落ち葉あそび

近くにアカシアの並木道がある。
アカシアといえば楕円形の細長くて大きい葉っぱ。

その葉っぱたちが、
赤や黄色に染まって色づき、そして乾燥し、
今、ハラハラと舞い落ちる季節を迎えている。

　　　　　　　　　　

長男が２，３歳のころ、
それはそれは落ち葉の中で遊ぶのが好きな子だった。

たくさんの落ち葉を集めて、その中に寝転んでみたり、
両手いっぱいの落ち葉をパァ～っと上に向かって投げ、
落ちてくる葉を喜んでニコニコと笑ってみたり・・・。

そんな遊びをしているうちに長男がみつけた遊びは、「落ち葉ふみ」。
サクッ！・・・という落ち葉をふんだときにでる音がうれしかったようだ。

落ちてきた落ち葉をみつけては・・・・サクッ！
またみつけてはトコトコと走り寄って・・・・サクッ！

子育てをしている親という生き物は
子どもによって眠っていた感性を呼び覚まされることが
しばしばある。

いっしょに・・・・・サクッ！とやってみる。

うっ、これってなかなか心地良い音なんじゃな～い。
と、ｍｙ ｂrain はささやき、いつしか「落ち葉ふみ」の虜になってしまった私である。

幼い長男は言った。
「大きい葉っぱはね、大きくていい音がするよ。」

・・・・ふむふむ。
たしかに大きければ大きいほど、落ちたすぐあとであればあるほど、
サクッ！サクッ！落ち葉は表情豊かないい音がするのである。

ポカポカとした秋の日ざしを背中に受けながら
落ち葉ふみに夢中になる新米ママの私と幼いころの長男であった。

　　　　　　　　　　

２００７年、秋。
アカシアの並木道はその音の宝庫であることに気づいた私。

大きくなった長男はもうつきあってくれないので
ひとり自転車で通りかかり・・・・・・やってみる。

スキーのウェーデルンでシュプールを描くように、
落ちたばかりの葉っぱをねらって踏んでみる。

サクッ、サクッ、サクッ！
わぁ～いい音だ。
薬師丸ひろ子じゃないけど、「カ・イ・カン！」である。

今の季節だけ、今だけね！
私の落ち葉あそびである。



　　　
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