大変だったね!とか、
辛かったでしょうね!とか、
悲しかったね!とか、...
そんな安易な言葉などかけられない程の壮絶な愛情と執念が籠った本でした。
そして、何より凄かったのは、その事実を、ごくごく少数の人にしか知らせず、一人ですべてを引き受けていた、その愛情の濃さとストイックさです。
母親は娘を、娘は母親を、愛し思いやる究極の形がここにありました。
たとえ、それが壮絶なものであっても。
これほど真剣に介護と向き合う姿に、只々脱帽しかありません。
文章も、流石、作家(藤原審爾)の血を引くだけあり、読ませます。
帯に記載された、林真理子、ユーミン、貴乃花親方、お三方のコメントに、優しさと愛を感じました。