hyakunenseis◇ry ∞

リリカルに、コミカルに、フツーに、日常いろ色。

rrj・ハウステンボス記/ギヤマンMus14

2021-05-27 19:37:00 | rrj
先の◇ryに、
おまけp.p.sでチラッと載せていた
他3点と同じ並びにあったものです・°

*-*-*-*-*


カットガラスのシェードランプ

1900年頃のもの。
奥に写っているギヤマンMus推しの
蝋燭型ゴブレットとはまた別の品格を放ち、

一等星のような存在感で輝いておりました。


アーム部分に据えつけられたシェード。


掲げて支え持つようにしっかりフィット。


くっきりV字型の深い切れこみは谷間みたい...
カットの妙なのか装飾なのか、
銀もあしらわれている感。


ステム内の電気コード・°


卓上サイズのこのランプには、
灯りが点されていないのよ。
ガラスに当たるライトを...

散らしているだけ

他と違って、
スポットライトが描く
光りの円に収まりません...

シェードガラスのリフレクション . .。+ °


展示台ですらこれほどだもの。

室内の卓上で
灯したならどんなにか綺麗。
万華鏡のガラス礫が咲くような光りと影を...

きっと壁や空間へも散りばめるのでしょう。


透きとほるものや結晶は
クリスタルと比喩されますけれど、
それならこのガラスランプの光彩は...

ダイアモンドなのだわ . .。+ °

ことこまかに
ガラスへ刻まれたカッティングから、
澄みきった光りが砕けてきらめきます。

アメリカ製の切子ランプ...
星ともダイアともイメージの湧く、
輝かしいアンティークの逸品でした・°

*-*-*-*-*

〜 LL p.p.s 〜

骨董市おまけ☆°

ひときわ
目星に付いて好ましく
キラキラ光りけるもの...


ウランガラスのキャンディーポット・°


空色ガラス鉢・°


以上2つの品々は、
赤毛氈と見えてその実
赤ビニールシートで覆われた台の上にて...

ハッケン⌒♪°

ヴィンテージ風レザートランクには
唐草ふろしきが掛けられて、
土壺もガラス細工も...

\  なんやかや一緒くた  /

骨董市は目利き見極め、
見つけた当たった外したと
楽しみながら "眼" を養う古物の...

カオスパラダイス☆°

*-*-*-*-*

rrj・ハウステンボス記/ギヤマンMus13

2021-05-24 21:27:00 | rrj
残るイギリスのガラス工芸は、
その名にもあるようにステムの中の
ねじれガラス模様が特徴のゴブレットです。

*-*-*-*-*


グラビュールツイストステムゴブレット

1890年頃のイギリス製。
スポットライトに照らされて、
やんわり暗がりに浮かびあがる白い光沢は...

月長石のように優しい。


グラヴュール彫りの
大ぶりな葡萄モチーフ、
しなやかに伸びる蔓...巻きひげ...果実...

葉脈は筋立って、
彫りこみの凹凸とした
感触までありそうに思える質感。


このカップは
ベル型だそうなの、
またひっくり返してみたわ。

・・・確かにベル♪・°

グラスを爪弾いたら
涼やかな音色が
響くかも・°

それに、
白色ベースのガラスが
ふんわり光りをまとうと...

チュールレースのようにフェミニンね。


ステム部分。

ひとめ見るなり
すぐに目を惹いたところ、
理科学模様とでもいいましょうか...

DNAスパイラルチック

封入した
色ガラス棒を捻って
作りだすのだそうよ...すごい技巧。

二重螺旋の真ん中にも、
さらに縒りをかけて編みこまれた
ガラス模様が芯のように通っているわ。

生物の神秘的設計図

まさか
ガラス工芸のステムで、
その形に近しい細工物を観られるとは・°


真横にしてみたら、
なにとなく波長を表した
グラフとも似ているげよ・・・?

