きーたはうす

ウチノコわんにゃん日記です。
懲りない私のレッスン日記&つれづれも兼ねております。
ご容赦を。。

小津ごのみを読んで

2010-03-12 | きもの本
1月に、小津監督の「秋日和」という映画について書きました。

着物姿がよかったのですが、実はいろいろな疑問が浮かんでました。
この本を読んでスッキリ!

この本は着物だけがテーマではありませんが、中野 翠さんは小津監督の映画についてほんとに詳しい。一輪ざしが監督の私物でどの映画に映されているかまでわかっているのです。すごいのひとこと。

肝心の映画については着物や映し出されている風景を眺めるのが好きで、ストーリーとか人物描写についてはいまひとつ興味が持てないワタシであります。
映画は見ていて楽なんですけどね~



「ミセス」という雑誌の1987年10月号を見てみたい。

作家のきもの本~着物中毒~

2009-05-06 | きもの本
どうにも嫌いだった現役作家の書いたきもの本。
自分の着物や身内の自慢満載のような気がして読む気がおきなかったジャンルです。
食わず嫌いだったかどうか?

そんなワタクシの読書記録です~

着物中毒  中島 梓著


結論から言うと(そんなに早く?)着物初心者にはけっこう役立つと思いました。


単の季節は4月~10月、もしくは本人さえよければいつでもOKというところは大賛成。半幅帯のおススメもいい。
お誂え最初の一枚目に色無地を否定しているところも好感が持てました。
ただ、現在お値打ち色無地(お地味な)をかなり力を入れて探しているワタクシがいます。


単、半幅帯、足袋ソックス

この本は2006年出版なので、着付け教室に通い始めたころに読んでいたら「わが意を得たり」と超初心者のころから思っていたかも。でも、著者は着付け教室嫌いです。そういうところもわかるなあ。

2年間で1憶3千万の大借金を返済するなど自慢もちりばめられていますが、読む気がおきない理由のひとつである着物にはまった理由とか着物歴史は前半に集められていますので読み飛ばすことも可能です。まあ、本のボリュームに必要なページではありますから。

この本の初心者お役立ち情報を手に入れたいなら、文体がお話調なので書店か図書館で座って読めばラクチンに吸収できます。書店で椅子が置いてあるのってこういうとき便利ですね~


プレタやネットショップを勧めているのは初心者を意識してます。たぶん、中島梓さんはギョッとするような着物もお持ちでしょうが、それらはほとんど載っていません。帯〆に安価なものが1本混じっています。ワゴンセールで買った同じものを持っています。意識的に安価なものをチョイスして載せたかも。

2万円あれば着物を着るのは楽勝と書いてあって、私自身はどのくらいかなあと検証してみたら、小物にけっこう金額かかってました。


つくづく作家という職業はうらやましいですね。着物のことをあれこれ書いて、それがまた印税になって、着物へとつながっていく。ただの着物好きにはありえない循環。ふぅ~~

着物知識をチョイスして読めそうというのが結論です。まあ、最初から嫌わずに・・・・

受け取り方は人さまざまですからご容赦を。。。



2009.06追記 中島梓さんは5/26に亡くなりました。

名和好子さんの本が参考になりました

2009-04-19 | きもの本
最近、帯の手結びに開眼
最適の参考書となったのが「きもの遊び」
復刻版です。

着付けの本ではありませんが、帯の結び方がとてもすてきで、パラパラとめくっていたら、結び方が載っていました。

まねをしてむすんでみたのがコレ
 

ぺったんこの帯も嫌いではないし、改良枕を使うのも便利で確実と思っている派ですが、名和さんの立体的な結び方もいいなあ。
81ページに載ってる⑧⑨がポイントね~
帯〆の結ぶ位置も特徴ある~
ゆったり着るにはしわがポイントなんだそうです。

帯結びで着付けの本を何冊か見たのですが、この本が一番のお気に入り

喋々喃々を読んで

2009-04-04 | きもの本
つい最近「喋々喃々」を読みました。
アンティーク着物ショップのお店を開いている主人公。ということで、着物本。。
   
五智果というお菓子が物語の中に出てきて、先々週のお茶会の掛物が「一華開五葉」だったことを思い出しました。五つの花びら(五智)を意識した女性として主人公を描いている意図を感じたような・・・だってガツガツ、バリバリしていないんで。そんな主人公にほっとしました。
とはいえ不倫なんでそうともいえないか。どうやって別れるんだろうと密かに期待しながら読み進めたらゆるゆるな結果でした。



