2010年の正月にフィリピンに出かけた。
① マニラ(Manila)→ナブア(Nabua) バス10時間
② ナブア→レガスピ(Legazpi) 車1時間
③ レガズピ→マニラ(Manila) 飛行機45分
と廻った。
レガスピは、マヨン火山(Mayon Volcano 標高約2500㍍)で有名な商業都市。
マニラの南方560キロに位置しています。
ナブアは、レガスピーの手前にある小さな町。
マニラ市中心部の超大型ショッピングセンター
ショッピングセンターで働いていた女性
女性は総じて小柄で年齢より大分若く見えます。
メイン通りを一歩離れるとこのような場所が続きます。
ホテル付近の路地も、夜になると沢山の人がウロウロ。チョット危険な感じ。
鋭い眼光。一瞬シャッターを押すのを躊躇しました。
市内の公園
右側の男性もジーットこちらを見ています。
コーヒーショップ、ゴルフ場、ホテルなど、全ての建物入り口には、
拳銃を所持した民間警備員が配置されています。
警察官でない民間人が当たり前の様に拳銃を所持していることに、
まず驚きました。
このことからも、日本とは治安状態が大きく違うことがわかります。
民間警備員と拳銃
ジプニー(バス代わりの市民の足)。
マニラでゴルフをした際、隣接するゴルフ練習場にいきました。
前に座っている女性は、ボールガールといわれ、手で、土と一緒に
ボールをセットします(ティーの代わりに土の上にボールを置く)
最初は、クラブをぶつけないかと戸惑いましたが、見た目とは大違い、
まるで杵で餅をつくように手際よくボールを置いてくれました。
ちなみにゴルフの料金は、約3000円程度(カート、キャディフィーを除く)。
ゴルフ場には、キャディの外に、アンブレラガール(傘を持つ女性)、
がいます。
4人のプレイヤー全員に、キャディとアンブレラガールがつくと、
3×4で総勢12名。
まるで大名行列みたいなゴルフとなります。
マニラ航空の国内線
3日目に午前9時頃の飛行機でレガスピに行く予定をしていました
(飛行時間は45分)
ところが、レガスピ空港近くになると突然雨が降り出し、滑走路が
霧に覆われたため、飛行機はマニラに舞い戻ることになりました。
滑走路すれれで2回の急上昇。10キロ先には海抜2500㍍の
マヨン火山。
視界が悪く火山に衝突するのではと思うと、生きた心地はしませんでした。
マニラに帰って来たが、明日のフライトは全て満席。悪天候を理由とする
キャンセルには宿泊費用もでないとのこと。
やむなく午後4時発の長距離バスでレガスピに行くことにしました。
(目的地のナブアは1時間手前)
しかし、所要時間は12時間。飛行機ならマニラからヨーロッパ
まで行ける時間。これには参りました。
これがレガスピ行きの長距離バス。外見は綺麗に見えますが、
かなりくたびれたバス。
リクライニングシートもうまく動きません。
乗客も地元の人だけ。観光客はゼロ
一番困ったことは、12時間も乗るのにトイレが無いこと。
水分や食事を控え、不測の事態に備えました。
バス乗り場付近の様子
ここも決して良い雰囲気とは言えません。
恐る恐る子供の酔い止めを買いに行きました。
12時間の走行中、途中で2回だけトイレ休憩がありました。
乗客はトイレを済ませ食事をとっていましたが、私は
水も食べ物を一切口にせず、タバコをイッキに5本ほど
吸って、次の休憩に備えました。
冷房がガンガンに効き、夏服の体は冷え放し。その上、
前席の若者がひっきりなしに携帯や音楽をかけていました。
文句を言いたいところですが、ここは異国の地。
ジット我慢しました。さらに、子供の泣き声、
バスの振動と、とても眠ることなどできません。
景色を見ようにも外は真っ暗闇。
ただただ、12時間の苦行に絶え続けるしかありません。
ナブアのホテル(早朝に撮影)
幸い正月で道路が空いていたためか、バスは10時間でナブアに到着。