ガラス工芸に興味がないとしても

このステムの
造作はどうしてなかなか...
面白いのではないでしょうか・°


お足元は
まぁるいシンプルな円形に、
カップと合わせた葡萄モチーフ。

蔓がそのまま
ステムの中へ伸びていって、
絡みあったようでもあるのが乙なのです・°


以上、
白・金・赤・藍とカラフルな
展示の英国ガラス工芸4点でした . .・

*-*-*-*-*

rrj・ハウステンボス記 / ギヤマンMus12

2021-05-20 09:13:00 | rrj
イギリスの同時代作品を2つ共に...
金に輝く器と青々い瓶、
どちらも1880年です。

*-*-*-*-*


金彩エッチングゴブレット

ゴールドからグリーンへのグラデーション、
金彩で描かれた蝶と葉は舞いあがり、
よく観ると微細な点がびっしり...

たいそう綺羅びやかだわ。


カップ部分アップ。


更にアップ...隅々端々まで入念なディテール。


ノップ部分のカット。


ステムの縁はノコギリ刃みたいにギザギザッ。


プレートに重なるレモン色の爽やかな影. .・

美しい薔薇にある棘のように、
綺羅びやかなゴブレットのステムにも
施されていたささやかなガラスの刃が印象的...

持つ手を必要とせず観る目を求めた

ガラス芸術の域なのでしょうか、
だってノップをつまむように
持つのは使いづらそうよ★°


みずたま模様の藍被せ切子デカンタ

藍被せ...
コバルトブルーのガラスを
透明素地のガラスに被せた品ですね。

ギヤマンシリーズを綴った他の◇ryにも
藍被せガラスは登場してますけれども、
その " 被せ部分 " ・・・

こちらのほうが見やすいかもしれません・°


どうでしょう。

透明ガラスに
被せられたもう一層のコバルトガラス、
ぷっくりもりあがっていたり凹んでいたり...

二層の境が写真でもわかりやすいかと・°


みずたま、
アップにしてみると
レンズガラスを並べたようよ。

・・・内なる世界を見透かそう

無数の
レンズ眼を覗きこむと、
瓶の内側や底までスカスカ透けてみえる。

本来なら美酒で湛えられた瓶のなか・・・

すこしだけ離れて観れば、
ミラー効果で水玉レンズに
" 今 "の光景がいくつも映しだされるの...

あわあわうっすら

それが一斉に
動く影を同時に捉えるものだから、
ただぽーっと観ていると軽く眩暈がした。

幻惑・・・

みずたまレンズは
はじけないガラスの泡、
そこに浮かんだパラレルの夢ね。


とんがりキャップ・ °


首部分に輪っか状の飾り・ °


フォルム全体の線は
ところどころが凹んでいて、
トータルで観ても首部分がややいびつ...

それも工芸、細工モノの味わい。

しめくくりの一枚が
スーパー手ブレぼけぼけ写真なのも、
味わいということにしておきましょう⌒☆°

*-*-*-*-*

〜 LL p.p.s 〜

いつぞや骨董市のおまけ。


ガラス細工の小品、
にゃんこ&ねずみのツーショット。
追い追われる宿命の2匹に流れる平和な時間・ °

*-*-*-*-*

rrj・ハウステンボス記 / ギヤマンMus11

2021-05-15 23:06:00 | rrj
19世紀イギリス製ガラス工芸品4点を
ここでは陳列順でなく年代順に
並べ替えてみました・°

*-*-*-*-*

一つめは・・・


この4点中もっとも古い、


1870年頃の金赤切子シャンパングラス

イギリスの
カットグラスは
日本切子のルーツだという...

遡れば17世紀、長崎へ渡ったときが始まり。


その後、
京・大阪を経てついに江戸へ
カットグラスの技術がもたらされ、
江戸切子として発展していくのよね。


その原型がここに。

イギリス製のアンティークキリコ...
江戸切子と見比べれば今でこそ
粗い星印に見えるけれど、

ここから着々と精緻さを極めてゆく。


明々と
透きとほる金赤...
切子模様のレーシーな影。


ステムについた
ノップという飾り玉にも、
面ごとに星印が刻まれている。

あれ?この彫りこみ・・・

イギリスエンブレムっぽいわ。
国旗に掲げられているあの、
十字架を重ねたマーク...

もしかするとUK謹製の証かしら・°

カップとは
赤みが変わって、
淡いピンク色なのもいいな。


それに・・・

金赤に
輝くグラスには、
古くからの言い伝えがあるの。

どんなことかというと・・・

持ち主を幸せにするとも
万病を癒やすともされている、
摩訶不思議の力が宿ってるというのよ。

それは・・・

得難きものほど
得られれば幸福や幸運を
授けるというジンクスの一つに思えもする、

金赤の希少さが成せた言い伝えだろう...と。

だとしても。
これほどのグラスの持ち主となり、
その器でお酒を嗜める暮らしをする身分...

