消費税８％と綱引きの思い出

ついに
安倍首相が来年４月から
消費税を８％に引き上げると発表した。

３％→５％→８％　・・・。

時代の生き証人として
そのすべての光景を目にしてきた。

子どもの年齢に置き換えてみると
３歳→５歳→８歳・・・。
こりゃあ身体も体力もずいぶんちがうゾ。


そんなことを考えていたら
大阪在住時代に参加したことがある秋の市民運動会を思いだした。

市民運動会とは
街にある子ども会を中心とした地域ごとにひとつのチームをつくり
運動会を通して老若男女親睦を深めようというもの。

思えばほのぼのとした秋の行事だったなあ～。

運動会の終盤の見どころは
お父さんたちの綱引き。

街のお医者さんも銀行員も大工さんも電気屋のおじさんも真剣勝負。
みんな顔を真っ赤にして綱を引く。

オーエス！オーエス！

なかなか勝負がつかないと
「お～い手伝ってくれ～！」とその地域の子どもたちに加勢を頼む。

「子どもの手～借りんと勝てんのかい！？」
と観客席からヤジが飛んだりするけれど（笑）

駆け寄ってきた小学３、４年生くらいの子たちが
綱の一番後ろを持ちお父さんたちに力を貸すのだった。

オーエス！オーエス！

８歳、９歳、あなどるなかれ。
加勢したその力はなかなかのものだ。
応援にもうんと力が入ったっけ。

私の記憶にあるのはここまで。

眩しいほどの夕陽を浴びながら
右へ左へ押したり引いたりを繰り返す綱引きの光景。
歯を食いしばって綱を引っ張っていたオットの姿。

そして
助っ人に飛び出していった長男（たしか９歳くらい）が
友達みんなと嬉しそうにたくさんのご褒美のお菓子をもらって席に戻ってきたこと。

よかった。よかった。
で、
勝負の行方は忘れちゃった・・・。




これからこの国は大きな綱引きをすることになるかもしれない。

８歳の子は精一杯加勢することだろう。

あのとき
助っ人に入ったどの子にも
平等にご褒美のお菓子が配られたような光景を忘れずに

再び時代の生き証人として見守ろうと思う。