やぎの宇宙ブログ

宇宙の最新情報ヽ( ・◇・)人(・◇・ )ノ世界の愛と平和

土星の小衛星カリプソの高解像度擬似カラー画像

2010-03-07 22:46:13 | オリジナル画像
No.392 2010/2/26作成

Calypso High Resolution False Color Images

今年2月13日、NASAの土星探査機カッシーニが、土星の小衛星カリプソを接近観測しました。
今回の接近でこれまでで最も解像度の高い画像が得られました。
複数の画像が撮影されましたが、そのうち紫外線、可視光線、赤外線の画像を擬似カラー合成してみました。

カリプソは大きさ30×16×16kmのいびつな形をした氷の衛星です。
表面の様子が詳しく撮影されたのは今回が初めてですが、クレーターは少なく、表面は滑らかです。
さらによく見ると、滑らかな表面には曲がりくねった流れるような筋模様があることが分かります。
地表で地すべりのような現象が起きた可能性があります。

カリプソは比較的大型の衛星テティスと同じ軌道上の、テティスの後方60度のところを公転しています。
惑星の周りを回る衛星の60度前方と60度後方はそれぞれL4点、L5点と呼ばれ(5つのラグランジュ点の中の2つです)、ここにある物体は安定して軌道を維持することができるという性質があります。
L4点やL5点にある衛星のことをトロヤ衛星と呼ぶことがあります。
同じ軌道上の、テティスの60度前方を公転するテレストは、カリプソと同じくらいの大きさの氷の衛星で、これまでのカッシーニによる観測で、地表が滑らかで小型クレーターが少ないことが分かっています。
今回の観測で、カリプソとテレストは非常によく似た天体であることが分かります。

元の画像:NASA/JPL提供


最新の画像もっと見る

コメントを投稿