栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

日曜のボツ予想~ステゴ×A.P.Indyでも脚質は真逆

2017-04-16 10:15:43 | 血統予想

福島民報は売り出し中のネオユニヴァース産駒○サンデーウィザードとステイゴールド産駒◎ステイインシアトルが注目、どちらも血統どおり内回り小回りではほぼパーフェクトな内容でオープンまでのぼり詰めてきました

土曜の福島芝は逃げた馬が[4-1-0-2]でまだあんまり外差しがきかないだけに、この枠なら▲マイネルミラノの番手でOKのステイで



いわゆるノーザンテースト増幅の黄金配合ではなく、母母Weekend in SeattleがA.P.Indyの全妹でこの母方の北米血脈の優秀さで走っているようなステゴ産駒だけに、福島のオープン特別あたりが落としどころという気もするのでね

難波は▲ポルトドートウィユのアッサリは当然アリとして、マイルは少し短い◎ミエノサクシードはA.P.Indy的な体型&ストライドで走るのでこの阪神外1800mがベストでしょう



ペースはそこそこ流れそうだし、△ハナズレジェンドがどちらかというと小回り向きの差しだけに、ここは川島正念場です(・∀・)

というわけで、どちらもステイゴールド×A.P.Indyが◎となりましたが、母父A.P.Indy(BCクラシック)のミエノが大箱向きのストライド差しに出て、母父Belong to Me(Danzig直仔でD6Fの北米重賞勝ち)のステイが小回り向きの小脚先行に出たのは順当

他のレースはこれから考えますが、「No.1予想」では皐月賞を、「厳選予想 ウマい馬券」では皐月賞と春興Sを予想していますので、日曜もよろしくお願いします

追記
阪神6は◎モンスールデジール
非Northern Dancerのマンハッタンカフェを母父に置いて、自身はNorthern DancerとAllegedとKingmambo≒クラウンドプリンスのニアリークロス
パワーに偏ってはいますがワークフォース産駒としてはかなり高得点な配合で、阪神内1400もズンドバとみました



追記2
福島8は◎ファイアクリスタル
ネオユニ×デインヒル×Nureyevの配合どおりの粘着捲り脚質で、大箱スローの斬れ味勝負では出番なしですが、3歳時に中山マイルでヒーズインラブと叩き合った3着は好内容(カープストリーマーがシュタルケでグリグリ押し切ったやつね)
ちょっと時計のかかる小回り1800はベスト、牝馬限定のこのメンツなら狙いは十分立つ



追記3
千種川は1200なのに先行馬が少なく、積極策を示唆している◎スズカプリオールで
プリサイスエンド×キングヘイローはシゲルベンガルトラにメイショウユキチとJRA出走3頭全てが勝ち馬となっている隠れ黄金配合
根拠はShy Dancer≒Lady Be Goodのニアリークロスで、芝ダ兼用のパワー短距離型が出る配合なので今の阪神で先行ならひと踏ん張りききそう





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土曜のボツ予想~NearcticはCC

2017-04-15 10:10:04 | 血統予想

アンタレスはミツバはノリが乗ったら先行差し変幻自在みたいに言われますが、ゴールデンジャックの孫ですから馬群に入ったらアフリート魂逆噴射、ようは行ききるか一番外を捲るかの二択で乗ってるわけで、となると1800mでフルゲートの内枠の今回はちょっと難しいのでは

ロンドンタウンはフジキセキにDeputy MinisterとIn RealityとEight Thirtyを重ねた砂黄金配合で前走◎でいってみたんですが、Relaunchのダラッとしたところが出た脚質で、1800だとちょこっと忙しいというか2000のほうが好位からダランと捲れるイメージ

アスカノロマンはSecretariat5×5らしい柔らかストライドで大箱の軽い馬場で伸び伸び走らせたいので中京1800重がベストコースやと思いますが、そのわりには昨年のアンタレスも前走マーチも悪い内容ではなかった

グレンツェントは58を背負うとなると、ここはもうひとひねりして上がり馬◎ナムラアラシで



阪神2000の鬼ナムラビクターの弟で、本馬も阪神ダ[3-0-0-1]、唯一の着外は休み明けで+12キロ、母ナムラシゲコはあのナムラコクオーの5/8同血の妹にあたります

