(た)のShorinjiKempo備忘録

※注:本ブログは(た)個人の見解に基づいており、如何なる他の個人・団体の見解を解説・代弁するものはありません。

混天一

2025年02月12日 | 少林寺拳法
備忘録、という事で今まで少林寺拳法(以下SKと略す)について考えてきた事を、自分がボケる前に記しておこうと思うのですが、ブログの説明に書いてある通り、
※注:本ブログは(た)個人の見解に基づいており、如何なる他の個人・団体の見解を解説・代弁するものはありません。
SKの技について考察はするのですが、もし本部の公式見解と矛盾していたら、私の方が間違っていると考えて頂いて差し支えありません。個人の備忘録ですから。。

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混天一は、旧・科目表では2級科目として習得した天王拳(上段攻撃から始まる連攻防の拳系)の法形です。天王拳は、その前の3級科目で突天一を習得していました。
攻者は順突で上段振突、続けて逆中段突きの連攻を掛けてきます。それに対し(1)前手で外押受、(2)続けて引き身の二連防(同時受)で躱し、(3)順蹴の蹴り返しで反撃します。
天王拳の天一之形は「左右連受けの修練」とされ、その基本形は天王拳第一である突天一ですが、振突攻撃から始まるので「混天一」な訳です。
同じく天王拳の天二之形は「段受の修練」が眼目であり、振り突-振り突の攻撃である振天二と、混天一を混同しないように注意して下さい。

何れにしても天王拳は連撃である事に意味があるのだから、攻者は一呼吸で2発突きを入れなければいけません。最初はゆっくりと一つ一つの動きを確認しながら(でも一連の流れを意識して)、次第に速くしていくと良いです。しかし速くなって来ると色々アラが出てくるようになります。

     ◆     ◆     ◆

この法形で一番注意されるのは、二連防(同時受)に於ける内受を忘れてしまう、というものです。初撃の横振突は牽制(おとり)の可能性もありますが、振突は強力な攻撃ではあるので、それでしっかり受けてしまうと同時受けが出来なくなってしまいます。
天王拳では初撃は主に体捌きで躱し、続く連撃に備える心持ちが必要です。

教範の解説文には「右拳外押受、左下受の連受」とあるので、二撃目に対する受けは同時受けではないのでは?(前手の内受は不要?)という議論もあります。
しかし同じ教範の掲載写真の方では前手はしっかり内受をしています(同時受)。なので天一之形は連受(=左右の手による受け)が眼目ではあるのですが、天王拳に於ける二撃目に対する受けは下受・内受の同時受けを意味すると思って間違いない、と私は考えています。

蹴返しは突天一同様、順蹴です。二連防で引き身しながらの同時蹴りなので、突天一同様、引き身体勢からの順蹴りを研究する必要があります。
「同時蹴り」という事で前手・後ろ手・前足を一生懸命同時に動かす拳士も多いですが、私は同時蹴りとは「一つの動き(呼吸)の中で蹴る」という事で良いのではと思っています。
また、足刀蹴で反撃する振天二とは体捌きが異なりますので、注意して下さい。

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最近は本部から連続複数法形修練の提案がなされ、各道場からもチャレンジ動画が上がってきていますが、以前から関連法形を連続して修練・研究する試みは行なわれていたと思います。
上受蹴→突天一→蹴天三/突天三と発展していく形式や、突天一→天地拳第一相対/義和拳第一相対への関連を考える等は行なわれてきたと思いますが、この混天一は天地拳第二系との関連で研究出来ます。順蹴反撃ではなく突き反撃すると、天地拳第二系相対になる訳ですね。どうしても一拍遅れるので、打上受の猶予が生まれる訳ですが、実際には近間での突き反撃は非常に恐いです。。
(そして天地拳第二系相対の後半は、丸々義和拳第一系の相対になっています)
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