先日、ヨコワ(クロマグロの幼魚)を捌いていたら異変に気がついた。
ちょっとグロテスクな感じの写真があるので、見たくないなーという人はここで続きを読まないことをおススメします。
それがこちら。
鰓(えら)にびっしりと黄色い粒上の物がひっついてました。
何かの卵かな。
反対側にも、人間でいうところの喉の奥の方にも。
さっそく調べてみると、どうも「ディディモゾイド」という寄生虫の卵のようだ。
「ヨコワ・鰓・寄生虫」で検索すると、すぐにヒットしたのでどうやらそんなに
珍しい事例ではないらしい。
クロマグロ養殖に関する研究では、これが原因で呼吸できなくなってへい死する被害もあるようだ。
日々魚を捌いていると、今回のような「アレッ?」ということは良くある。
ひょっとしたら世界で初めての発見か、という可能性もあるので写真を残すようにしているが
だいたいすでに研究者の論文なんかがアップされているので読んで勉強させて
もらうようになる。
「寄生虫」というと、なんとなく怖い感じがしますよね。
これはほとんどが知らないことからくる恐怖じゃないかな。
得体の知れない、異形の物に対する恐怖。
魚の寄生虫に関していえば、アニサキスは健康被害がある寄生虫として有名だから
それ以外にも怖い寄生虫がいるような気がしてしまうのも事実。
でも、実際は直接的な被害を気にしなければいけないのはアニサキスくらいなんですよね。
もちろん、他の寄生虫はどうみても気持ち悪いので、食べられなくなるという意味では問題なんですが、
可能なら取り除けばそれ以外の部分は問題なく食べられるわけです。
魚の命を無駄にしたくない、という理由から私は寄生虫を取り除いて食べます。
もし日常に食べる魚に見られる「寄生虫」に関して詳しく知りたいと思ったら、
この記事を参考にされるとよいかと思います。
すごくよくまとまっていました。
刺身にアニサキス? 魚によくいる寄生虫6種とその対策(外部リンク)
寄生虫の中では、蟹についているこのぶつぶつはそんなに敬遠されてないんですよね。
これはカニビルという海にいるヒルの卵なんだって。
たくさんついている方が美味しい蟹だなんていうふうに言われることもあるくらい。
自分が食べるものにまつわる様々な事象を知っておくおくことは食の安全にもつながりますね。
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