ホテルにチャックインしたときには、既に午前2時を廻っていました。
アー疲れた。でも貴重な経験でした。
ホテルでシャワーを浴びようとしたが、お湯が出ない。外観は綺麗な
ホテルですが、サービスはイマイチでした。
ホテル前 早朝
ナブアはレガスピの手前に位置する小さな町。
マニラと較べると、治安は格段に良く、町は落ち着いています。
でも、ここでも皆がこちらを見ています。
ナブア市(ホテル前 早朝)
地方ではジプニーに代わり、手作に近いサイドカーをつけたバイクが、
市民の足代わりになっています。
日本で乗ると受けそうです。
学校に行く学生? 定員オーバー。
真中の学生もジロットとこちらを見ています。
ナブア市場前
右側に整列したサイドカー。まるで怪獣映画に出てきそう。
町の中心部
学生でイッパイ。
大きなショッピングセンターがありました。
お昼頃、ナブア郊外の村落に行きました。
人々は竹細工で生計を立てています。
家も竹製。生活は極めて質素です。
庭には井戸があり、何家族かが共同で使っています。
日本人の子供を見るのは始めてとのこと。
50名近くの子供が集まってきました。
家の中も子供達でイッパイ。
徒歩10分の所にある小川で、1時間ほど釣りをしました。
このような稚魚を5匹ほど釣り上げました。
時には1キロを超える大物が釣れるそうです。
釣った魚は食用に持ち帰りました。
畑で働いていた地元の人
たばこと、腰の刀が実に様になっています。
海岸近くのレストラン(レガスピ)
夕方、車で1時間ほど走り、宿泊予定のレガスピに行きました。
港近くのレストランで食事をし、空港から数分の所にあるホテルに
泊まりました(フライトは午前8時)。
夜は物騒ということで、お巡りさんが、バイクで先導
してくれました。
ホテルから見たマヨン火山
飛行機に乗れずバスを使ったため、予定していたマヨン火山の
撮影時間がなくなってしまいました。
残されたチャンスは、当日のフライト前の1時間だけ。
そこで、翌朝五時に起床しましたが、外はどしゃ降りの雨。
ズット天を仰ぎ続けましたが、雨は止みません。
ところが、日頃の行いが良いせいか、7時頃になると突然空が明るくなり、
マヨン火山が顔を出してくれました。
慌ててカメラを持ち出し、ホテル越しに撮影しました。
朝陽をあびたマヨン火山
しかし、フライトは午前8時。残された時間は僅か30分ほど。
事前に調べた撮影ポイントに行く余裕もない。ホテル付近は見通しが悪い。
空港ならば火山全体が見渡せるに違いない。
朝食もとらずサイドカーバイクに飛び乗り、急いで空港に向かいました。
空港から見たマヨン火山の勇姿
空港付近は雨。火山周辺だけが晴れています。
マヨン火山は標高2500㍍の活火山。
昔に大噴火し、沢山の人が亡くなったそうです。
年末には溶岩が流れ出して、住民5万人に非難勧告がでていました。
空港からは10キロ以上の距離があり安全圏。
でも昨夜は、万一に備え、荷物を整理し、何時でも避難できる
状態で眠りにつきました。
マヨン火山(Mayon Vocano)
飛行機が水しぶきを上げて着陸してきました。
機内から見たマヨン火山
頂上からの噴煙が活火山であることを示しています。
窓口の職員に頼み込んで、火山が見える右窓際の席を確保してもらいました。
ただ、風向によって火山が見える方向が変わるそうです(飛行機の
旋回方向が変わる)。
機内から見たマヨン火山の勇姿
地元の人の話では、マヨン火山は何時も雲に覆われ、顔を出すことは
滅多にないとのこと(そう信じたい)。
短い時間でしたが、マヨン火山の勇姿をみることができました。
ラッキーです。
山の神様に感謝。
飛行機は予定通りマニラ空港に到着。
バスで10時間かかるところを飛行機なら僅か45分。
飛行機の便利さをあらためて実感しました。
当日はマニラに1泊し、翌日帰国しました。