
記録日2024年12月5日
今日は鳥見がメインでしたが、初見の貝殻との出会いがありました。
3cm程の薄桃色の貝殻が目に飛び込んできました。
合弁では無く一枚だけが木片等の漂着物の上に打ち揚げられていました。
早速手に取って眺めるとサクラガイのような淡い色をしていますが、とても大きくて驚きました。
初めて見る貝殻なので、種類が分からず家へ帰ってから調べたところ、原色日本貝類図鑑(吉良哲明著)によるとニッコウガイ科のオオモモノハナのようです。
千葉県レッドリストによるとカテゴリーB重要保護生物に指定されていました。
今までこの海岸を何度も訪れていますが、手付かずの自然が残されている素晴らしい場所です。
波打ち際から続く広々とした海浜植物茂る草地、その後ろへと繋がるなだらかな山々。
漂着物がそのまま残されているので、そこではシギやチドリ達の休息地となっています。
千葉県で絶滅危惧種に指定されているシロチドリと一緒にミユビシギが休んでいました。
またそのままの漂着物は、海中の栄養分としても役立っているのではないかと思います。

波打ち際にはサクラガイもちらほらと打ち揚げられていました。
貴重なオオモモノハナが生息する海中も、その他たくさんの貝類が暮らしているはずです。
以前にはこの海岸にもたくさんのシロチドリいて、大きな群を作っていただろうということを容易に想像出来ました。
残念ながら現在はオオモモノハナもシロチドリも生息数の減少から保護対象種と成ってしまいました。
そんな多くの生き物が暮らしていた海岸を、今このままの状態が変わらず保全されていく事がとても大切に思います。
シロチドリ達が安心して休める砂浜のある海岸がいつまでも変わらぬ様に願って止みません。