文化の日の3日、立川市にある都立砂川高校の体育館で、少林寺拳法(以下SKと略す)の高校新人大会が行われたので、見学させていただきました。
これは12月に千葉で行われる関東高校選抜大会や、来年3月に岡山で行われる全国高校選抜大会の予選会でもあったようです。今年最後の大きな大会でもあり、出場した高校生拳士達は真剣そのもの、白熱した演武を見ることが出来ました。
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一番印象に残ったのは、審判の厳密さです。通常の演武大会では、同じラウンドの最初の組の演武が終わったら主審・副審がコート中央に集合し、審判の判定基準や着目点を確認するのですが(同一コート内で審判員ごとに著しい偏りが生じないようにする工夫です)、本大会ではそれ以外でも何度か審判に集合が掛かり、直前の演武内容に関する確認が行なわれていました。これは詰まり、演武規定に則った正しい形で行われていたか、の確認をしているのです。
演武には各組が予め指定された同一の法形を入れた構成で行なう「規定組演武」と、拳士たちが自分たちの資格に見合った中で自由に技法を用いて構成を作る「自由組演武」がありますが(通常は級拳士が規定組演武、有段者が自由組演武を行ないます)、特に「規定組演武」について今回は厳密に判定されていたようです。
「自由組演武」では或る程度拳士たちの自由な発想が尊重されるので、規定違反かどうか見るpointは資格違反がないかどうかが主になります。「武的」と表現されますが、格闘技術としておかしくない動きであれば、応用的な技法の用い方も尊重されます。一方「規定組演武」であれば、基本の布陣・構え・攻撃法・反撃法を正しく行なっていたかが、(特に指定法形に関して)厳しく問われる事になります。
単独演武・団体演武に関しても、自由組演武より構えなどの基本事項が厳密に評価されていたようでした。
こうなると見ている私としては、あらためて、
「いやぁ〜審判は大変だ〜」となります。ステージ上の雛壇にいた福家審判長もたびたびコートまで降りて、審判の先生方に助言されていました。
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審判が集まって協議をしていると、当の出場拳士たちは多少不安にもなると思いますが、多くの場合、協議終了後にその当該拳士たちに声掛けをして協議内容を説明したり(「コレコレの規定違反があったから減点になりますね」などと伝えていたのだと思います)、不明点が残っていればそこの部分だけやってみさせていたりしました。こうした丁寧さは観覧している他の部員・ご家族にとっても公正明大な印象を与えますし、配慮されているなぁと感心しました。
(審判を)やる側は大変だと思うのですが。。。
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今回、指導させてもらっている高校の出場選手たちにも入賞者が出ました。
ミニ講習会や合同修練の時間もあったので、他校の拳士たちと一堂に会するだけでも大きな意義があったと思うのですが、頑張っている部員たちが評価されたのは嬉しい事でした。
出場したその時間が楽しかっただけでなく、彼らの長い人生の中においても、自分を振り返り、次へつながるステップになれば、と思います。
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