あの突然のオファーから早や1か月と数日。
あれよあれよ・・・という間に
地域に越してこられた被災者の方々との交流を兼ねての
クリスマスふれあいコンサート
の日になってしまった。
前日にも練習をうんとしたのだが、
メンバー一同まだまだ不安な演奏内容。
私自身も「どこまでを“仕上がり”と呼ぶべきなのか…?」と悩みに悩み、
もうこれ以上ストイックに考えるのはやめよう!と匙を投げたほど。
(今頃になって学生時代のコンマスやコンダクターの「気持ち」が
痛いほどわかるってもんです。)
せめてトークで盛り上がれば…と、トーク担当Jちゃんと打ち合わせ。
それでも
野となれ!山となれ!
のコンサート本番を迎えるのでありました。
<今回はクリスマスカラーの布を敷いて演奏台をつくりました♪>
開演時間が近づくと、
私たちの演奏会場である団地の小さな集会場に
赤ちゃんや小さい子を連れたお母さんや
おじいちゃん、おばあちゃん、私たちのような主婦の方が
足を運んで来てくださった。
とにかくスマイル!スマイル!を心がけコンサート開始。
トークの中で、
私たちのベルサークルが
発足当時学校のベルを借りて細々とはじめたこと。
つい最近まで
雛人形の下に敷く緋毛氈(ひもうせん)を持ち寄って演奏台を飾っていたこと。
などを話すうちにどんどん場が和んでいく。
最後の最後は
「もう一回聞きたいわ~!」と『きよしこの夜』にうれしいアンコールが。
主旋律と裏メロがなかなか合わなくて苦労した曲だけに
驚きとうれしさが入りまじり感激する私。
演奏のあとも
「一音ずつ音を振ってほしいわ!」
「なぜ銀色のベルと金色のベル(低音4本)があるの?」などなど、
いろいろな要望や質問が飛び交いにぎやかな時間に。
和やかなコンサートになりました。
演奏終了後は主催者の方のご厚意で
お弁当をいただきながらの懇親会。
あの3・11以降、6回も引っ越しを繰り返し今ここにいる方、
東京に来てから赤ちゃんを産んだ方、
旅館業を営んでいた方・・・・。
ほんとうに皆さんたいへんな思いをしてこられたのだな…と胸が痛くなる。
それでも、
「福島弁わかるか~?」なんて聞かれて、
私たちそれぞれの出身地の方言の話になったり
赤ちゃんや小さい子をいっぱい抱っこさせてもらったり、
たくさんの笑顔に包まれたとってもいい時間を過ごすことができた。
そして、
最後には気さくなおじいちゃんから
「あんたたちもベルの練習頑張りなさいよ~。」な~んて言われ、
なんだかこちらが元気をいただいてしまいました。
The best way to cheer yourself up is to try to cheer somebody else up.
(自分を元気づける一番の方法は他の誰かを元気づけることである。≪マークトウェイン≫)
音楽がつないだ出会いにありがとう。
未熟な演奏だけど、この場に立つことができてほんとうに良かった。
心に残る一日でした。
<おみやげのシクラメン♪~大事に育てたいと思います。>