曇り。風少しあり。猛暑日続く。きょうは広島被爆74周年。1発の原子爆弾が瞬く間に14万人のいのちを奪い街を焼き尽くした。それだけでない。その後も筆舌に尽くしがたい苦難が連鎖して人々の人生をめちゃめちゃにした。その実相を伝えられる人たちの平均年齢はことし82歳という。被爆者の共通の願いは残虐な核兵器の廃絶や。核兵器のない世界。2017年7月に国連総会で採択された核兵器禁止条約がその願いを叶える唯一の道だろう。そう思って朝から核兵器禁止条約を読む。
原爆投下のあった時刻午前8時15分、自室で黙とうする。けさの広島は雨もよい。広島市主催の平和記念式典で松井一実市長が「核兵器禁止条約の署名・批准を求める被爆者の思いを受け止めて頂きたい」と政府に注文した、安倍首相は、核兵器禁止条約に触れることを避け核保有国と非保有国の橋渡しをつとめたいとあいさつした。
「ちちをかえせ ははをかえせ…にんげんをかえせ」。大阪生まれ広島育ち、28歳で被爆した峠三吉の詩である。彼がトルーマンの朝鮮戦争原爆使用声明に抗議してつくった「原爆詩集」の「序」から。その詩碑がわが岡町図書館の玄関にある(写真)。なよなよした筆致だが原爆の非人道性を鋭く告発した詩としてぼくは愛唱している。
核兵器禁止条約は、冒頭「核兵器の使用がもたらす破滅的な人道上の影響を深く憂慮し」「人類の安全保障に関わるもの」として「核兵器を法的拘束力をもって禁止する」ことをうたっている。それは、原子兵器・大量破壊兵器の廃絶をうたった1946年1月の国連総会第一号決議を原点としている。被爆者の願いを実現する道はこれしかない。そう確信する。小学生も高校生も「ノーモア・ヒロシマ、ノーモア・ナガサキ」の声を全世界に届けようやないか。
鐘の音の海内あまねし広島忌 昇龍子
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