それだけでも実際に幸せだわ

眺めているだけでも
恍惚とするような魅惑の金赤...
観賞だけでも言い伝えにあやかりたいものよ・°


*-*-*-*-*

rrj・ハウステンボス記 / ギヤマンMus.10

2021-05-10 22:29:00 | rrj
それでは、
残りのボヘミアングラスを
撮っただけ全て陳列してゆきます・°
*-*-*-*-*
まずゴブレット群・°
これこそ琥珀、
こころ安らぐ暖かい...
オレンジがかる褐色ガラス。

銅黄着彩グラヴュール鹿文蓋付きゴブレット

夕つ方の太陽と
家々の窓から漏れる明かり、
そんなノスタルジックな風景が...

ほんわか記憶に瞬きだす

銅黄ガラスの輝きに導かれて、
あのせつなくなる黄昏れの
あったかい匂いすら...

鼻先を掠めてゆくよう。
なにぶんケータイ写真ゆえ
画像度がそれなりですけれども、
おおよそ鹿文の雰囲気をふんわりと・・・。
何かに似ている気がして気になり、
ひっくり返してみたらば...あら、
ランプ・°
蓋の縁を飾る
花びらのような細工が、
真逆に返したらフリルになったわ・°
ステムと花びら型のようなプレート。

そして、
ブランデーの飲みのこしが
ちょっぴり溜まったかのような...

まろやかに潤むカップ底のガラス層。
このゴブレットには年代表記がないの、
" flower scroll design "とある。
・・・花の渦巻図柄?
植物モチーフか。
茎と思しき金模様が
同じパターンで左右一対に
並んでいて...凝ったハート印に見えたな。

カップ下の図柄はぐるりと門扉のようだし・°
細かく面取りされているのか、
ガラス表面がギャザーを
たぐったようなのです。
蓋の部分。

端飾りでもあるツマミから縁にかけて、
すべてのパーツ至るところに金彩模様入り。
光りの加減で色が変化している
縁部分もステキでしょう...

黄色系の宝石を嵌めてでもいるみたい。
どっしり重厚なステムに線の細い花図柄プレート
こちら銅赤着彩の蓋付きゴブレット
楕円形の窓にはグラヴュール彫りの建物図

働いている様子なのだろうか?
議論しているのだろうか?
なんにせよ...

建物の周りに集い賑わう人々。

ガラス工芸に限らず、
庶民に題材をとった作品も
生みだされていたという1840年頃の作品...

このゴブレットの図柄もその反映でしょうか。
(※私の主観ですので確かではありません)
どのゴブレットの
ステムにも宝石型の飾りがついて、
プレートは花びら型が多い印象を受けたわ。
蓋部分のツマミ、
フィニアルというそうなの。
日本語で言うところの端飾り。

工芸品は余すところなく

それぞれに
細工が凝らされているから、
ここのパーツも見所のひとつかと。
いずれも宝石と見まがうほどよ。

琥珀めいた銅黄
ガーネットのような銅赤
ルチルを洗練させたような金彩

三つの
ゴブレットたちの
ガラスの綾...佳き見ものにして...

美事でした。

〜 LL p.p.s 〜
その他ボヘミアングラスたち。
くびれたガラス花瓶...きらめく青葉とオウム。
間口の広い壷...
といっても"vase"とありますから、
花瓶の扱いでよいのでしょう全面に植木図が。
酒器...デカンタ。
暗くて見えにくいけれど、
小粒パール状で埋まった箇所と
最も膨らんだ幅広い腰部分の文様に銀彩。

全体的には
徳利と似ながらも細部まで
複雑に組まれたフォルム...なにより...渋い!
年代ごとに多種多彩なボヘミアングラス群を
観ていた時間は密度が濃くて、
あっという間なのでした・°

なおMus◇ryは、
アウトプット完了するまで
さらにさらにつづくです ( .u_u. )
どうぞ写真だけでも
見流してやってくださいませ⌒°。