銀河帝国の興亡ですよ

2005年01月19日 | 読んでみました
グインとかローダンとは比べ物にならないけど、長かった。

アシモフ先生の著書、銀河帝国興亡史「今のところ」の完結まで
やっと辿り着きましたよ。
基本の銀河帝国興亡史を読み終えたということで一段落です。
タダでさえ時間無いのに、BLOGとか始めちゃったんで
本当に時間が取れなくて、読破するのに丸々1年かかった気もしますが…

ボクがアシモフ先生と呼ぶ、アイザック・アシモフ博士は
映画化もされた「ミクロの決死圏」の作者さんです。
(突っ込み受けましたがノベライズですので原作じゃないっす)
個人的には「アンドリュー」が原作、映画共に好きなのですが。
世間的にはウィルスミス主演の「アイ,ロボット」の
原作というかモチーフであるトコロの
ロボット工学三原則を提唱された方です。
(ちなみに上のリンクは製作発表時のモノです)

ロボット工学三原則
・第1条
ロボットは人間に危害を加えてはならない。
また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
・第2条
ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。
ただし、あたえられた命令が、第1条に反する場合は、この限りではない。
・第3条
ロボットは、前掲第1条および第2条に反するおそれのないかぎり、
自己をまもらなければならない。


ってヤツですよ。現代のロボットモノは多かれ少なかれ
様々な形で、この三原則の影響を受けていますよ。
アシモフ先生自身も晩年になって
「20歳の時に提唱した三原則以上の作品を作り出せたのだろうか」
と回顧してしまう程に、この三原則の影響力は大きかったのです。

あ、先日映画版の「アイ,ロボット」見たので
よろしければ感想をドゾ。
モチーフだと思えば腹も立たないしサニーが
意外なくらいに良かったので良し

と、いささか脱線気味になってしまいましたが
銀河帝国興亡史のお話ですよ。

銀河帝国興亡史というのは、心理歴史学という
個々の人間の思いとは関係なく、人間が巨大な群集になった場合には
未来における行動まで予想が可能である、という学問を指します。
ハリ・セルダンは自らが提唱した、この心理歴史学を使って
銀河帝国が滅びても人類が復興できるようなシステムを
作り上げていきます。
最初期のシリーズでは既にハリ・セルダンは伝説の人ですが
後期シリーズではハリ・セルダン大活躍です。
インディ・ジョーンズばりに暴れまわったりもします。

で、銀河帝国興亡史は以下の様な構成になっています

<銀河帝国興亡史(第一期)>
ファウンデーション(1951)
ファウンデーション対帝国(1952)
第二ファウンデーション(1953)

<銀河帝国興亡史(第二期)>
ファウンデーションの彼方へ(上下)(1982)
ファウンデーションと地球(上下)(1986)
ファウンデーションへの序曲(上下)(1988)
ファウンデーションの誕生(上下)(1992)

<新・銀河帝国興亡史>
ファウンデーションの危機(上下)(1997)
(グレゴリイ・ベンフォード著)
ファウンデーションと混沌(上下)(1998)
(グレッグ・ベア著)
ファウンデーションの勝利(上下)(1999)
(デヴィッド・ブリン著)

<銀河帝国その他>
宇宙の小石(1950)
暗黒星雲のかなたに(創元SF)(1951)
宇宙気流(1952)

<ロボットシリーズ(キャルヴィン編)>
われはロボット(1950)
ロボットの時代(1970)

<ロボットシリーズ(R・ダニール編第一期)>
鋼鉄都市(1954)
はだかの太陽(1957)
<ロボットシリーズ(R・ダニール編第二期)>
夜明けのロボット(1983)
ロボットと帝国(1985)

<ロボットその他>
聖者の行進(創元SF)(1976)
アンドリューNDR114(創元SF)
(アシモフ&シルヴァーバーグ著)

未読なのでどの位置に収まるのか判らないのですが
長編で、ネメシス、永遠の終わり、短編として
母なる地球、袋小路、ミラー・イメージ等の作品も
銀河帝国、ロボットそれぞれの外伝的な位置にあるんだとか。
つか、どれも手に入らないんですけど…

ちなみに上記の作品群は基本的にハヤカワSFです。
一部の創元SF作品は末尾に明記してあります。
ちなみに、銀河帝国興亡史シリーズもロボットシリーズも
初期の作品は創元SFでも存在しますが、
ハヤカワSFじゃないと最後まで揃いません。
アシモフは早川、ホーガンは創元と覚えておいて下さいね。
(っていきなりホーガン先生ですか)

ここまで来て、何で銀河帝国興亡史シリーズ読了なのに
ロボットシリーズが並んでいるの?と思う方もいらっしゃるかも
しれませんね。
特に、銀河帝国興亡史の第一期と、ロボットシリーズの
R・ダニール・オリヴォー編の第一期のみを読んでいた
古くからのアシモフファンには「おいおい、別シリーズだろ」
って突っ込み受けそうですね。

1980年代の第二期の開始からロボットシリーズと
銀河帝国興亡史は「ギャラクシア」として
同じ宇宙の時系列として書かれているのです。
銀河帝国興亡史シリーズのみで完結するお話ではなく
複数のシリーズに渡って上記の様な作品群で構成されているのです。

後期の作品には、前の作品のエピソードがかなり沢山出てきます。
ネタバレ必至なので、別のスペースで少しずつ感想と
エピソードのリンクをやって行こうかなと思ってます。
純粋に自分自身の楽しみのために。

あ、ちなみに最初に「今のところは」と言った理由は、
最終巻を書き上げたデヴィッド・ブリンが自らのHPで、
物語のSEEDを植えたからなのです。
書き出しからは第二帝国の勃興まで書かれそうな雰囲気を感じます。

誰が継ぐのかは未定ですが、銀河帝国はまだまだ発展しそうです

ファウンデーションシリーズ読了仲間というコトで
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コメント (16)
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