、カンパニーとまではいかなくともエイシンアポロンぐらいの格はある馬だ。今年も別路線組から入る手はあるだろう。
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締切まであと2分、そろそろレース観にいこかと友人をうながしたら、「…やっぱりダークシャドウがどうしても気になる」と突然マークカードを塗りはじめたので、それを待って馬場に向かったらもうファンファーレが
もう見晴らしのいい場所を確保する時間はなく、仕方なく地上のゴール前200mぐらいのところで、4角まではモニター観戦となりましたが、浜中がガッチリ押さえてコパノリチャードがスローで逃げ、ダイワマッジョーレがその直後をまんまと取ったのもわかったし、そして後方でジッとしていたユタカが、4角でできたスペースにここしかないと斜めに切り込んでいくのもわかりました
そこからはコースに目を切り替えて、ラーは外にいるはずや、外から伸びてくるトーセンラーはどこやと探していたら、残りの17頭がまるで壁紙や背景のようにみえたほど、一頭だけしなやかで優雅で、一頭だけG1級という反応と躍動で、ユタカとトーセンラーは私の目の前を駆け抜けていきました
「あれ?ユタカさん、これG1じゃないの?こんな楽に差してしまっていいの?」とでも言いたげな涼しい表情で、名繁殖プリンセスオリビアの息子は淀の直線を駆け抜けていきました
「やっぱり中距離馬や!トーセンラーとダークシャドウで筋は合ってたんや!…で、ダークはどこいった?」
トーセンラーの刻んだラップは58.9-33.3、1800mベストの馬が1800mの競馬で差し切ったという内容だったと思いますが、これはポッカリ空いた最内に潜り込みながら「よしいけ!毎日王冠ぐらい伸びたら楽に届くぞ!」とノリが追い出したら一頭だけ違う脚で楽々と突き抜けてしまった、あのカンパニーの末脚がオーバーラップする完勝
「芝マイル路線はここ数年ずっと確たる主役不在の混迷状態で、近2年のマイルCSはエイシンアポロンやサダムパテックといった中距離からの転向組が、フィフスペトルやグランプリボスといったマイル路線の常連を押さえて油揚げをさらっていきました」(芝マイル路線)
ダイワマッジョーレもダノンシャークも血統は一流だし、ダイワメジャーやディープインパクトのセオリーを踏襲した好配合ですが、勝てば官軍、当たれば官軍で言わせてもらうならば、ファンジカもカーラパワーも子供はみんな走るし素晴らしい繁殖牝馬ですが、やっぱり名配合の名繁殖プリンセスオリビアはちょっと格が違う、芯に当たったときの飛距離が違うというべきでしょう
ダイワマッジョーレもダノンシャークも血統の美点や配合の良さはきちんと表現されていて、一流のマイラーだということを今日も証明してみせましたが、でもプリンセスオリビアの血が爆発したら、やっぱりちょっと格が違った
下記エントリでも書いたように、ニホンピロウイナーやニッポーテイオーやノースフライトやダイタクヘリオスやトロットサンダーやタイキシャトルやエアジハードやアグネスデジタルで丼飯2杯モリモリ食って育ってきた、競馬歴二十数年体脂肪率20%後半ウエスト84cmのオッサンは、ダイワマッジョーレやダノンシャークやグランプリボスではもうお代わりできないです…
そしてこれもまた同じことを書きますが、上にあげた芝1600mならいつ何時でもうなりをあげて抜け出してきて圧倒的な説得力でねじ伏せてしまう満場一致のチャンピオンマイラーたちは、みんなサンデーの血を引いてはいないのです
2011年のクラシック路線はシンザン記念からずっとオルフェーヴルが◎でしたが、一度だけ◎を譲ったのが皐月賞の◎トーセンラーで、それはきさらぎ賞の好内容はもちろん、LyciusのマイラーっぽさもONになっているだけにオルフェを負かせるとしたらダービーではなく皐月ではないか、と考えたからでもあります
だからいくら得意の京都とはいえ春天で2着に踏ん張ったのが今でも信じられず、今でもベストは1800mだと思っているし、とするとこの馬が格と京都適性だけで勝ち負けしてしまうあたりに、マイルG1と長距離G1のレベル低下がみてとれるのではないか…とも
サンデーサイレンスの血は高速馬場の中距離を走るのにあまりにも適していてあまりにも優れているがゆえに、今の日本のサラブレッドは2000m前後に適性が集中しすぎているのかもしれません
ユタカがスランプのどん底にいた2011年春、トーセンラーで負けるはずのないエリカと福寿草を取りこぼし、ローズキングダムでも冴えない騎乗連発でついに社台の馬から降ろされはじめたのが2011年の春、次走きさらぎ賞でミルコに乗り替わったトーセンラーはオルフェーヴルとウインバリアシオンを完封、あれが「ああ、ユタカはもうダメだ…」という決定打のひとつになったことは否めないでしょう