前走伊丹がスローの前残りを一気の差しで強かったし、ここも先行馬は多いので気楽に外から追い込めば面白いかと…ちなみに兄ちゃんは14年アンタレスを9-10-8-2と捲りきってます

蓬莱峡は▲エルプシャフトがここもモノの違いでナデ斬るかもしれないですが、前走は坂を上がってからグイグイ伸びての差し切りでSir Gaylordクロスのディープ産駒らしい前輪駆動な走り、ここは前の組に有利とみて◎ジークカイザーで

母ヒルダズパッションがバレリーナS(米G1・ダ7F)勝ち馬でNureyev≒Sadler's Wells4×3、Northern Dancer≒Icecapade5×4・4、Gone WestやClever Trickなんかが入って短距離向きのパワーを伝えそうで、前走須磨は1800mに短縮して変わり身をみせました



そういえば昨日クレバーさんと「Dawn Approach(New Approach産駒ながらミオスタチン遺伝子CCの2000ギニー馬)はノノアルコ臭がする」ってな話をしてたんですが、Northern Dancerを経由しないNearctic系ってノノアルコとかClever Trick~Phone Trickのラインとか、硬肉豊富で短距離をパワーで走り抜くようなタイプが多いです(だからC-アレルがNearcticを通じて拡散されたという説にも納得)

ノノアルコ(これも2000ギニー馬)といえばKaties(愛1000ギニー馬、ヒシアマゾンの母、スリープレスナイトの母母)の父として日本では知られますが、Katies牝系特有の力馬っぽさとか、Dawn Approachのサドラー系とは思えないパワー突進とか、ジークカイザーがディープ産駒にしてはパワー体質で1800に短縮して内容が良くなったところとか、私には共通する何かが感じられるんですよね





中山GJは◎アップトゥデイト、クロフネ×トニービンのクロペリオンで牝系もスタミナ豊富、ここはいつもハナを叩かれるドリームセーリング(これもホエールキャプチャ全兄のクロペリオン)が出てこないので、打倒○オジュウチョウサンのチャンスは残されているのではないかと

ちなみに2007年以降の障害戦において、勝ち鞍数の多い種牡馬は順にダンスインザダーク、シンボリクリスエス、クロフネ、オペラハウス、タニノギムレットで、前にも書きましたがRobertoって障害に向いた血なんですかね(オジュウチョウサンも母父シンボリクリスエス)

他のレースはこれから考えますが、「No.1予想」でははなみずき賞を、「厳選予想 ウマい馬券」でははなみずき賞と中山6Rを予想していますので、今週もよろしくお願いします

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競馬道OnLine G1スペシャル予想~皐月賞

2017-04-14 18:03:10 | 血統予想

3月に発売された『パーフェクト種牡馬辞典 2017-2018』(自由国民社)の関連企画として、同書の編集を担当した競馬道OnLineのサイトにて、この春も高松宮記念から宝塚記念まで、栗山求と望田潤がG1レースを交代で予想します

今週の皐月賞は栗山求の担当で、有力馬3頭(ファンディーナ、スワーヴリチャード、カデナ)の血統分析と直前予想を行います

有力馬分析は無料公開、予想は有料会員のみ閲覧できますので、よろしければご覧ください(血統分析で取り上げた3頭がそのまま予想の順位となるわけではありません)

小倉圭輔さんと小島友実さんの見解もぜひ参考になさってください
http://www.keibado.ne.jp/sp2016/

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4/13発売『サラブレ』5月号、4/14発売『ディープインパクト産駒完全データ 2017年2歳』

2017-04-14 10:36:21 | お知らせ

4/13発売の『サラブレ』5月号、特集は「知って得する春の狙い所」


http://www.enterbrain.co.jp/sarabure/book/

私は「血統屋が大枚をぶっこむ 4~6月のレースと注目馬はこれだ!」と題して、栗山求さん平出貴昭さんと、皐月賞やダービーやオークスやNHKマイルCなど、今春の重賞・オープンでの注目馬を5頭ずつ取り上げています
(全くどうでもいい情報ですが、マイパソコンで単語登録を呼び出すときに「ht」と打つと、HabitatとHigh TopとHigh TimeとHard Tackと平出貴昭が選択表示されます)

