新章!弘安の役が始まりました!【アンゴルモア 元寇合戦記】

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当時の扇子を実際に復元してみた!【アンゴルモア 元寇合戦記】

2021年07月31日 | アンゴルモア~元寇合戦記
復元といっても素人なのですが、資料用に当時の扇子を作ってみました。
20年ほど前に四国の南岸、高知県土佐市の遺跡(林口遺跡・蓮池城跡北面遺跡)から出土したものを元にしてます。



12~13世紀あたり(平安後期~鎌倉前期)の地方の上流階級の持ち物だそうです。

骨に「格狭間」と呼ばれる形の透かし彫りが入ってます。
なんの形を起源にしてるのか分かりませんが、蒙古襲来絵巻などの軍扇の骨にも似た系統の透かし彫りがあり、「お約束の形」だったようです。

復元する寸法は実物大ですが、骨の数は二本増やして8本にしてます。
それくらいでちょうど標準の角度になりますので。

中世の扇子は今と違い、骨が表面に見えてるのが特徴です。
ちなみに下は現代の扇子です。裏返しても見た目はこれと同じで骨は見えません。
紙の中にある骨がうっすら透けてるのがお判りでしょうか?



(※余談ですが軍扇は表と裏に月と日を描くので当時から現代のように骨を紙で挟んで隠してたんではないでしょうか…?)

さて

まずはバルサ材を用意します。
糸ノコ等の工具は無いのでカッターとハサミで四苦八苦。
形が整ってるとは言えませんがなんとかそれっぽく切り抜きました。



黒漆を塗ります。
一度塗っただけではムラだらけになりました。



ムラを修正しつつ4~5回くらい干しては塗りを繰り返すのですが、全体を塗ってしまうと持つ所がない上にどう吊って干せば良いのか分らず苦労しました(笑 

次に扇面の絵を書きます。



和紙はA3より少し大き目位のもので一枚330円。洋紙と比べれば高いです。
和紙に書くのは初めてである上に、透明水彩も10年ぶりに使うので、無難に松と鳥居にしました。
当時の絵巻の絵を真似てます。

もしや?!と思って裏返してみると案の定、裏にうつってました。



どうやら和紙をもう一枚買って貼り合わせないといけないようです…

そしていよいよ骨に扇面を装着します。
折り曲げるその僅かな幅を考えて、紙を折りつつ一本一本貼る事にしました。

…が、折ってる内に円周がだんだんズレてきて惨憺たる出来栄えになりました。。。
職人さんはすごいという結論。

何はともあれ完成!
(骨が扇面からはみ出し不本意な完成度です。いつかリベンジしたいですね)



裏はこんな感じで骨が見えてます。



中世の人々の持ち物の雰囲気だけでも感じて頂ければと思います。






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