hyakunenseis◇ry ∞

リリカルに、コミカルに、フツーに、日常いろ色。

永遠的なほど長く

2020-12-11 20:40:00 | phantasia
夜の
眠りにかいま見た
ふしぎ夢語り 、、、その録...二。

*-*-*-*-*

まっさら
黒む闇のなか、
真っ赤い花の蕾だけ...


灯るやうに煌煌と煌びやかだわ。


そょ...
そ ょ そ ょ と、
そよ風に揺さゆれる...赤。

その ほそやかな風 から

忽ちと
白髪白髭の仙人が
姿を現して花の隣に佇み...

告げてくる。



・「  この
・    花が咲くうち、
・    あなたの命も若さもつづく。
・    しかし この花が終われば あなたも、
・    また... 」



そうして悲しげに眉を顰めた。

言わぬ言葉を
表情に浮かべて、
わたし自身に悟らせるのだ...


夢ノ花の命と寿命が等しきこと。


赤い花を
よくよく見れば、
まん丸い珊瑚樹茄子の実と似ている。


((  蕾ではなかったのね  ))


...いや。
仙人が言葉を
伝え終えるのと同じくして...

ひらきかけた...やうにも..みえた。 

*-*-*-*-*

〜 LL p.p.s 〜

この夢の
不可思議さは、
もう1つあるのです。

登場した仙人、
実は私が生んだ息子...
それも2011年頃の夢の中で。

この子は...彼は、
生まれたての赤ちゃん時分から
豊かな白髪とお髭をたくわえておりました。

生まれた時から老いている

変な赤ちゃん奇形な赤ちゃん。
でも私が生んだのよ...
最愛の赤ちゃん。

当時は、
夢といえど生んだ我が子が
ただただ愛しく...言うにいわれぬ思い。

あの仙人赤ちゃんが、
人間世界の時とは異なる世の十年で、
成長し大人になったのね...いえ長老...?

まぁいいか

生まれたときから老いていた子が、
長じてのち命と若さを母(私)に
語るという...

摩訶不可思議な再会の夢でもあるのです。



*-*-*-*-*
写真は
夢の雰囲気を表現したもので、
珊瑚樹茄子の花実ではありません。
*-*-*-*-*

near death

2020-10-23 19:36:00 | phantasia
夜の

眠りにかいま見た

ふしぎ夢語り 、、、その録。


*-*-*-*-*


わたしは

人生を卒業して今、

明るやかな光と空気に充ちた

アーケード街の歩廊をゆっくり進んでいた。



他には

誰もいないこの次元で

耳に聞こえる賑わしさはなけれども、

音なき音が ふんわり ただよふ ようなのは...


ぁぁ... そう... これは... 静けさ。


無音の

調べに包まれて、

私だけして 歩くよ ここは一人道、

現世から離れゆくまでの一本道だもの。


((  ...臍の緒の真逆みたいなんだわ ))


頭上に

架かるドームガラスへ

何かとなく目を向けたところ、

思いもかけぬ物が展示されていたのを見る。


それは写真


区切られた

ガラスの一枚一枚に、

これまで自分で撮影してきた

全写真が嵌めこんであったのだ。


((  言わば走馬灯オプションかしら  ))


写真を通して

想い起こされる

今生の さまざまな出来事...体験。

喜びも憂いも命のなかで燃えていたっけ。


一人に 一つの 一生よ


温かい涙が

心のほうへ降りわたり、

じんわり沁みてゆくよに万感...極む。

いつしか思い出それ以上の財産になってたね。


一人に 一つの 人生が


みずから

撮影した写真で

飾られ覆われたドームを

見つめながら歩むうちに気付く。



そうか...

この次元は、

"上なるものの計らいによって

贈られた仮初めの "  " なのだと。



それに

またもうひとつ、

未だ見ぬ撮りもせぬ風景が

数枚まぎれこんでいるじゃないか。



しかも、

行き覚えのない

その風景パネルだけは、

エンドレスで動きつづける映像なのだ。


((  ... ... ... ))


夢次元の

私たる彼女には

とうに過ぎた場所なのでしょう、

懐かしげに見上げつづけている...けれど。


)) ??? ((


三次元から

夢につながる

透明な意識体となり、

彼女の後ろに控えている半覚醒の私には...


未だ知らぬ場所。


やがて彼女は

目線を道なりに戻し、

確かな足取りで向かってゆく...

アーケードを抜けた先の彼方へ。


ぁぁ... そう、か... そうだったね。


この世に

生まれるときと似ている。

さだめし命の限りを全うしたら、

有限つらねた無限ひろがるコスモまで...


還るよ。


彼方では、

白くしろく真白く

光りひかる球が浮かんでる。

すぐそこ間近に感じられるけれど...本当は、


途方もなく遠いや。


それほどに、

巨きな光りの球なのでした。

さても真珠が宙に出でたがごとく。


...さぁ、いきます。


あの真珠の星へ。

見納めたガラスドームを

一歩また一歩と後にしてゆくたび...


もう、思うことは、なにもない。


いつかは

肉体の衣を脱ぎさりて、

生まれるように還りゆくのでしょう。


...やぁ、ただいま。




*-*-*-*-*