くりがしらさんの連載「QN~厩舎ニックスリサーチ姉弟」の最終回、須貝厩舎編もぜひご一読ください

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平出さんといえば、「血統屋」から新著『ディープインパクト産駒完全データ 2017年2歳』も本日より発売になります

以下栗山ブログよりコピペ

2015年に誕生したディープインパクト産駒(現2歳)のパーフェクト資料です。「血統屋」サイトから電子書籍でお求めいただけます。
http://miesque.com/c00040.html
※上記ページよりサンプルもご覧になれます

「全頭血統解説&評価&厩舎・馬主データ&推奨馬」という副題がついているように、全頭の血統解説、クロス、馬主、セリで売られたものならセリ価格、厩舎などのデータを網羅(4/9時点に判明しているもの)。性別、母名はもちろん、母の父、祖母の父、3代母の父を同時に記載し、系統別に色分けしたことにより、代々どんな種牡馬が交配されているか一目瞭然です。

また、平出貴昭さんがジャッジする「良血度」「配合評価」を全頭掲載。「ディープインパクト産駒の狙い方」「推奨馬」も惜しみなく披露しています。昨年版ではファンディーナを見事推奨! 今年挙げた10頭のなかにも当たりが潜んでいることでしょう。2017-18年POGシーズンのディープインパクト産駒を攻略する上で欠かせない“使える資料”です。全14頁。

※「Yahoo!メール」などのフリーメールをご使用の場合、購入確認メールが自動的に迷惑メールフォルダに仕分けされてしまう場合がございますのでご注意ください。IDとパスワードの入力は、コピー&ペーストではうまく行かない場合がございますので、手入力をお勧めいたします。

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私もぼちぼちPOG関係のお仕事にも取りかかっておりますが、あのクラブのあのディープ、血統配合が満点なだけでなく、馬を見た人もみんな口を揃えて絶賛しますな~(平出のオススメ10頭にも当然入ってました)

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皐月賞一言コメント

2017-04-12 18:25:38 | 血統予想

先ほど「望田潤の3歳勝ち馬評価」先週ぶんを2頭更新しました
皐月賞の一言コメント、今回はお食事メニュー風でいってみます

アウトライアーズ:ピサとフレンチのニックスプレート
アダムバローズ:アメリカン・ハーツフライ
アメリカズカップ:Ribot肩の柔らか煮
アルアイン:リアルインパクトのA.P.Indy炒め
ウインブライト:鉄板メニュー新黄金配合
カデナ:マカヒキのSeattle Slew炒め
キングズラッシュ:ルーラーのRoberto巻きTom Foolソースで
クリンチャー:スピリッツミノル掻き込み親父風
コマノインパルス:ビッグウィークRoberto風味
サトノアレス:フィエロのTom Fool和え
スワーヴリチャード:リーチザクラウンHyperionがけ
ダンビュライト:父母道悪巧者ランチセット
トラスト:グァンチャーレのホワイトソース
ファンディーナ:老舗店のナスキロ柔らかピサ
プラチナヴォイス:硬肉バーガー和田捲り付き
ペルシアンナイト:ハービンのナスペリ揚げノーザンスペシャル
マイスタイル:ロジクライ肉硬めで
レイデオロ:ラブリーデイのSeattle Slew炒め

やたらとSeattle Slew炒めを推してくる店ですが(^ ^;)、アルアイン、カデナ、キングズラッシュ、スワーヴリチャード、ファンディーナ、レイデオロと、今年は母系にSeattle Slewを引く馬が多いのも特徴ですな

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4/8,9の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報