お菓子やお店も実在しているので、この本をもとに「谷根千」をめぐってみるのも楽しそうです。主人公のお店がどこらあたりの設定なのかとっても興味を持ちました。ガイドブックとしても活用できるかと。季節感あふれるストーリーとともに歩いてみるのも良さそう。
猫、金魚、和菓子と着物好きにはたまらないアイテムも揃ってます。グルメ追求型の読者も要ウォツチです。


喋々とは関係ないけど、着物のリサイクルショップで読み方つながりで蝶々の着物用バッグ買いました。着物といっても、バッグは手持ちのもので十分だったのですが、新品で686円ということでお買い上げ。どこかの呉服店の在庫品処分品かな。プライスには肉食系なんで、ひめまつ屋さんには行ってもきっと買い物しなさそうだなあ。サイズ直しをしないといけない着物なんてぜったい買わないし。

ひめまつ屋さんみたいにのどかに経営していてそもそも存続できるかしらん。ということは置いておかないとね。
     

五智果のお菓子も食べたことないけど、これも好みではなさそうな予感。



4月を迎えると帯も手に入れたいということで・・・・


軽くてぴかぴかしてます。
ひめまつ屋さんの好みとは違っていそう。

きもの自在を読んで

2009-04-02 | きもの本
著者の鶴見和子さんはまったく存じませんでした。
鶴見和子さんは社会学者で、すでに亡くなられていますが、日常のほとんどを着物で過ごされていたそうです。

ところどころに掲載されている写真の中で、芭蕉布の雨コートに目を奪われました。

昨年、沖縄大宜味村の喜如嘉の芭蕉布会館を訪れました。その時、会館の方が「芭蕉布の生産数が激減しており、前日やっと舞踏家の方へ納めることができました」と話しておられました。平良敏子さんが若い職人さんたち(お弟子さん?)といっしょに熱心に仕事をしておられた姿が忘れられません。芭蕉布の現状は厳しいものでしたが、会館では猫がちょこんと座っていてやさしい空気が流れていました。

そんな貴重な芭蕉布が雨コートになっていて、その芭蕉布がお父様からのプレゼントというエピソードが素敵です。

なぜか向田邦子さんがお父様の沖縄土産だった「きっぱん」が好物だったという話を思い出しました。

父親からプレゼントされた物は数少なくても印象深いものがありますね。

芭蕉布会館
http://www.mapple.net/spots/G04700096801.htm

写真から察するに(えらそうに)着物の好みも着方もきっぱりと軸のぶれない方かと。こだわりもせっそうもない着物初心者が評するのは気がひけます。

世界各地の布を帯や着物に生かしているところは鶴見さんのワールドワイドな活躍を物語っています。実際、日本の国連代表部公使の候補になったこともあるそうです。著者が着物で国際会議に出ている姿をニュースで見たかったです。



着物の時間を読んで

2009-03-14 | きもの本
「着物の時間1」を読んで失敗だ~と思ったので借りるかどうか迷ったんだけど、最近「2」を図書館で借りてしまいました。

「着物の時間1」では、読んでいてむかつき感が強くどんな着物姿が掲載されていたかまたっく覚えていません。
記事のひとつ、ひとつは読んでいても印象が薄いので気にならなくても、こんなに集まると食傷気味。

歌舞伎座には恐れ多くて着物を着ていくことができませんとか言いながら、この本に出ているのはどういうこと?なんていう種類のむかつき感あり。母親がとか祖母がとか出会ったお店とか・・・もう書き方にストレスを感じる。「この雑誌キライ」と思ってしまったのです。

「着物の時間2」は「1」よりはむかつき感は少なかったかも。
このむかつき感は掲載されている人や着物の個性からくるというよりは、この雑誌の作り手か書き手の個性からくるらしい。この書き方が合わないということでしょう。

母や祖母から受け継いだ着物がテーマでも、素晴らしいとかうらやましいとか素直に称賛できる時と「ナニコレ?」フンと鼻を鳴らしたくなる時があるのはどうしてかなあ??
たぶんワタクシ、書き手の立ち位置とか着物への想いに反応してしまうタイプなのだと思います。
見るだけが好きなのかも。。

