もちつきうさぎ

ぺったんぺったん、もっちもち!
ハートのおもちつきでスマイル満開なエッセイブログ。

花の江戸子、なにわをゆく 26

2007-06-13 | 旅のおはなし(花の江戸子)
~ 出会い ~

思い切って社宅の外へでたものの
右も左もわからない私。

近くを流れる川に沿って
西へ西へと息子を乗せた自転車をとばしてみた。

息子:「どこいくの~?」
 私:「今日は旅に出る!」
息子:「社宅のおともだちは~?」
 私:「ん、ん~まだ旅には出られないって言ってた。」
むちゃくちゃな理屈である・・・。
でも、
息子:「たび・・・っておもしろそうだね。」
息子は賛同してくれた。

              

20分くらい自転車をはしらせたところに
完成して、間もないという雰囲気の公園があった。

何人か似たような親子連れが来ていた。
でも最初からあまりなれなれしいのもあやしいので、
この日は様子をみることにした。


…なんだか東京を思い出すな~。
…こうやって三々五々集まってきていたな~。

などとまわりの様子を見ながらブランコをこぐ
息子の背中を押していた。


次の日も
また次の日も
またまた次の日も・・・。

けっこうそれはそれで新鮮だったので
懲りずに同じ公園に行ってみた。

       

そんなある日のことだった。

3歳という年齢のわりにはよくしゃべる息子。
ブランコをこぎながら、しゃべる、
               しゃべる、
                  しゃべる。

お友達とおしゃべりするときは大阪弁の息子も
私としゃべるときは、標準語。
そう、すでに東西バイリンガルな3歳児だった

そんな私たちの会話をきいていたのか、

  「あの~関東の方ですか?」

声をかけてくださる方がいた

私:「はい、東京からこの春、来ました。」

  「え~うれしい!
   コトバです。コトバでわかりました。
   私も東京、杉並からなんですよ!」

きけば、息子と同い年の男の子がいらっしゃるUさん。

我が家と同じく、ご主人の転勤で大阪に来ているのだが、
社宅住まいではないらしく、
なかなかコトバにもなじめず、お友達も出来ず、
寂しい思いをしていたらしい。

       

社宅の外に出てみると
町には(あたりまえだが)やっぱり「大阪弁」があふれていた。

思いがけずコトバがきっかけで出会ったお友達。
大阪では標準語がめずらしい「コトバ」なのである。


石川啄木の、
「ふるさとの なまりなつかし 停車場の
  人ごみの中に そを聞きに行く」

この歌、
今まで社宅という環境に守られていて気がつかなかったが、
意外と転勤族の妻の気分をうたってくれている
ような気がする私だった。


そんな気持ちも手伝ってか、
私とUさんはすぐに意気投合した。




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