今日の館山湾内の海岸にはたくさんの海藻が打ち上げられていました。
九州で大きな被害が出ている台風10号の海辺ヘの影響が見られ始めているようです。
普段静かな海面も時折大きな波が打ち寄せて、ザバーンと音を立てて崩れています。
そんな海岸には海藻以外にも様々なものが打ち上げられていました。
これはイルカの耳骨。
耳石や布袋石とも呼ばれています。
欠けているイルカの耳骨も打ち上げられていて、同じ日に二個見つけたのは始めてです。
更にはヤクシマダカラもありました。
更にはヤクシマダカラもありました。
館山湾内の海岸でヤクシマダカラを見つけたのは始めて。
同じ房総半島南部では、太平洋側の海岸でしか見たことが無かったので驚きました。
屋久島という名の付くタカラガイなので、暖かな海に暮らしているイメージの貝類です。
ここ数年、海水温が高いと言われているので、その棲息数が増えたりしているのでしょうか。
今年の夏は関東に近づく台風も少なく穏やかな天候が続いていた事とも関係がありそうです。
同じ海岸で拾ったビワガイと並べてみましたが、よく見ると亜成貝のようです。
黒色の帯模様があり、歯列が全て形成されておらず、側面には斑点もありません。
タカラガイブックによると、生息環境は潮間帯~水深20mの岩礁とあり、浅い場所を好むのだと知りました。
タカラガイの中でも大型種なので、たくさんの餌を必要とするのだと思います。
海藻、海綿、イソギンチャク等何でも食べる雑食性だそうです。
ここまで大きく成長したのに何が原因で死んでしまったのか気になるところです。
しかも艶があるので、死んで間もないヤクシマダカラのようでした。
そして岩場に残さていた夏の思い出…。
鳥達の繁殖シーズンも終わり、いつものメンバーも海岸に戻って来ています。
お気に入りの場所で採餌しているイソヒヨドリのメス。
ハマゴウに集まる虫を捕まえようとしているのかもしれません。
そのすぐ近くではキジバトも植生を嘴で突いて採餌していましたが、イソヒヨドリはテリトリーを主張しませんでした。
ムクドリの場合は遠くから飛んできて追い払う素振りを見せていたので、自分より体の大きな鳥類には弱気なのかもしれません。
堤防ではカワウが濡れた翼を乾かして休憩中。
この後上空にトビが現れて、気の弱いカワウは飛び去りました。
そのトビも縄張りを誇示していたのか、カワウのいた同じ場所に止まりました。
夏の間、人間が占拠していた海岸を、鳥達はどんな思いで見ていたのか気になるところです。
海岸に訪れる人も疎らとなり、秋の気配が深まってきました。
越冬地に向かうシギ、チドリ類の姿が見られ始めて、南房総は再び旅鳥達で賑わい始めています。