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ダマスカス渓谷の高解像度擬似カラーモザイク画像

2008-08-19 23:30:13 | オリジナル画像
No.319 2008/8/17作成

Damascus Sulcus - High Resolution False Color Mosaic -

8月11日、NASAの土星探査機カッシーニが土星の衛星エンセラダスに接近しました。
今回の接近では特に南極地域が重点的に探査されました。
この地域には、「虎の縞(タイガー・ストライプ)」と呼ばれる数本の溝が平行に走る構造があり、これまでの探査で周囲よりも温度が高く、この地域からガスや細かな氷の粒が噴出しているのが確認されています。
このようなジェットの噴出点は少なくとも8ヶ所確認されており、いずれも4本の渓谷に沿って分布しています(左の画像、ただし噴出点Ⅳはこの画像では陰に入っていて見えません)。

右の画像は4本の渓谷のうちダマスカス渓谷を捉えたものです。
赤外線、緑、紫外線で撮影された画像を擬似カラー合成し、さらにつなげてモザイク画像にしてみました(一部モノクロ画像を含みます)。
画面ほぼ中央を横切る溝がダマスカス渓谷で、少なくとも2つのジェット噴出点(Ⅱ、Ⅲ)が確認されています。
今回の高解像度の画像から、渓谷周辺の地表には非常に細かい亀裂がみられることが分かりました。
まだ風化を受けていない新しい地形であることが伺えます。

エンセラダスは大きさ512 x 494 x 489kmの中型の衛星です。
表面の地形やジェットなどから、エンセラダスの内部が現在も活発に活動していることが分かってきました。

元の画像:NASA/JPL提供


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