コツコツ歩き隊!

「先斗入ル」の読み方を学び、京風パスタをいただく <札幌でランチ(94)>

街歩きや散策の楽しみと言ったら、やはり「ランチ」であります。
その土地ならではの名物を食べてみたいですし、人気店や話題のお店で食事もしてみたいです。
あるいは気になったお店にぶらりと立ち寄ってみるのも楽しいです。
ラーメン、定食、B級グルメ、ご当地グルメ…
テーマは色々です。


以前、当ブログで「これは何と読むのか」と思うような看板を見かける、と記しました。



こちらもその一つで、仕方がないので「まずはいる」と勝手に処理しておりました。
(すみません。)

ところが先日、運転免許証更新の時、こちらで遅めのランチを取ることになり、ついに読み方が判明しました。
「ぽんといる」だそうです。 

「へぇ、ポントイルかぁ。」と感心したのもつかの間、次に「なぜ、先斗がポントと読むのか。」と疑問が湧き、ちょっと調べてみることにしました。

①店名の「先斗」とは京都にある「先斗町(ぽんとちょう)」から来ている。

京都には先斗町という町があるのですね。
どんなところなのでしょう。

②先斗町は京都市中京区に位置し、鴨川と木屋町通の間にある花街及び歓楽街である。

京都・五花街の1つだそうです。
さて、名前の由来は…

③諸説あるが、その1つは、先斗町の成り立ちに起因していると言われている。
先斗町のある所は、元は鴨川の州(川に囲まれた島)であったが、鴨川と高瀬川の護岸工事によって埋め立てられ、街並みが整えられていったことから、鴨川(皮)と高瀬川(皮)、皮と皮に挟まれた鼓を叩くとポンと音がするという洒落から来たという説。 

④ポルトガル語説。
ポルトガル語の「ponta(先)」、「ponte(橋)」、「ponto(点)」から来ている、という説。

⑤最近の新解釈で、「ポルトガル伝来のカルタ賭博用語」由来説。 
カルタ賭博用語「ポント」とは、お金を複数回に分けず、ゲームの最初だけ(さきばかり)に賭けること。
「さきばかり」は漢字で「先斗」と書く。
鴨川に面した先ばかりに人家が軒を連ねている街の様子を、当時流行の言葉で命名した、とする説であります。 

なんだかえらく教養の感じられる説であります。
しかし、③も⑤も、とても洒落ていて説得力があり、膝を打ちたくなります。
(ポンっ!)

ようやくここまで来て、「先斗」のことはよく分かりました。
「先斗入ル」さんは京風のお料理を出すお店なのですね。
ちなみに出されているのはこちら。



パスタであります。

京野菜を中心とした食材を使用し、パスタと融合した創作京風パスタを供してらっしゃいます。



こちらは「先斗町の賑わいペペロンチーノたっぷり香味野菜添え」であります。 
お箸でいただくスパゲッティ。
麺はかなりの細麺。
和とイタリアンがうまくコラボしたお料理となっており、おしゃれ感のある一品となっております。
具も色々入っていて良いですね。 

お店に入れて、本当、助かりました。
しかし、ここまで調べてもまだ、店名の由来について、私は納得できませんでした。
ズバリ、「入ル」とは何であるか、ということであります。 
分かるような、分からないような表記であります。
「入ル」という「漢字+カタカナ」の表記は、日常ではあまり使いません。
答えを見つけられるか自信のないまま、調べてみました。
すると、

⑥京都の市街地の地名には、「上ル」、「下ル」、「西入ル」、「東入ル」といった表記がある。 

と、記されたページをネットで発見しました。 
京都ならではの特殊な表記だそうです。
簡単に言うと、

➆上ル(あがる)・・・北に行く
 下ル(さがる)・・・南に行く
 西入ル(にしいる)・・・西に行く
 東入ル(ひがしいる)・・・東に行く 

だそうで、ということから「先斗入ル」は「先斗に行く」という意味になるようです。 
やはり、あくまでも京都をイメージしたお店であることを謳っているのですね。

ここまで調べてみると、店名の音の響きと意味から、「先斗入ル」には、
  • お客さんに「当店に行こう」と誘っている。
  • 「 ポンと入っちゃって!」というようなイメージ。
  • どこかの国の言葉かと思ったら、実際にはバリバリの日本語、しかも京言葉であったという予想外の面白さを演出。(ただし、京都をよく知らない人限定。あと音だけを聞いた時。)
といったことが色々想像でき、私は、非常に面白い店名であると思いました。

たかが店名と侮ることなかれ。
非常に良い勉強となりました。 
こちらで再びパスタをいただく時は、もっと京都を感じて味わうことになりそうです。



<参考資料>
  • ウィキペディア「先斗町」
  • 京都 先斗町のれん会
  • 産経WEST「京都・先斗町の由来は… ポルトガル伝来『カルタ賭博』? 元銀行員が新解釈」
  • 古都コトきょーと「京都の地名『上ル、下ル』について徹底解説」



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