2017-04-11 15:38:44 | POG

■『ディープインパクト好配合リスト(2014)』で栗山求が推奨したミッキークイーン(牝5歳)が土曜阪神11R阪神牝馬S(G2・芝1600m)を勝ちました。

★ミッキークイーン(牝・母ミュージカルウェイ)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012104870/
セレクトセールで1億円の値がついた高馬。母はドラール賞(仏G2・芝1950m)の勝ち馬。母の父Gold AwayはNureyevとBlushing Groom を併せ持つのでハルーワソング(フレールジャックの母、ヴィルシーナの祖母)と似ており、母にはさらにMr.Prospectorが入るのでヴィルシーナと構成がよく似ている。全姉インナーアージ、全兄トーセンマタコイヤに続いて3年連続の指名となるが、仮にインナーアージのように馬体が小さく出てしまうと厳しいので★まで。

■『ディープインパクト好配合リスト(2016)』で栗山求が推奨したヘリファルテ(牡3歳)が土曜中山5Rの未勝利戦(芝2000m)を勝ち上がりました。

◎ヘリファルテ(牡・母シユーマ)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2014105945/
サンデーサラブレッドクラブで募集価格1億2000万円。母はサンチャリオットS(英G1・芝8F)の勝ち馬。母の父は現役時代にエクリプスS(英G1・芝10F)とロッキンジS(英G1・芝8F)を制し、種牡馬としては中堅級ながら、「Machiavellian×Storm Bird」と日本でもよく知られた血で構成され、なおかつ堅い馬場を得意としたタイプだったので日本向きの適性が期待できるだろう。母方にMachiavellianが入ってHaloクロスを作るパターンはヴィルシーナと同じ。母に Mr.Prospector3×4があるものの、重厚なデインヒルが入るので浮ついた感じはしない。Danzigを経由したNorthern Dancerクロスは好ましい。芝中距離で大きな期待が掛かる。

■土曜中山11RニュージーランドT3着 ボンセルヴィーソ(POG・望田)

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ジョーストリクトリとメイソンジュニアはファルコンで負かしている馬だから…とジックリ運んで前を可愛がったボンセルヴィーソですが、いざ追い出すと上がりが11.7-11.6と速くなりすぎてまたまた甘さをみせ3着

一方レーヌミノルはHペースを好位で追いかけて直線先頭に立ったら、ラスト1Fは12.8かかってるんですが後続も意外に伸びあぐんだという勝利でした

どちらもダイワメジャーらしいと言ってしまえばそれまでなんですが、ダイワメジャー産駒のG1勝ち5つのラスト1Fのラップは、13.2、12.8、12.6、12.3、11.7

7戦5勝で引退したメジャーエンブレムの2度の敗戦は、ゴール前が11.6の桜花賞と11.2のアルテミスSでした

レーヌミノルもメジャーエンブレムもカレンブラックヒルもコパノリチャードも根っこは同じような脚質で、ダイワメジャーで重賞を勝とうと思ったら上がり11.6の世界にしてはいかんのですよ松山くん…(もっと後ろのクライムメジャーやスズカメジャーも当然不発)

ちなみに先週は中山も阪神も道悪でしたが、ダイワメジャー産駒は両場の芝で[3-1-3-9]、4角5番手以内だと[2-1-3-4]でした

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皐月賞5日前雑感~今年もディープ産駒が人気を集める皐月賞ですが

2017-04-11 14:08:12 | 血統予想

例によってGCで皐月賞の重賞メモリアルをやってましたが、最近ではロゴタイプとエピファネイアが叩き合った13年、あのレースこそが“ザ・皐月賞”やなあ~と

通過順でいうとロゴが7-7-8-5で、エピファが7-7-5-3、先に動いたエピファをロゴがマークして差したということになりますが、4角~直線にかけてのスピードの乗りがロゴのほうが上で、実はあと200mの地点ではもうエピファを交わして先頭に立ってるんですね

そこからゴールまでは同じ脚色ですからエピファもそんなに失速はしてなくて、中山内回りの4角におけるコーナー加速力、これが半馬身差の明暗を分けたというべきでしょう



しかしそこから2年は、トゥザワールドをイスラボニータが差し切り、リアルスティールをドゥラメンテが差し切り、私が中山向きだと◎にしたピッチ走法をストライド走法が差してしまうという結末がつづいてグウの音も出ませんでしたが(^ ^;)、まあ後付けになりますが馬の力がハッキリ上でしたからね(だからダービーでも逆転はなかった)

