ところが政治と霞ヶ関は原発推進で長年結束しており3/11以降もこの牙城は崩せそうにありません。
そこで今回は何故原発がダメなのかの所見、推察を述べたいと思います。
1.戦後1955年に米が日本に押し付けた「日米原子力協定」の呪縛から今も逃れられない日本!
湯川英樹博士が猛反対し、それを読売新聞正力松太郎氏が暗躍して成立したと言われ、被爆国でありながら原発を54基も造るきっかけになった協定ですがこれが今日の原発大国日本のトリガーでした!この協定でウラン燃料を米国から大量に(言い値で)購入する義務が発生しています。米国は危険な原子力研究を日本を実験場にしたのです!
2、殆どの原発は日本の技術ではない為惨事対応は米国頼み!
戦後導入された日本の原発の殆どは米国GE社の設計により設置されたもので、日立や東芝はあくまで維持運営のノウハウしかなく今回の大惨事への対応能力は殆ど無い上に当時の米国技術者も数少なく、今後同様の惨事が起きた場合、3/11同様の迷走をする確率が高いのです。
3、周知の通り核燃料の廃棄技術はいまだに確立しておらず、人類の危機リスクの一つであり原発が安いというのも疑問!
*解説サイト→http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BD%BF%E7%94%A8%E6%B8%88%E3%81%BF%E6%A0%B8%E7%87%83%E6%96%99
4、使用済み核燃料を再利用する「プルサーマル計画」も未完でリスクが大きい!
*解説サイト→http://matome.naver.jp/odai/2130371435588042901
5、現在新型原発として期待されている「高速増殖炉」はもっと危ない! 日本には茨城県東茨城郡大洗町の『常陽』と福井県敦賀市の『もんじゅ』の2つですがこれは現在の軽水炉型原発よりもっと危険だと指摘されています。その解説は下記のシバさんのブログ『Dive into the Tech World!』の寄稿文を紹介します。
*解説サイト→http://getnews.jp/archives/109213
6、政権<経産省<東電という不思議な民意無視の力学が存在している! 一般人には見えない「政治の力学」なるものが存在することは多くの方が感じておられると思いますが、まさか政権より官僚が強く、又その官僚より更に東電が強いという力学は理解できない方が多いと思います。この理由は大方、現野田政権が昔の自民党よりも酷い官僚依存になっている事と、東電には経産省を中心に現役キャリアトップの先輩が20数名も天下っている事に関連していると見ています。これでは「原発再開」も「安全宣言」も東電の意図の中の茶番かも知れないのです。
7、そもそも原発推進は米国政府の圧力! 21世紀に入り国際紛争のオンパレードで世界の警察を自負する米国はアジア防衛の拠点としての日本はより重要との位置づけでしょう。そこへ今回の原発法案改正時にこっそり軍事利用を容認するような改訂が盛り込まれていた事を見るともう日本の原発は米国にとって単に原発輸出の粋を超えた意図を感じます。本当にエネルギー問題だけの政策ではなく核の軍事目的の意図があるのなら事態は深刻です。
8、もしも原発にミサイルが打ち込まれたらどうなる? 以前から漠然と感じていた不安でしたが、今度の福島原発惨事で背筋が寒くなる恐怖を感じます!「北朝鮮は数10発のミサイルを常時日本に照準を合わせている」という記事を見たことがありますが、今回の惨事を見ると原発は日本を滅ぼすのに格好の標的であることが分かりました。もちろん中国もロシアもそして米国も周知の事でしょう!
今度の惨事で日本はいつでも壊滅できる国であることを世界に露呈したと思いますが日本の政治家や防衛省はこの問題に対する対処を実施しているのか報道が無いのが不気味です!
いずれにせよ世界で唯一の被爆国である日本が狭い国土にリスクだらけの原発を54基も抱えその原料である濃縮ウランは7割以上を米国から輸入しているという事に違和感を覚えるのは私だけではない筈です!