最終レースのパドックに向かいながらふと場内モニターをみると、ユタカと藤原師と吉田照哉氏が満面の笑みで、手をつないで万歳のポーズで記念撮影におさまっている姿が映し出されてました
「勝てば官軍やなあ…ユタカおめでとう」
芝マイル路線
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/1b5a21aa5e3e0a21563b70f31b30a7af
東京8は◎エアルプロン
エアメサイアやエアシェイディの3/4弟で、体型走法はノーザンテーストが強く、この牝系はもともとBold Ruler的機動力が持ち味で、ディープ産駒でもストライドではなくピッチで走るタイプですから、東京だとスローのほうが俊敏さが活きるクチ
ここはスロー濃厚で、ならば昨秋のtvk賞、62.0-11.5-11.0-11.7でマイネルシュライを差し切った再現があって不思議ないかと
からまつは▲イオラニが1人気ですか、Northern DancerとMill ReefとBlakeneyのクロスのキンカメ産駒で、新潟外回りをナタの斬れで勝ったのに、その後はなぜか中山ばかり使われて、ここは待望の東京と思ったら1400mで、本人にしてみればなんで俺が1人気やねんと、頼むから東京1800m走らしてくれと泣きたくなるんじゃないかと(Mill Reefのクロスは荒々しい気性も伝えがちなだけになおさら)
○ショウナンアチーヴは母が良血というだけでなく配合パターンも決まっていて、くるみ賞では◎にしてみたんですが、△ネロともども直線では前の馬がフラフラして追いづらいところはありましたが、ショウナンカンプと似た体型体質の馬だけに根は中山1200m>東京1400mではあるかなと
◎サグレスはフジキセキ×クロフネ(Deputy Minister)の黄金配合で伸びのない短距離体型ですが、スターミーの孫だけにナスキロ柔さはあって、デビュー戦のようにタメがきけば1400mでビュンと反応する馬
サフランでは内枠なので出していったら気分よく行きすぎて止まってしまいましたが、ああいう負け方はスピード上位の証明でもあり、人気急落のここは再度狙ってみたいです
秋明菊は頼りないメンバー揃いで◎オールパーパスに何とかしてもらいたいですが、おぬしも頼りないからのう…(^ ^;)
衣笠は☆ウリウリが人気ですが、Halo≒Sir Ivor≒Red God3・5×5・6で、ヴィルシーナをパワー寄りにしたような機動力型、京都外1800mの良で間違いなく差し切れるというほどの斬れ味があるかどうか
◎ダンツカナリーはブリッツェンの3/4妹で脚長でナスキロ柔いので外回り向き、前走も◎でしたが、やっぱり外マイルで息を入れて先行したほうが楽だった
ここも展開は楽で、前走の感じなら1800mもOKで昇級通用とみました
しかしそのダンツを阪神外マイルで好位差しでキッチリとらえているのが○イリュミナンスで、ここはそのとき以来のユタカとのコンビ復活、幹夫先生は「後ろから行く馬だから展開次第」とまた眠たいことをのたまってますが(^ ^;)、この馬を前で受けさせたのはユタカとルメールだけで、前で受けてHyperionを振り絞ったときは2戦2勝でっせ
難解な福島2歳は見学してようかと思ったんですが、こんなに人気がないのなら◎シャインシュラークで遊んでみる手はあるかと
デビュー戦は中山マイルの超スロー、上がり11.7-10.8を大外から一頭違うピッチの速さで差し切り、体型はGone Westのスプリンター、実は1200mの馬でしたというオチで
「No.1予想」ではマイルCSを、「馬券総合倶楽部」ではマイルCSと福島記念を予想していますので、そちらもよろしくお願いしますm(_ _)m
東京11R 東スポ杯2歳S
◎8.プレイアンドリアル
○1.イスラボニータ
▲4.クラリティシチー
△5.ラングレー
×9.サトノアラジン
好メンバーだがG1級の傑出した存在は見当たらない…というのが筆者の見立てで、ここは岩手から殴り込んできた◎に注目。母はティンバーカントリー×ダンジグ×アリダー、これだけみればダート向きのパワー血統だが、そこにデュランダルが配されて、この馬は「サンデー系×ミスプロ系」の組み合わせ特有のしなやかさやトムフールのクロスの無駄のない脚捌きがオンになっていて、たしかに走りをみると母系の力馬っぽさは感じられない。「サンデー系種牡馬×ティンバー牝馬」の組み合わせもシンメイフジにラストインパクトにマイネオーチャードと芝オープン級は出ているし、母が持つ血はミスタープロスペクターにダンジグにフォールアスペンにプレイメイトにケイティーズと名血ばかり、配合的にも欧血と米血の重ね方が代々理に適っていて、オープン級の芝中距離馬が出てもなんら驚けないバックボーンはある。
