副鼻腔炎の術後の経過はあまり順調とは言えない。ネットで調べると退院後一週間ほどで出血がおさまると書いてあるが、私の場合2週間たってもまだ続いている。おまけに眼の周りが不安神経症と別な症状で不快である。また、口呼吸でぐっすり眠れないせいか、軽い頭痛もしている。
不安神経症の方は逆にいつも起きていた軽い竦みや腕脚のザワザワ感がほとんど引っ込んでしまっている。薬を飲む時間が遅れても、頭の中でグツグツザワザワが起きない。前も書いたがこれはよくなったと楽観視は出来ないと思う。以前も別の病気にかかったときに怯え症状が一時的に無くなった経験があるからだ。
ただ薬治療を始めて間もない今年の初め頃と比べて、現在まで数ヶ月単位で見ると確実にメンタルの症状は改善されている。幾つか例をあげてみる。
①混み合ったバスや電車に普通に乗れるようになった。最初の頃はとにかく隣に人がいるのが辛かった。着席して頭を両腕で抱えて押し下げ、目的地に到着するまでひたすら耐えた。それが現在はほぼ平気である。また外に出歩くのも最初は恐く、特に夕暮れから夜にかけては足が竦んだ。外出も問題無く出来ている。
②診察やレジの待ち時間が苦痛でなくなった。最初の頃は待ち時間が苦痛で仕方なく、身体中が怯えで満たされていた。現在は待つのは殆ど苦痛でない。本やスマホがあればいくらでも待てるようになった。
③特定の病名の単語を普通に聞けるようになった。最初の頃は「脳梗塞」とか「緑内障」という単語が聞こえてくると頭が締め付けられるようになり、席を移動したりTVを消したりしていた。現在はそういう症状が起きなくなった。
④上記にも関連しているが、ニュースを観たりミステリーを読んだり出来るようになった。以前は事件のニュースやミステリーの殺人事件など気分が悪くなって観たり読んだりできなかった。それが現在は普通に出来るようになり、ミステリーにおいては健康だった頃のように面白いとさえ感じれるようになった。
⑤新しい薬に対する恐怖症が無くなった。以前は睡眠薬を変えることを勧められたが飲んだ場合の副作用が恐ろしくて、二ヶ月以上延期した挙げ句に飲んだ日は緊張し過ぎて一睡も出来なかった。一時間に5,6回トイレに立ったことがある。現在は副鼻腔炎治療薬を貰ったときも、問題なく飲むことが出来た。
⑥異常緊張モードが起きなくなった。以前は突然動悸が酷くなり、頭頂が発熱し、降圧剤を飲んでも血圧が異常に上昇するといった異常緊張モードがときどき起きた。ところが現在はそれが全く起きなくなり、降圧剤は飲まなくてもよいのではと思うほど血圧の値はよく安定している。
⑦食欲が完全に戻った。以前は物を食べると言うことが、紙を食べているようで味気なく苦痛だった頃がある。十㎏くらい急激に痩せてしまい、腹の皮が余って皺になっていた。現在は着実に5kgほど体重が戻り、食欲は旺盛で困っているほどである。もともと太り気味だったのでこれ以上は増やさないようにしたい。
以上七つほど例をあげたが、睡眠や寝る前の緊張、他人に対する緊張、大きな声に対する恐怖などまだまだよくなっている点がある。これは、朝眼に光を当てる、小さなことから始めて成功体験を増やしていき自信をつける、外側のことに目を向けるなど、アドバイスを下さった医師やカウンセラーのアドバイスのおかげであr。更に何よりも医師がリーゼとセルトラリンという副作用の比較的少ない最低限の薬で治療して下さったおかげのように思える。
完治にはまだまだ先だが、長い目で見ると確実に良くなっているようなので希望が持てる。このまま逆行せずに前に進むことが出来ますように。