昨年5月より設計と試作を繰り返してきたコントロールアンプ(プリアンプ)が完成しました。
途中で、スマホゲームの数独(ナンプラー)に嵌り2か月、仕事多忙で3か月中座。
試作の結果が良好たったため、3か月ほどそのまま利用。
などが重なり 、完成までに15か月も要してしまいました。
仕様:
- テレビで不要となったリモコンで全ての機能を制御
国内主要3フォーマットに対応(NEC,SONY,家電共) - ボリュームは2ch電子ボリュームIC(NJW1159)をマイコン(LPC1114FN)で制御
片シャネルで 1個のICを使用し、メインボリュームとバランで利用 - 入力:3系統
- 出力:パワーアンプ用、ヘッドフォンアンプ用に2系統同時出力
- 利得は0db
- 小さなスピーカ、深夜の小音量でも低音を豊かにするBassBoost回路を具備
BassBoost定数は、使用するスピーカにより変動するので、BassBoost回路を構成するコンデンサと抵抗は簡単に変更できるように差込式にしました - Mute ON/OFF機能を具備
苦労したところ:
- 絶縁型DC-DCコンバータ(MCWI03-12S033)からのノイズ
オシロスコープで出力100mV程度の出力信号を観測すると、ノイズが重畳し信号がボヤートしてスッキリとした信号になりませんでした。
切り分けたところ、 DC-DCコンバータがノイズの発生源であることが判明し、DC-DCコンバータの入力(+)端子と出力(-)端子間にタンタルコンデンサーを噛ませることで解決しました。 - LCD_ACM1602とEEPROM_AT24C16AのDeviceAddressバッティング
ACM1602とAT24C16Aの制御プログラムを書いていたころは、それぞれ正常に動作していましたが、統合して動作させたところAT24C16Aの特定アドレスにデータが保存できない場合や、ACM1602に意図しない表示が現れる現象が発生しました。
ACM1602のDeviceAddress変更は不可能に近いため、AT24C16Aの利用メモリバンクを制限し解決しました。(そのためAT24C16Aは、半分の容量(8K)しか利用できず)
F特(周波数特性) :
60KHzから減衰が始まります。電子ボリュームICの特性と思われます。
(NJW1159の F特が非公開のため不明)
このくらいからの減衰であればDAC等からのデジタルノイズがブロックされて良いと考えています。
BassBoostは、2Khzから始まり6dbブースト
(現在は4dbブーストで視聴中)
歪特性:
歪は、NJW1159のカタログ値とほぼ一致
(10Khzの特性が他より悪いことも一致)
チャンネルセパレーション:
左右チャネルで其々NJW1159を使ったこと、回路構成も左右チャネルを考慮した設計により良好な結果を得ました。
感想:
歪、チャンネルセパレーションも良好で、長時間にわたり音楽を聴いていても疲れなく心地よいです。
以前のコントロールアンプでは、パワーアンプにより、音像がスピーカ後方や前方に展開されていたりしましたが、今回のコントロールアンプでは、全てのアンプで前方に展開され、音楽に全身が包まれます。
また、低音域も以前のコントロールアンプよりよく出ています。出力バッファ回路の効果が出ていると思われます。
電子ボリュームの減衰特性は、B級ボリュームの特性を参考に、常用音量で細かく調整できるようにアレンジしてあります。(常用音量で細かく調整)
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