第4章 日本の危機
第5節 日本の危機 ロシア
2000年代
ソ連時代
は
極東に多大な戦力を割き、
南下政策、
日本侵攻
を
実現する可能性もあったが、
ソ連崩壊後の経済的困窮によって
ロシアの軍事力は急速に低下した。
艦艇の半数近くが退役し、軍内の士気も低下した。
また、
ベトナムのカムラン湾においていた海軍基地からも撤退し、
ロシア海軍艦船の日本海縦断、日本接近の回数も減った。
しかしながら、
航空機の領空侵犯
や、
樺太千島交換条約で北方領土は北海道の一部とされていることを無視して、
ロシアは北方領土を不法占拠しているのみならず、
択捉島、国後島
には
冷戦激化の1979年
から
継続的に
旅団(5000人)規模の地上軍部隊、
戦闘機部隊
を
配置していた。
その後、
限られた資源を有効に活用すべく
弾道ミサイル搭載原子力潜水艦、
地上発射大陸間弾道ミサイル
の
二本槍による核戦力、
高い性能を誇る
スホーイSu―27戦闘機、
スホーイSu―30戦闘爆撃機、
スホーイSu―35戦闘爆撃機
の
配備
を
進めていた。
また、
経済的困窮から逃れるために、
中国に対し
大量に
戦闘機、
駆逐艦、
潜水艦
を輸出、
中国の軍事力、軍事技術向上に貢献した。
2000年代、
ロシアの経済は一時の困窮を脱した。
1970年代後半
の
軍拡
と
外交攻勢、拡張主義
のように
石油資源の高騰など状況が整えば再びアジアとヨーロッパでの覇権を確立でき、軍事力を行使して東アジア、日本を影響下におさめようとする可能性が高まっていった。
ロシア
は
1990年代中盤のユーゴ・スラビア紛争
では
セルビア共和国、
ボスニアヘルツェゴビナのセルビア人勢力
を支持、
アメリカ、NATО
は
ロシアの介入を警戒しユーゴスラビア紛争での平和維持作戦に躊躇した。
しかし
ボスニアヘルツェゴビナ
で
飛行禁止空域を飛行し
セルビア人勢力
を
近接航空支援する
ユーゴスラビア空軍SОKО G-4スーパー・ガレブ軽攻撃機
4機
に対し、
合衆国空軍ロッキード・マーティン F-16C/Dファイティング・ファルコン戦闘機2機
が警告する。
警告を無視し
セルビア人勢力
へ
近接航空支援を続けようとする
ユーゴスラビア空軍SОKО G-4スーパー・ガレブ軽攻撃機
3機
が
ロッキード・マーティン F-16C/Dファイティング・ファルコン戦闘機
1機
に
撃墜された。
さらに
ロッキード・マーティンF-16C/Dファイティング・ファルコン戦闘機
1機
が
ユーゴスラビア空軍SОKО G-4スーパー・ガレブ軽攻撃機
を
撃墜した。
ロシア
は
アメリカ、NATО北大西洋条約機構
を
非難するが
具体的にどうすることもできず
スラブ圏のユーゴ・スラビア
親ロシアのセルビア
を
アメリカ、NATО北大西洋条約機構
に
浸食されたという逆恨みを始める。
さらに
コソボ紛争
によって
NATО北大西洋条約機構
は
アライド・フォース作戦
を
実施、
NATО北大西洋条約機構
が
セルビア共和国
を
徹底的に爆撃する。
合衆国海軍、合衆国空軍
は
GPS誘導爆弾
の
GBU-31JDAM統合直接攻撃爆弾、
GBU-32JDAM統合直接攻撃爆弾、
GBU-38JDAM統合直接攻撃爆弾
を
使用し成果を上げる。
当初、
セルビア共和国
は
で
NATО航空機を迎撃しようとしていたが、
ミコヤン MiG-29戦闘機
は
合衆国空軍マクドネル・ダグラス F-15Cイーグル戦闘機
に
一方的に撃墜された。
ユーゴスラビア空軍はMiG-29戦闘機
での
迎撃を諦め、
爆撃によって破壊されないようミコヤン MiG-29戦闘機を秘匿するようになった。
ユーゴ・スラビア国防省、
ユーゴ・スラビア情報省、
空軍基地、
レーダー、
通信施設、
橋梁
などが次々と爆撃で破壊されていく映像が公開され、
親ロシアのセルビア共和国
に対し
なにもできないロシア
は
露土戦争の戦果を盗まれた
と
不満を募らせていった。
ロシア
は
アゼルバイジャン、アルメニアの紛争に介入、
グルジア(ジョージア)とロシアも紛争となり、
ロシアはロシア軍を平和維持軍の名目で派遣する。
グルジア(ジョージア)、
ウクライナ、
モルドバ、
アゼルバイジャン
は
ロシアに対し危機感をもった。
ウクライナに牙を向いていくロシア。
2014年
には
ウクライナのクリミア半島に自警団を展開させ、住民投票を実施しロシアに編入した。
さらにドネツク州、ルガンスク州、ハリコフ州
にも
ロシア諜報機関、ロシア軍特殊作戦部隊、ロシア人民兵を派遣し
親ロシア派住民にドネツク人民共和国、ルガンスク人民共和国
を樹立させ、
中国に甘く
中国にかなり譲歩した
田中角栄・内閣総理大臣
だったが、
田中角栄・内閣総理大臣
は
ソ連に対しては
新井弘一・外務省欧亜局東欧第一課長
の
「絶対に譲歩しないでください。」
という助言を聞いた。
田中角栄・内閣総理大臣
が
中国に甘く
中国に譲歩したのは
外務省アジア局(現・外務省アジア大洋州局)に問題があると考えられた。
まだこのころは
大国
や
歴史ある国家
に
力があり、
国際法がある程度守られる
常識の範疇の正規の外交が主流だった
ので
外務省
でも
ある程度は対応できたが、
大国の余裕、
正規の外交、
歴史、
伝統
常識
とは程遠い
中国、
韓国、
北朝鮮
による
非正規戦、
国際法無視
の
謀略外交、情報戦、プロパガンダ戦、移民戦
が
執拗に仕掛けられるようになると
外務省は対応できなくなった。