ロゴタイプとエピファネイアの場合はダービーで順当に逆転があったわけで、脚質やコース適性で1勝1敗、痛み分けというのがわかりやすくてよかったです

昨年はHaloクロスのディープ産駒が人気を集めたので順当かと思われましたが、この2頭をまとめてねじ伏せたのは母がブライアンズタイム×Sadler's Wellsというヴィクトリー配合で、Roberto的なパワー走法で走るディーマジェスティでした



マカヒキやサトノダイヤモンドよりもパワー体質で、マカヒキやサトノダイヤモンドよりもストライドが小さいディープ産駒が、Hペースの皐月賞を蛯名ダンスとともに捲り差したのです

ディープインパクト産駒は主要4場では小回りで馬場がタフな中山芝が最も苦手、というのが定説としてありましたが、一昨年なんかは中山芝の勝率が最も高かったほどで、これは中山芝が以前より水はけがよくなって荒れなくなったことと、ディープ産駒においてもHaloクロスを持つ馬が増えてきたこと、この二つが理由としてあげられるんじゃないか…ということは以前にも書きました

ディープインパクト産駒全体でいうと
東京芝[227-179-151-976]勝率14.8%連対率26.5%
中山芝[124-91-86-623]勝率13.4%連対率22.9%

しかしHaloクロスを持つディープインパクト産駒は、東京より中山のほうが成績がよい
東京芝[16-10-15-69]勝率14.5%連対率23.6%
中山芝[14-8-6-54]勝率17.1%連対率26.8%

昨年ディープ産駒はG1を計9勝していますが、うち内回りのG1勝ちは、ディーマジェスティ皐月賞、マリアライト宝塚記念、ヴィブロス秋華賞、サトノダイヤモンド有馬記念の4つ

内回りのG1を勝つようなディープインパクト産駒は、母方のヌレサドやRobertoやRibotやLa Troienneのパワーが強く表現された掻き込みピッチで走るか、Haloクロスらしい無駄のない脚捌きで走るか、概ねこのどちらかと言っていいのではないかと

だからきょうだいの中で最もKingmambo的パワーが表現されたピッチ走法のリアルスティールを「ダービーより皐月賞向きのディープなのだ」と◎にしたのは、あの祐一の直線先頭の満点騎乗をもう一度見るにつけ、理屈としては間違ってなかったと今でも思えるし、それをメチャクチャなコーナリングで差しきってしまうのがヘンタイであり天才なのだとしか言いようがない(^ ^;)

ちなみにHaloクロスを持つディープ産駒は、これまで中山の皐月賞には3頭しか出走していません(東京開催の11年にダノンバラードが3着)
16年マカヒキ2着
16年サトノダイヤモンド3着
12年アダムスピーク18着
(アダムスピークのシンガリ大敗は弥生賞8着につづく凡走で、これは体調そのものが整っていなかったという見方もできます)

カデナはディープインパクト×フレンチデピュティはマカヒキと同じで、母母に「Alycidon+Fair Trial」の組み合わせが入ってBurghclereとニアリークロスしているのもマカヒキと同じ





ただしマカヒキはHalo3×5を持つのに対しカデナは母系にHaloなし、そして母母父にSeattle Slewの血が入るだけに、マカヒキより長手の体型でマカヒキよりストライドで走るタイプに出たのは順当といえるでしょう

つまり血統体型走法からみてマカヒキほどは中山内回り向きではないだろうと、距離ロス上等で大外から差し切った弥生賞を見てもそう思うのです

もちろんあれですよ、カデナがドゥラメンテ級のストライドの名馬やったら、また大外ブン回しで届いてしまうかもしれないんですけどね

ちなみにディープインパクト×フレンチデピュティはマカヒキを含めこれまで皐月賞に3頭出走していて、Haloクロスを持たないカミノタサハラ=ベルキャニオン兄弟は馬券に絡んでいません

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第77回桜花賞回顧~マイラーとしての、桜花賞馬としての“華”

