山庭のシンボルツリーとして
四季折々の姿で存在感を示すスモークツリー。
春先の瑞々しい若葉から始まって
煙のような個性的な花をモクモクと咲かせながら
ずいぶん長いこと楽しませてくれたが
今はもう、その花もすっかり色褪せて
そろそろ終わりに近づいて来ているようだ。
でも、花が終わってもシンボルツリーの仕事は終わらない。
夏になると涼しい木陰を創り出して
暑い日の庭仕事の恰好な休憩場所となるのだ。
このスモークツリーの木陰の下で飲む
キンキンに冷えた梅ジュースは最高に美味しい!
その楽しみのために汗を流し頑張っているようなものだ。(笑)
さすがシンボルツリー…実にいい仕事している。
7月に入り、花壇にも夏の花が咲き始めた。
白い花びらの中心が赤いホリーホック。
宿根性ダリアのミッドナイトムーン。
黒に近い銅葉と黄色い花のコントラストが良い感じだ。
背高のっぽの白いグラジオラス。
白い小花で爽やかな香りのカラミンサ。
暑さに強く花期が長いので夏にはピッタリだ。
アリウム丹頂(スファロセファラム)は
花が開き切るよりも、蕾の頃の方が美しく感じる。
フクシアもたくさん花が咲き出した。
バラやアジサイばかりに目が行きがちなこの季節。
こうしたその他大勢(失礼!)の花たちも
忘れないようにしないと…(笑)
「ボクのことも忘れないように、お願いします!」
おや、ノラくん!
その後、マダニはどう?
「さあ、どうですかねぇ~。ボクにはわかりましぇ~ん」
エッ!何で?自分のことなのに…。
「だって…ボクにマダニは見えませんから…」
そうか、でも、痒くないの?
「別に…痒い時には掻けば良いだけですよ」
あ、そうなんだ。気にならないんだね。
「それより、気になるのはご飯です!」
「オジサン、今日も大盛り…お願いしますね!」
うん、わかったよ!
はい、どうぞ!
「うわ~い!やったー!大盛りご飯だ~」
ノラくん、マダニの姿は見えないね…。
「エッ!そうですか?マダニ…いませんか?」
うん、いないみたいだよ。
「あ~良かった!これで安心して食べれます!」
オジサンもオバサンもホッとしたよ…。
「うおっ!これはご馳走です!」
ああ、それは豚肉だね!
「メッチャ美味しいです!」
そう、良かったね!
あれっ!ノラくん、どうしたの?
食べてる途中で、突然後ずさりなんかして…。
「いや、さっき大きな音がしたから…」
ああ、オジサンが蚊を叩く音に驚いたのね。(笑)
大丈夫だよ、そんなにビクビクしなくても…。
「なら、また食べることにします…」
「オジサン、もう大きな音は出さないで下さいよ!」
「ゴメンゴメン!驚かせちゃって…」
「あ~、うんめぇ~!」
それにしても…さっきのことだけど
蚊を叩く音ぐらいで驚くなんて…ノラくん、変だよ。
「ボク、そんなに変ですか…?」
うん、前はそんな音ぐらいで驚いたりしなかったし
この頃は妙によそよそしく感じるよ。
目つきもちょっと険しくなった気がするし…。
「それは、オバサン!気のせいですよ…」
そうかなぁ~、気のせいかなぁ~。
「もともとボクは、こんな目つきなんですから!」
そ、そうだね。(笑)
「それに、ソーシャルディスタンスも守らないと…」
そ、それも…そうだね。(笑)
「じゃ、今日はこれで…失礼します!」
そう言うと、ノラにゃんこは…
トットとねぐらへ帰ると思いきや…
この日はテラスのベンチの下でひと休み…。(笑)
遠い視線の先に何を見ているのだろう?
ノラくんは気のせいだと言うけれど
私だけでなく、オジサンまでもが
最近のノラは警戒心が強くなったと感じている。
やはり緊急事態宣言下で起きた
あの大ケガやマダニ騒動などの様々な出来事が
微妙に影響しているとしか思えない。
それが、ノラ猫の宿命だろうけど…何とも切ない。
ふと見ると、そんな心配をよそに
気持ち良さそうに居眠りを始めたノラにゃんこ。
そのお気楽な寝顔を見ていると
「同情するより飯をくれ!」の声が聞こえて来る。
やっぱり、ノラ猫はたくましい。(笑)
でも、とりあえず、マダニの心配はなさそうなので
まずは、めでたしめでたし…。(笑)