やぎの宇宙ブログ

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小惑星イトカワのサンプルの可能性

2010-10-07 09:10:11 | はやぶさ関連
既に当ブログでも紹介していますが、JAXAは小惑星探査機「はやぶさ」が持ち帰ったカプセルの中から、多数の微粒子を採取し、分析を行っています。分析はまだまだこれからですが、形状を観察したところ地球外の物質である可能性があることが分かったそうです。

「はやぶさ」は2005年11月に2度にわたり小惑星イトカワの地表への着地に成功しました。計画では地表に弾丸を発射し、跳ね返ってきた粒子を採取し、カプセルに格納することになっていました。
しかし実際には、1回目は降下中のトラブルで正常に着地できず地表に衝突した後に軟着陸、2回目は着地したものの弾丸が発射されなかった可能性が高いことが分かっています。また、2回目の着地後に長期間にわたり通信が途絶えてしまい、カプセルの蓋を閉めるのが遅れてしまいました。ただし、着地の衝撃で跳ね返ってカプセル内に迷い込んだ粒子が、内部に留まっていた可能性もあるため、カプセルの回収後に詳しい分析が行われています。
その後、カプセル内には数μm程の微粒子が100個程発見されました。特注のヘラを使って採取し、電子顕微鏡で観察した結果、地球上の物質とは断定できないことが分かったということです。

今回の結果は、地球外の物質の可能性が残されたということであって、本当に地球外の物質であるかどうかは不明です。もし地球外の物質となれば、小惑星イトカワのサンプルである可能性が高いことになります。
今後は、サンプルを兵庫県にある「Spring8」などを使って詳しく分析されます。Spring8は、大型加速器を用いて世界最高性能の放射光を発生させ、取り出すことができる装置です。あの「事業仕分け」で予算が削られたことでも有名です…。Spring8の放射光は様々な用途に利用され、数多くの画期的成果を挙げてきましたが、これを用いることにより、ごく微量のサンプルの組成の分析等が可能です。
朗報を待ちましょう!


また、当サイトでは「はやぶさ」の画像データを用いたいくつかのプロジェクトが引き続き進行中です。今取り組んでいるものも、来月辺りには完成させたいと思います。サンプルの分析結果とともに、気長にお待ち下さいw


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