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* 今夜は月夜です。こちらはなんだか急に涼しくなって、もう秋の気配。ロンドンでは、パラリンピックがはじまりました。
オーブンでおおきなじゃがいもを焼いて、チーズをのせてジャケットポテトをいただく、というのがこのところの、わたしの食事です。
第116話 ニューシネマパラダイス
タンブリッジウェルスのわたしの家からは、ガトウィクエアポートが近くて、ガラガラすいているローカル線で(もちろん、ロンドンを通過する必要もなく)、一時間でいけてしまうので、ヨーロッパに行くにはガトウィクをベースとしているeasyJetという格安航空会社でいきます。
この夏のイタリア旅行の航空券を予約するとき、easyJetの安いものをと探しているうちに、たどり着いたのが、ボローニャ空港。
偶然訪れることになったボローニャですが、観光地ではなくて、赤い壁の昔の町並みがどこまでも続いている、大きな町で、わたしは気に入ってしまいました。
ゲーテの「イタリア紀行」を見ると、ボローニャの斜塔はそのころからすでにあり、お金持ちが、普通の塔では、人をよべないのでなにかめずらしいもの、ということで、わざとかしげて建てたのだとか。大学の町で、若い人たちが飲んでにぎやかに話をしている姿も楽しそう。
王宮前広場には、たくさんの折りたたみいすが並べられ、大きなスクリーンが仕立てられています。屋外映画か、いいなーと、上映を待つ人たちのわきで、わたしも夜風に吹かれながら、いすに座っていると、思い出されたのが20年も前のイタリア映画、「ニューシネマパラダイス」―ちいさな映画館の映写技師と少年トトのおはなしです。
当時私は20代で、法律事務所に勤めていましたが、(ファイリングが苦手で、今でも、書類整理などまったくできないので、どう仕事ができていなかったのか察しがつくというものですが)5時から女、でいつも、新潟市民映画館シネウインドで映画を見ては一人暮らしの寂しさを紛らわせていたものでした。
ドキュメンタリー映画「阿賀に生きる」の製作委員会にはいって、たくさんの個人の方々に手紙をだしてカンパ集めをしていたのがこの映画のころ。撮影したばかりのフィルムを、スタッフの人たちと、えんえんと見ていたんだったなあー。
それは若かったわたしたちの、新潟版シネマパラダイスでありました。
「阿賀に生きる」ニュープリント上映会が新潟市民映画館シネウインドhttp://www.wingz.co.jp/cinewind/で9/1(土)から9/7(金) まであります。初めての方も、再び見てみようという方も、ぜひ。
(間美栄子 2012年9月1日 http://blog.goo.ne.jp/nefnefnef)
9/1(土) ― 9/7(金) 「阿賀に生きる」上映 10:00~11:55/18:30~20:25
※10:00の回終了後トークありhttp://www.wingz.co.jp/cinewind/
前売券1,000円(8/31まで発売)
当日:大人1,800円 学生1,500円 シニア1,000円 会員1,000円(シニア会員&学生会員800円)
9/1(土) ゲスト:大熊孝さん(「阿賀に生きる」製作委員会代表)
聞き手:小林茂さん(「阿賀に生きる撮影、「わたしの季節」「チョコラ」監督)
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