2017-04-09 17:52:12 | 血統予想

阪神11R 桜花賞
◎8.カラクレナイ
○14.ソウルスターリング
キングマンボもドバイミレニアムも素晴らしい種牡馬だが、ミスプロ系最強種牡馬を一頭あげるならアンブライドルドだろう。孫にアロゲートのような怪物が出ても納得の名血名配合だ。カラクレナイの母母レッドチリペッパーはアンブライドルドの日本での代表産駒で、現役時代は富士Sと中山牝馬Sに勝った。そこにサンデーサイレンス系アグネスタキオン、サドラーズウェルズ系ローエングリンとかけられて、ラトロワンヌ、ワードン≒ルファビュリュー、マイディアガールなどアンブライドルドの名血を代々増幅してきた配合も見事。同じローエングリン産駒のロゴタイプや、サンデーサイレンス×シングスピールの組み合わせのシンハライトなどと配合の輪郭は似るが、アンブライドルドの名血を活かしている点においてカラクレナイのほうが配合は上だ。ロゴタイプとの違いはワードン≒ルファビュリューのニアリークロスの影響でナタのように斬れる点で、大外をブン回してアッという間にレーヌミノルに並びかけてしまったフィリーズレビューも圧巻。好素材が揃う3歳牝馬の中でも、マイラーとしての華が一番あるのはこの馬だろう。あの斬れ味は外マイルで更に威力を増すはずで、“斬れるロゴタイプ”に田辺が乗ってくるのだから桜花賞でも◎が打てる。いや桜花賞でこそ◎を打ちたい。
ソウルスターリングはリボー系ヒズマジェスティ=グロースタークの全きょうだいクロスの影響で、前駆を力強く掻き込んで走るので渋った馬場はOK。厩舎や勝負服だけでなく、漆黒の馬体や前駆の使い方もダンスインザムードに似ている。ベストは1800~2000mだろうが凡走の可能性は極めて少ない。

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桜花賞の1~3人気馬について書いてきたことをザックリまとめると

ソウルスターリング
母系だけみてもミスエルテより奥行きや成長力は上で、3歳になっての成長が楽しみな中距離馬
父はパワー突進型だが、ドイツ血統特有のしなやかな体質で、脚捌きはTom Fool的で好位自在

アドマイヤミヤビ
母系にNorthern Dancerのクロスが強く東京の坂を駆け上がるときのトモが強靭だが、体型もスピードの乗りも中距離馬で、脚捌きにはクロフネやデインヒルの力馬っぽさも感じる

リスグラシュー
母がLyphard~Northern Dancerの強いクロスで小柄だがトモは確りしていて、Mill Reef的なナタの斬れで差す“女ローズキングダム”

今週の皐月賞に向かうファンディーナも含め、今年の牝馬路線はたしかに粒ぞろいとはいえるでしょう

しかし思い起こしてみると、重要なレースを牝馬が勝つたびに、「これはオークスが楽しみ」と書いてきた記憶しかなかった

待てよ、中距離馬が粒ぞろいなんはわかった
オークスが楽しみなんはよくわかった
じゃあ桜花賞で楽しみなんはどれなんや?
桜花賞馬として、マイラーとして、キラキラと華がある勝ち方をしてきた馬はどれなんや?

桜花賞ウィークになって、そんな根本的なところにふと立ち返って考えてみて、実はマイラーとしてハッとする脚を使ったのは、華のある勝ち方をしたのはフィリーズレビューのカラクレナイのほうではないかと

Halo4×4を持つレッドチリペッパーの孫娘が内1400で3連勝、というのはなかなかわかりやすい字面で、私もずっとこの先入観に縛られてたんですが、改めて血統表やレースや馬体写真を見直すと、代々Unbridledの名血を増幅してきた配合がまずいいし、アグネスタキオンを間に挟んだ緊張→緩和のリズムもいい

体型もむしろローエングリン似で、しかもWorden≒Le Fabuleuxやナスキロやナスペリオン(Mill ReefとChieftainとSeaneen)譲りのしなやかストライドで走ることもわかった

忘れな草賞で内回りの4角で加速できずに人気を裏切ったイストワール(これもWild RiskとナスペリオンがONになったストライド)と配合も脚質も似ているから、これはむしろ大箱マイルで更に斬れ味を増すんじゃないかと