そんなに「1」がキライなのにまた「2」を借りてしまったおバカの話でした
以上、あくまで個人的感想で人それぞれなのでご容赦を。。


着物あとさきを読んで

2009-03-09 | きもの本
この本のなかに「帯あれこれ」というエッセイがあるのですが、塩瀬の牡丹の帯で悩んでいる着物初心者への回答が書かれていました。こんなタイミングでこの本を読んだことに我ながらびっくり
やはり季節感のない御所人形や更紗模様を解決策としてあげてあるのですが、日本列島は長いし、薔薇や菊のように一年中通して見られる花もあるのだから、「あまり暦のきまりごとにとらわれず、自分の好きな花を一度でも多く身につけて楽しまなくてはつまらない。」と。。

なので、あまりとらわれずに牡丹の帯を締めようと思います。


そして、幸田文から残された染帯や描帯のいろいろが掲載されています。青楓の帯は実物が見てみたい。うっとりします~



お召についてもくわしく書かれていて、お召が何物か疑問に思っている着物初心者への回答となるかと期待したのですが、理解力が低くよくわかりませんでした。実物を見ないとわからないでしょうね。

文士のきものを読んで

2009-03-03 | きもの本
本来なら手に取ることのない作品や作家がプロの目を通して紹介されていて、「お~っ、こんな世界があったのだ~」と時間旅行をした気分になれます。

樋口一葉は「たけくらべ」をはるか昔に読んだことがありますが、作品のイメージは地味で著者が貧しくて早死にしたというマイナスの感想しかありませんでした。
かつては裕福な家の生まれだったそうで、その名残もありとてもプライドの高い人だったのかもしれません。
着物の切り口で樋口一葉の作品を読んでみようと思いました。

当時の着物は古着とはいえたいへん高価であったとも書かれていました。実際一葉は着物を売って荒物屋を開店したそうだし。
ワタクシも言ってみれば古着好きだけれど、買った値段を思うと着物に申し訳ない気になりました。着物が好きな一葉が現在の状況をを見たらびっくりすること間違いなしです。
Myモスリン長襦袢は穴ぼこも開いていてかなりの年代物なのですが、落札着物の袖丈にはぴったりなので捨てずにできる限り愛用したいと決意したのでした。こうなると夏用の幽霊長襦袢にも愛情が湧いてきたなあ。

他には細雪のモデルとなった実在の姉妹の写真があったり、永井荷風の結婚写真があったりと、チョイスされた写真がこの著者ならではでとてもおもしろく、着物好きには興味のある内容となっています。名前を聞いたこともない作家がリストアップされてたので、時間をかけてもぜひその作品も読んでみたいです。ただ、金色夜叉の文体に耐えられるかは難しいところです。

やはり、着物はステイタスをあらわすことは間違いのないところと確信しました。価値観が多様化した現代でも、作家にはそういう傾向がありますものね。

着物に興味を持ったおかげで、こんなに世界が広がるのかと思うと楽しくなります。新聞の書評に感謝です。書評を頼って読んでみるものですね。

ひとつ疑問があったのですが、明治のころは着物に前掛けをしていたのが普通だったそうで、どんな格好だったのでしょうか。それはきれいな前掛けをしていたそうなのですが、その写真が見てみたいものです。残っていないかなあ。



内容と関係ありませんが、道中着を着ました

   


どうもこだわってしまうのです。なぜに??

2008-12-12 | きもの本
着物本が好きなのは以前にも書いたような。

でも、買うわけじゃないんです。

新刊本は図書館にリクエストすると、月1冊(ケチなの)は購入してもらえます。
その制度を利用しているわけです。
雑誌もOKなんで便利です。
冊数は違うかもしれませんが、どこの図書館も同じだと思います。

ただ、出版してから時間がたったものをリクエストすると、節約のため周辺(といってもかなり遠いところからも)の図書館から回遊してくるので、注意なんですけどね。

いいものは近所の図書館に置いておきたいもの。

ただ、着物本はよく借りられていて、予約が必要なことが多いです。そのわりに着物着ている方を見ることは少ないですが。


で、自分でも不思議に思うのが、着物に関することはコストパフォーマンスに異様にこだわっているということ。


なぜに??


正直自分でもわかりませんが、低価格高価値な物を見つけ出すと気分が高揚するという習慣がネットオークションで身についてしまったか。
徹底追求型ってことで。

        
        グリーンの半襟にしてみました。
        わかりづらくてカエルみたいですね。