私たちは、日頃から身のまわりに起こるいろんな出来事や、
自分や他者の行動に関して、「なぜ?」と考えることが
多いのではないでしょうか。
たぶん意識せずに誰もが行っていることだと思います。
このように原因を推測する過程を、社会心理学では原因帰属といいます。
私たちが原因を推測するやり方には、パターンのようなものがあると
考えられます。
そのパターンの例を挙げてみましょう。
出来事の原因を、自分の内側にあると考えるのか、
それとも自分の外側にあると考えるのか
【出来事】
テストの結果が悪かった
【推測できる原因】
① 勉強不足だった
② 朝食抜きで元気が出なかった
③ 自分には能力がないのだ
④ 運が悪かった
⑤ 意地悪な出題だった
⑥ 外が騒がしくて集中できなかった
①~③は内側にある原因、④~⑥は外側にある原因と考えられます。
「テストの結果が悪かったのはなぜだと思う?」と質問すると、
返ってくる答は一つであることが多いようですが、
実は、原因はさまざまであることの方が多いのです。
上の例でも、⑦、⑧・・・と、もっとたくさんの原因が考えられるでしょう。
皆さんが不妊治療をしておられる中で、「なぜ、なかなか赤ちゃんが
授からないのだろうか?」と考えることもあるでしょう。
あるいは、治療の結果が望ましくなかった時、
「なぜ?」と思わざるを得ないこともあるでしょう。
そんな時、一つの原因を特定したくなるかもしれません。
けれども原因はさまざまであることの方が多いのです。
もし、一つの原因しか思い浮かばず、そのことで気分が沈んで
やる気が出なくなるようなことがありましたら、
その他の原因の可能性も考えてみてください。
気持ちの安定には、いろいろな原因を推測できることが重要です
無意識に行っている原因の推測においても、
多様性を身につけることが大切です。
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