三度目の正直
神奈川県横浜市金沢区谷津町。
夕暮れ時。
ヒグラシが大合唱をしています。
久しぶりに聞くヒグラシの鳴き声に一瞬、郷里を思い出しましたが、
すぐさま、今回の訪問の目的を確認し、気を引き締めました。
というのも、こちらに足を運ぶのは3回目。
簡単に見つかるだろうと高をくくっていた「谷津道標」と「谷津庚申塔」は一体どこにあるのやら。
案内図に表示されている所に行っても見当たらず、私、ネットでひたすら検索をして、
やっとそれらしき場所を割り出しての訪問なのでした。
これで見つからなかったら、区役所に問い合わせなければなるまい、
(ガイドブックの「横浜金沢魅力帳」は区役所が発行しているため。)
と、ちょっと腹立たしい気持ちもあって、足は自然と速くなっておりました。
しかし、三度目の正直。
ついに、目的物を発見しました。
探しものって、見つかると本当にうれしいものですね!
ああ、良かった!(大喜)
谷津道標(やつどうひょう)
私なんぞは方向感覚が全く無いので、街を歩く時は地図を手放すことはできませんし、
無意識に目印になるものを記憶しています。
ですから、地図を持ち歩くことができなかった時代、
まして初めて訪ねる場所を歩く時などは、「道標」は本当にたくさんの人を助けていたんじゃないかと思います。
この道しるべを見て、ホッと胸を撫で下ろした人もいたのではないでしょうか。
写真左:「谷津道標」。「右 能見堂 保土ヶ谷 道」と記されています。
写真右:道標の右側面。「江戸」と記されています。
右の方へ行くと能見堂を通って保土ヶ谷へ着き、さらに、東海道を北へ行くと江戸へ通じるということらしいです。
写真左:道標の左側面。「天保十年亥年 六月 日 願主 光明院」と記されています。
写真右:道標の上側。何かが備え付けられていた跡でしょうか。
道標に記されていた「光明院」について調べてみました。
光明院(横浜市金沢区)について
神奈川県横浜市金沢区にあるお寺、金沢山(きんたくさん)称名寺(しょうみょうじ)の塔頭。
当院所蔵の「木造大徳威明王像」は、源実朝の養育係だったという大弐局の発願で、
運慶が制作したものであることが判明し、国の重要文化財に指定されている。
塔頭(たっちゅう)とは
禅宗寺院で、祖師や門徒高僧の死後その弟子が師の徳を慕い、
大寺・名刹に寄り添って建てた塔(多くは祖師や高僧の墓塔)や庵などの小院。
門徒らによって立ち並ぶ塔の中でも首座に置かれたこと、
あるいは、門徒らが塔のほとり(=「頭」)で守ったことから塔頭と呼ばれたなどの説がある。
(ウィキペディアより)
「横浜金沢魅力帳」によれば、称名寺や能見堂まで徒歩約10分くらいの場所に、この道標はあるそうです。
掲示板の隣にあるのですが、ちょっと分かりにくいかも。
お世話になったサイト
- 鎌倉手帳(寺社散策)
- 横浜市教育委員会公式HP
参考文献
『横浜金沢魅力帳』(横浜市金沢区地域振興課 発行)
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