東京12R 3歳上1000万下
◎5.フィエロ
○12.ピクシーホロウ
▲4.オメガホームラン
△7.カディーシャ
△15.ゴールドカルラ
×8.キングオブロー
×14.サクラディソール
注2.マイネルアダマス
注10.ファントムロード
◎は母がロックオブジブラルタルの全妹だから、先日京都で芝マイルの2歳レコードを塗り替えたミッキーアイル(父ディープインパクト×母父ロックオブジブラルタル)と似た配合ということになる、前走の勝ちっぷりならば昇級関係なし、エイジアンウインズのようなマイラーに完成しそうだ。○は母父バクシンオーの影響が強く1800mでも凄い勢いでゲートを出ていくから、この距離短縮は新味が出そう。ちなみに母父バクシンオーの牝馬を賞金上位順に並べると、サワヤカラスカル、メモリアルイヤー、フローラルホール、サクラベル、バルスピュール、ファーマクリーム、レッドハイヒール、そしてこのレースにも出ているゴールドカルラとレディオスソープと短距離型ばかりだ。この◎○で買いたい。
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レース前には「ま~た総帥が吹いてるよ…」という声をあちこちで耳にしましたが(^ ^;)、私もプレイアンドリアルの血統表を最初にみたときは「へえ~これはたぶん、盛岡でAlydarがうなりながら捲ってるんやろなあ~」と思ってました(・∀・)
でも総帥が「この馬は全身運動ができるんだ」と熱弁をふるうので、2戦目の映像をみてみるとたしかに体質はしなやかで、捌きはTom Fool的に無駄がないのです
そして予想コメントにも書きましたが、「サンデー系種牡馬×Woodman持ち牝馬」の組み合わせは、こういうしなやか体質の馬が意外なほど出るのです
賞金上位をザッと列挙しましょうか → アドマイヤメイン、サウンドオブハート、クォークスター、アグネスワルツ、トーホウチェイサー、メイショウデイム、メイショウホウオウ、クラウンロゼ、エックスダンス、リバティバランス
それはけっきょくサンデー×マイニングでゼンノロブロイが出たのと同じで、いつも言うことですがサンデー×ミスプロというのはだいたい細身で脚長で柔体質になるもので、ラングレーなんかは「サンデー×ミスプロ」的に柔くて「ディープ×Storm Cat」的に(ナスキロ的に)柔いので、現状ちょっと緩すぎるというのが私の見立て
しかもティンバーカントリーという色眼鏡を外してみれば、母が持つ血はMr.ProspectorにDanzigにFall AspenにプレイメイトにKatiesとうなるような名血ばかりで、たしかにプレイアンドリアルの全きょうだいが5頭いたとすると、たぶん3頭ぐらいはうなりをあげるドタドタAlydarになるんじゃないかと思いますが(^ ^;)、こういう馬が出ても全く驚けない配合ではあるのです
東京1800mで11.2-11.6とこれだけ上がりが速くなると、けっきょくはいちょうの再現で1着3着がそのまま1着3着、いちょうの回顧では次はクラリティシチーじゃないかと書いたんですが、1800mのスローでは何回やってもイスラボニータの斬れが上という結果で、胴長で緩やか加速のクラリティはやっぱり2000mは欲しい
イスラボニータはCozzeneの体質の柔さを受け継いで実にしなやかな動きのできる馬で、新馬を勝ったときに“しなやかニューベリー”と命名しましたが、このナスキロ柔い斬れ味を最大限に活かせるレースを選択しつづけてきた陣営の手腕も見事
ただこの牝系だと、クラフティワイフ一族のような成長曲線は期待できないだろう…とは思います
ラングレーとサトノアラジンは新馬を勝ったときに同じようなことを書きましたが、ディープ×Storm Catでもまだ緩さがあるタイプだけに、外回りのスローをジワッと加速していくような形だといいんですが、今日のようにもう少しペースが速くなって道中急かされるようなレースにはあまり向いていない、というのが私の考え
ラキシスはたしかに私が思ったよりは走りましたが、でもあのエリ女だって外2200mのドスローですからね~
おそらく総帥は、「あそこからイスラボニータをねじ伏せられないようじゃあ…」とボヤくでしょう(^ ^;)
まあこれから暮れにかけて、まだまだ勢力図は変わるんじゃないかと思います