“ナタ斬れロゴタイプ”に田辺が乗ってくるんだから、中距離馬たちを差し置いて桜花賞で◎を打ってもいいのだ、そう思い立ったのが木曜の夜で、でもやはり1400型だと決め付けていたレーヌミノルにまで発想を飛ばすことはできなかった

レーヌミノルはダイワメジャー×タイキシャトル×ロイヤルスキー、スピード×スピード×スピード、マイラー×マイラー×マイラーの配合で、フィリーズレビューで内に切れ込むときの脚は(浜中が非難を一斉に浴びるほどに)ハッとするものだったし、マイルのスピードが一番なのは誰もが認めるところ



とはいえ、JFやクイーンCの完敗をみると、大箱マイルで1~3人気馬に雪辱するのは難しいだろうと私には思えたし、みなさんもそう感じたからこその8番人気だったのでしょう

今日は渋った馬場も通ったコースもよかったにしろ、ゴール板をすぎても後続に抜かれておらず、現時点でのマイラーとしてのスピードと完成度が一番だった、最も“華”のあるマイラーはレーヌミノルだったという完勝

血統表を見てのとおり、ダイワメジャー×タイキシャトルでHalo3×4、同じ配合のシンジュボシをユニオンの一口ピックで推奨したように、ダイワメジャー産駒においてHalo的スピードの血をクロスするのは最善手なのですが、黄金配合のもう一つの柱=Pretty Pollyいじりが全くなされていないだけに、配合面でもレーヌミノルは満点はつけられないしこれまでほめてきませんでした(ダイワメジャー黄金配合については下記エントリを参照)

種牡馬ダイワメジャーは成功パターンの配合がわかりきってるので血統屋にとってはやりやすい種牡馬で、メジャーエンブレムもカレンブラックヒルもコパノリチャードも代表産駒級は全て同じ切り口でほめられるし、現3歳ではボンセルヴィーソにドロウアカード、4歳ではボールライトニングにアストラエンブレム、ここらも黄金配合のセオリーどおりで毎年POGで拾える自信はあるんですが、レーヌミノルはダイワメジャーの10選に入れることはできないです(しかもダイワエンジェルには5年連続でダイワメジャーが配されていて、レーヌミノルの全きょうだいもオープン級こそいませんが全部勝ち馬)

公式ラップは12.7-10.9-11.1-11.8-11.8-11.5-11.9-12.8、稍重馬場を1400m1分21秒7で通過し、最後200mは一杯になりながらも後続も苦しかったというレースで、ブログのコメント欄でどなたかが仰ってましたが昔の内回り桜花賞のような、ラインクラフトが1400型のスピードで押し切って、オークス馬シーザリオの寄り身を凌いだような桜花賞でした

カラクレが勝ったらUnbridledの血統配合がいかに素晴らしいのか、Tapitの血統表を教材に1エントリ立ち上げるつもりでしたが、また別の機会にします(^ ^;)

クイーンCかんたん回顧~ダイワメジャー黄金配合ver.2016
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/159cf635351c70137f0bd8f1176f1c2a

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日曜のボツ予想~アウトライアーズ配合の中山替わり

2017-04-09 09:58:41 | 血統予想

阪神は雨は上がってこれから晴れてくる予報ですが、今度は中山が降り出して芝は稍重→重に

デイジーは◎ピサノベルベット
アウトライアーズと同じヴィクトワールピサ×フレンチデピュティで、これはナスフリートのクロスになる成功パターンで勝ち馬率も高い
母がVice Regent≒ノーザンテースト3×3で自身はLorenzaccio5×5とTom Rolfe6×6ですから掻き込みパワー走法になったのは順当で、だから東京の坂をパワーピッチで一気に駆け上がってからが苦しくて辛勝でしたが、逆にいえば中山の道悪でパフォーマンスが上がるのは疑いないところ



○ウォーブルはトーセンホマレボシ×トニービンでHyperion的な粘着力で走る先行型で、大知と手が合うタイプといえます
土曜にひめさゆりを勝ったミッキースワローはトーセンホマレボシ×ジャングルポケットで、ともにカンパニーやトーセンジョーダンやレニングラードで大成功したトニービン×クラフティワイフのニックスを狙った配合ですな



