お茶碗とお箸

なにしてあそぼ

なぜか惹かれる よその花

2008-04-29 13:26:50 | Weblog
これ 知り合いの玄関先に咲く 盛りのクンシラン
この花 蘭じゃないらしいヒガンバナ科の花
たしかにこの風体 蘭のそれとはまったく違う

それにしてもおおきい ボタンやアマリリスの横手にあってもみおとりはしない
君子蘭と書くんだそうな たしかに君子のごとく気高くみえる
「お邪魔してます ちょっと一枚いいですか?」と花に聞いてしまいそうだよ

春の山にも花は開き葉は伸び枝は新芽をその先に備える
山に入り山に混ざり山に翻弄された
実はまた新しいルートを登ってみたがやはり人気の無い荒れた道は迷う
そうだ迷い込んだのだ またやってしまった
せっかく見晴らしの良い天然のテラスに着いたのに
どうもここで路はイバラや笹に閉ざされていて どもこもいかん 
しょうがなくまた一本道を30分下るもったいない

先ほどの分かれ道までもどり反対方向へ足を向ける
しばらくすると 赤い短冊に墨で(行者路こっち)などとかいている
??聞いたこと無い けどいくしかない
笹のかぶさる水路には やっと踏ん張れる腐りかけの丸太橋がかかっていた
人気の無い山道は気味が悪い きょうは単独行 つまり周辺には僕以外に人は誰もいない 
当たり前だよ つまり心細い 
足はそれでも前に前にいつもより速い
近くにせせらぎの音がしてどうやら川筋から沢に続いているよう
やがて小さな川原にでる 岩陰からきこえるのは滝の音
それは僕をダム湖へといざない 葦のしげる沈黙の水辺へと出た

六十谷の山にこんな豊かな水場があるとは 
ウグイスの声が対岸からこだまして聞こえてくるだけ

空を写す湖面をしりめに 
いよいよゴロゴロ岩に苔むす軟弱な足場に
きのぬけない沢登りが始まった 
だが途中からさらに岩はかぶさり 
流木を越え潜りぬけますます険しくなる一方
岩場にはいり1時間 中腹の観音窟とかいうおおきな岩にたどり着いた

あたりは一層緑深くこのルートで もう誰かに会うことはたぶん無い
路がないのだ 目を凝らしてもおなじ ここで終わってる
足の先からいっきに疲れが噴出した 
行者路 の意味がおぼろげに思い出された 

やまの稜線はまだまだ見えてこないが
なんとか尾根路までこのまま登ることにした

上に出ればどこかの峰に到達する
そこからは四つんばいの急登坂 鼓動が脳の血管まで上がってくる
密生の竹をつかみながら顔面まで膝をあげてがむしゃらに行くしかない
時間から言うと目的だった井関峠はすでに後ろに回ってる 
おそらく北3キロ奥にある大福山へとつづく谷の一筋か

靴と言わず顔と言わず竹の枯れ葉がへばりつき
ほんにアニメの森の仙人だよ アハハ・・ 助けて~~~(泣)気が折れた

急に頭上の 青空が大きくなってきた ひょっとして あの真横に動くのは人の影?
おお あああ~~そうだ  で出た~~!尾根路に出た~~!
人がいた~~ (はあ~!はあ~!スミマセン はあ~ ここはどこですか?)

奇異な視線のその人たちにちょっといきさつなど話して
やはり大福山の西500mの地点だと聞き納得
2
時間半かけてのチョースリリングな沢登りでありました。

それでも山は面白いと やっぱ楽しいと思いました。



長いだけのしんどい話を最後までお付き合いくださったこと感謝いたします
ありがとうございます