OCTAVEBURG 外伝

ピアニスト羽石道代の書きたいことあれこれ。演奏会の予定は本編http://octaveburg.seesaa.net へ

春のまつり 前夜祭

2018-05-08 | 日記

今年はあっという間に春が過ぎ去り、初夏ももしかしたらもう終わったのかも...梅雨になってしまったのでは。ちょっと待って、春の祭りをさせて...と祈っている今日この頃です。

羽石道代プラスシリーズ第10回を「vol.1とvol.2 」という形にしたのは言ってしまえばノリだ。いつも印刷物をあれこれを素敵にデザインをしてくださる方とは毎回どんな方向にするかお話をするのだが、この時が一番私がモヤモヤしている時だ。チラシができると決まってしまう...みたいなソワソワ。この方は私のそんな状態も理解してくださっているので、ビシッと言って背中を押してくださるので、いつも甘えて申し訳ないがちょっとそれを頼りにしている。

最初は10回と11回のつもりだった。10回をスルーしたっていいじゃないか。そして(いつも皆様には混乱を招いて恐縮だが)2回分を1枚にするという(若干のセコさ)のも捨て難い...モヤモヤ としていたら
「うーん、11回とか...なんかスペシャル感がなくて作りにくいんですよ...やっぱりvol.1、vol.2がいいんじゃないですか?
出演者も情報量も多いから、見開きとかいいじゃないですか!
あーいい!そうしましょう!」

『....ハイ!』

といった感じで、今回の立派なパンフレットのようなチラシが完成いたしました。(チケットもこのような感じになっているんですよ...並べるとまたカワイイ。)

あと、単純に「冬の旅」と「春の祭典」が一緒になっているチラシを作りたいと思っちゃったので。こうなったのです。
快くお引き受けくださった出演者の皆様、改めてありがとうございます。。。

さて今回は、私の大好きなルネサンス、つまりバロック以前の音楽が弾けて嬉しい。この曲は以前、同級生の作曲家・西尾洋くんたちに誘われて既存の曲(主にバロックというかルネサンスでしたね)と新曲を組み合わせた演奏会「東京楽派」の時に出会ったものです。昔から愛してやまないルネサンスの曲をピアノで弾けるとは!という驚きと喜びで楽譜を手にしたことを覚えています。
うん。ある意味、容赦ない感じが歴史を感じてぐっときます。またタイトルがいいじゃあないですか。「我が青春はすでに過ぎ去り」ええ、私、過ぎてます。

ヒナステラ、バルトークはやっぱり自国への愛が溢れていますね。演奏するときは彼らのそういうピュア(というのか?)な部分を分かってあげたいと思っています。その愛は強いのでピアノのタッチも強さが要求されるので、悲しいかな、久しぶりに自宅のピアノの弦を切ってテンションが上がったというか下がったというか...。本番も気をつけたい...。

ストラヴィンスキー「春の祭典」は本当にやればやるほど、ですね。私たちも2回目となりますが、いやはや、ピアノで弾ける喜びを毎回確認しています。

春の祭典、忘れもしない出会い。中学生だったか...ピアノの練習を終えて深夜、ふと手にしたCDは「春の祭典 ローマの松」。これは楽しそうなタイトルね、聴いてみるかとCDをセットした。最初は え?今なんかブワーって盛り上がったけど?なんだったの?と冒頭のファゴットに戻ったあたりで軽く疑問を抱いていたが、あの8分音符の刻みが始まった瞬間本当にびっくりして恐怖を感じCDを慌てて消した。

何!今の!汗

深夜だったこともあり、よくわからない恐怖マンガを開いてしまった時のような恐ろしさにめちゃくちゃ怯えたことを覚えている。音楽の効果、絶大。狙い通りですよ...
懐かしく思い出す。あんなに純粋に音楽で怯えたのは後にも先にもないでしょう...。

コントラスツの3楽章の中間部と春の祭典のラストは随分ソルフェージュの授業の実作品の課題として勉強しました。それを演奏する日がきたのね、と思うのもまた良い感じ。割と生きている時間が長めになってきても、昔から好きなものって変わらず好きだったりする。それは当時の新鮮な驚きや素直な印象に対する懐かしさが加わってくるからかもしれない。
ああほらやっぱり。我が青春はすでに過ぎ去っているのだ。

+++++++++++++
羽石道代プラスシリーズ第10回vol.2 「うた・おどり・まつり」
出演:羽石道代(Pf)
ゲスト:中村めぐみ(Cl)、佐々木絵理子(Vn)、石橋衣里(Pf)
2018年5月15日(火)19時開演 18時30分開場
会場:JTアートホール アフィニス

予約も承っております。Octave2004@aol.com
当日券も出ます。18:00から受付開始となります。

皆様のご来場心よりお待ちしております。
OCTAVE 羽石道代