▲コマノレジーナは小さなドリームジャーニー産駒ですが母系にRobertoが入ってそれらしいピッチ走法で、これも新馬勝ちの中山で見直したい馬
イトコ(母母リンデンジョオー)のコマノインパルスも中山をRobertoっぽく捲る馬です



今年から芝1400mになった大阪ハンブルクは、ひねるなら▲ムーンエクスプレスか◎オデュッセウスやと思いますが、後者のほうがオッズが4倍近くつくので(^ ^;)
母がHalo3×4で自身はFairy King≒Nureyev2×4ですからロゴタイプの短距離版という配合ですが、ピッチで走るので東京だと脚が長続きしないし平坦高速だと鋭さ負けしてしまうし、ソニンクの牝系は道悪巧者が多いですから渋った阪神内1400はおそらくベストコースだろうと



2歳夏から使いづめできただけにこの休養でリフレッシュに期待したいし、Special的前向き気性だけに休み明けこそが狙い目という読みも

他のレースはこれから考えますが、「No.1予想」と「競馬道Online」では桜花賞を、「厳選予想 ウマい馬券」では桜花賞と忘れな草賞を予想していますので、日曜もよろしくお願いします

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土曜のボツ予想~母は好配合

2017-04-08 10:25:53 | 血統予想

「桜花賞一言コメント」を書いた後に、“Haloクロス唐辛子”が一番デキが悪いというかしっくりこんなあ…と思ってて、そしたらやっぱりクレームが(^ ^;)
今朝シャワー浴びながら考えてたんですが、カラクレナイってのはいわゆるHaloクロス馬の典型ともちょっと違うんですよね
カラクレナイ:ナタ斬れロゴタイプ
こっちのほうがシンプルでいいかな(・∀・)

白鷺は◎リッチーリッチー
Sadler's Wells≒Nureyev3×4、Danzig4×4の強力な父母相似配合ですが、母がナスキロ血脈の多いPivotal産駒ですからミッキーロケット的なストライドで走るので、時計や上がりはかかったほうがいいけれど大箱向きだと書いてきました



だから今回と同じく外2400で渋った江坂では◎でしたが、内回りだと4角で加速できないので逃げ馬の◎フロリダパンサーは楽だろうというのが前走の予想で、となるとここは江坂ぐらいのパフォーマンスは見込める
外2400で上がりがかかるというのは○ビップレボルシオンにとっても待望の条件で、▲サダムロードショーもナスキロ的ストライドで走るボリクリ産駒で大箱では凡走なし、この2頭をヒモ穴で引っかけたい

心斎橋は前走Hペースを踏ん張った○ビップライブリーとルメールならフワリと先行する▲アンタラジー、あとドリームジャーニー産駒でこの阪神内1400ズンドバな☆エスティタート、ここらが人気なのはまあ納得なのですが、これだけ人気がないとなると◎ナガラフラワーで入ってみたい



母父ロックオブジブラルタルは△スカイパッションを見てのとおり牝馬は短距離に寄りがちだし、代々パワーのある種牡馬が配されてきて自身はNorthern Dancer4本クロスとGraustark=His Majesty5×5、Ribot肩ラトロ肩でパワー体質で、可動域の小さいパワーピッチは阪神内回り向き
京都ですが内1600でサンクボヌールをうなりながら捲った2勝目が強かったし、なぜか道悪実績に乏しいのですが内1400なら違うだろうということで

福島6は◎ショウサングランド、母のショウサンウルルが好配合で血統屋や種牡馬辞典のPOGで推奨した馬です
出遅れた前走はノーカンとして、これまでのレースぶりを見ると1200あたりだといつも忙しそうで、Roberto系×Kingmambo系というのはダートの捲り配合だし、「父中距離×母父マイラー」でもありますから、小回り1700の外枠で捲っていけるようなら面白いかと



ひめさゆりは混戦の1人気ですが◎インシュラーで
ステラマドリッドの牝系で、前走の俊敏さはむしろ小回り向き

他のレースはこれから考えますが、「No.1予想」ではNZTを、「厳選予想 ウマい馬券」ではNZTと阪神牝馬Sを予想していますので、今週もよろしくお願いします

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